中学の英語

………ここでは主として文章組み立て、即ち文法に関すること………
英語は単語と文法

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中学の英語(その一)
《T》…文型を理解しておこう
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    【文型活用@】  【文型活用A】  【文型活用B】  【種類と倒置】
《U》…教科書をチェックしよう
    【現在完了:分詞】  【受動態】  【従属節】  【不定詞】
《V》…準動詞
    【不定詞】  【分詞】  【動名詞】

中学の英語(その二)
《T》…教科書の単語
    【単語】【発音関係;フォニックス】
《U》…前置詞句
    【前置詞句について】【前置詞句…一年】【前置詞句…二年@】
    【前置詞句…二年A】【前置詞句…三年@】【前置詞句…三年A】

分詞


          分詞の形
          分詞の用法   動詞としての用法
                  名詞の修飾語としての用法
                  補語としての用法
          分詞構文    分詞構文
                  分詞構文の表わす意味
                  分詞構文の意味上の主語
                  分詞構文の時制
                  分詞構文の態


分詞の形

 形動詞 能動態 受動態
現在分詞他動詞 making being made
現在分詞自動詞 coming ―――
過去分詞他動詞 ――― made
過去分詞自動詞 come ―――
完了形他動詞 having made having been made
完了形自動詞 having come ―――

分詞の用法

動詞としての用法
 @ be+現在分詞――→進行形
   I am writing a letter. (私は手紙を書いています)
 A be+自動詞の過去分詞――→完了形
   Winter is gone. (冬は過ぎ去った)
 B be+他動詞の過去分詞――→受動態
   This book was written by my uncle. (この本は叔父の書いたものだ)
 C have+過去分詞――→完了形
   I have finished the work. (私はその仕事をやり終えた)
<-ingのつけ方>
(1)原形にそのまま -ing
(2)短母音字+子音字 ⇒ 語尾を重ねて -ing

名詞の修飾語としての用法
 @ 現在分詞と過去分詞では意味に相違がある。
  1自動詞の現在分詞は「〜している」という意味を表わす。
   a sleeping baby (眠っている赤ん坊)
   a rolling stone (転がっている石)
  2他動詞の現在分詞は「〜させる」という意味を表わす。
   a tiring day (疲れさせる一日)
  3自動詞の過去分詞は「〜した」という完了の意味を表わす。
   a returned soldier (帰還兵士)
  4他動詞の過去分詞は「〜された」という受動的意味を表わす。
   a wounded soldier (負傷兵)
 A 名詞の前後いずれにもおかれる。
  1単独で修飾するときは名詞の前後いずれにもおかれる。
   a burning fire (燃える火) a broken camera (壊れたカメラ)
   the day following (翌日) the price asked (言い値)
  2目的語・修飾語句を伴うときは名詞の後におかれる。
   the bird flying in the sky (空を飛んでいる鳥)
   houses destroyed by the earthquake (地震で壊れた家)
 B 形容詞と書き換えができる。
  1現在分詞の場合は進行形にするかしないかを考える。
   the boy playing baseball (野球をしている少年)
   =the boy who is playing baseball
   the mansion belonging to Mr.Sato (佐藤氏所有の邸宅)
   =the mansion which belongs to Mr.Sato
  2過去分詞の場合は“関係代名詞+be”を補って考える。
   a poem written by Keats (キーツによって書かれた詩)
   =a poem which was written by Keats
 C 分詞形容詞
  1動詞的性質を失って完全に形容詞化したものを特に分詞形容詞という
   ことがある。
   interesting(おもしろい), learned(学問のある),etc.
  2名詞修飾用法の分詞との間には次のような相違がある。

 区分 分詞 分詞形容詞
修飾位置名詞の前または後名詞の前
とり得る付属語動詞としての付属語全部副詞のみ
表わす意味一時的恒久的
比較変化しないするものもある

   ※分詞形容詞は very で修飾することがてきるものが多い。

補語としての用法
 @ S+V+C―――自動詞の補語となる現在分詞。
   She sat up reading last night.
   (彼女は昨夜本を読みながら起きていた)
   The boy came running towards us.
   (その少年はわれわれの方に走ってきた)
   The child kept crying all the way.
   (その子供は途中ずっと泣き続けた)
 A S+V+C―――自動詞の補語となる過去分詞。
   Many soldiers lay wounded.
   (多くの兵士が負傷して横たわっていた)
   I was able to go out unperceived.
   (私は誰にも知られずに外に出ることができた)
   The king did not grow tired of hearing stories.
   (王様は物語を聞くのにあきなかった)
 B S+V+O+C―――他動詞の補語となる現在分詞。
  1知覚動詞(see,hear,smell,feel,watch,etc.)
   I hear a cuckoo singing in the woods.
   (森でかっこうが鳴いているのが聞こえる)
   ※見つける見つけるもこの形をとる。
  2have,get,set,start,keep,leave
   I have my friends waiting for me.
   (私は友達を待たせてあります)
   The mother left her baby crying in the bed.
   (母親は赤ん坊をベットの中で泣かせたままにしておいた)
 C S+V+O+C―――他動詞の補語となる過去分詞。
  1知覚動詞(see,hear,feel)
   I saw the ground covered with snow.
   (私は地面が雪におおわれているのを見た)
  2使役動詞(make,get,have)
   I had my shoes stolen.
   (私は靴を盗まれた)
   I could made myself understood in English.
   (私は英語で自分のことを相手にわからせた)
   ※keep と leave も「〜されたままにしておく」の意味でこの形を作る。
  3like,want,wish,order
   I want this work finished quickly.
   (私はこの仕事が早く仕上げられんことを望む)
   ※finished の前に to be が省略されたものと考える。

分詞構文

分詞構文
   分詞が動詞と接続詞と兼ねたはたらきをして、副詞節を短縮して副詞句とす
   るとき、これを分詞構文という。文語であるから口語ではあまり用いない。

分詞構文の意味上の主語
 @ 時
   Arriving at the station I found the train had already started.
   =When I arrived at the station,I 〜.
   (駅に着いたとき、列車がすでに出てしまったことがわかった)
   Left to herself,she began to sweep.
   When she was left to herself,she 〜.
   (一人になると彼女は泣き出した)
 A 原因・理由
   Being tired out,the men began to grumble.
   =Bcause the men were tired out ,they 〜.
   (疲れ果てたので従業員たちは不平を言い出した)
   ※文頭の being は原因・理由を示すのが普通。
 B 条件
   Turning to the left,you will find the school.
   =If you turn to the left,you 〜.
   (左に曲がれば学校が見えるでしょう)
 C 譲歩
   Admitting what you say,I still think you are wrong.
   =Though I admit what you say,I 〜.
   (君の言うことは認めるが、やはり君が間違っていると思う)
 D 付帯状況・接続
  1「付随的に同時に行なわれる動作」を表わす。
   He walked away,singing merrily.
   <He walked away + He sang merrily as he went.>
   (陽気に歌いながら、彼は歩いていってしまった)
  2「動作の叙述の継続・結果」を表わす。
   My train start at eight,arriving(=and arrives) there at eleven.
   (私の列車は8時に出発し、11時にそこへ着く)
   ※同じ主語によるひとつの動作にすぐ他の動作が続くときには、はじめ
    の動作のほうを分詞にすることが多い。
   
主文との意味関係を明確にするために分詞の前に
接続詞をおくことがある。
 Though having lots fo money,he is very miserly.
 (金をたくさん持っているのに、彼はとてもけちだ)
 He is in his element when talking poritics.
 (政治談は彼の得意です)
 ※この形は when (he was) talking の略とみてもよい。

分詞構文の意味上の主語
 @ 分詞構文の意味上の主語が主文の主語と同じ時にはこれを省略する。
   Walking along the street,I met an old friend of mine.
   =While I was walking along the street,I 〜.
   (通りをあるいているときに私は旧友の一人にあった)
 A 主文の主語と異なるときには是を分詞の前に表示する。このように独立
   の主語をもって一つの節のようにはたらくものを、特に独立分詞構文と
   いう。
   School being over,the boys hurried home.
   =As school was over, the boys hurried home.
   (学校が終わったので、少年たちは家路へと急いだ)
   ※独立分詞構文は文語的で、次の例のような慣用的表現以外にはあまり
    用いられない。
    Weather permitting,I shall start tomorrow.
    (天気がよければ明日出発いたします)
   ※一定の慣用句では「一般の人」を表わす主語は省略されて成句を作る。
    「慣用的独立分詞」という。
    Judging from his accent,he must be an American.
    =If we judge fromhis accent,he 〜.
    (アクセントから判断すれば、彼はアメリカ人にちがいない)
 慣用的独立分詞
 judging from 〜(〜から判断すれば)
 granting that 〜(たとえ〜だとしても)
 frankly speaking 〜(率直に言えば)
 considering 〜(〜を考えるとき)
 talking of 〜(〜と言えば)
 seeing that 〜(〜だから)
 generally speaking 〜(一般的に言えば)

分詞構文の時制
 @ 単純形の分詞は主文の動詞の表わす時制と同じ時制を表わす。
   Living in the country,he has few visitors.
   =As he lives in the country,he has few visitors.
   (いなかに住んでいるので彼にはあまり訪問客がない)
 A 完了形の分詞は主文の動詞の表わす時制よりも一つ前の時制を表わす。
   Having lived in America,he is proficient in English.
   =As he has lived in America,he is proficient in English.
   (アメリカに住んでいたから、彼は英語が上手だ)

分詞構文の態
 @ 受身の動作を表わす分詞構文には受動態の分詞を用いる。
   Once (being) seen,it can never be forgotten.
   (一度見たことは決して忘れられません)
 A 文頭にあるは省略されることが多い。
   (Being) Written in plain English,this book is easy to read.
   (平易な英語で書かれているので、この本は読みやすい)
   ※ Having been も省略することができる。


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