中学の英語(その二)

………ここでは主として文章組み立て、即ち文法に関すること………
英語は単語と文法

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中学の英語(その一)
《T》…文型
    【文型一覧@】【文型一覧A】【文型活用@】【文型活用A】
    【文型活用B】【種類と倒置】
《U》…教科書をチェックしよう
    【現在完了:分詞】【受動態】【従属節】【不定詞】
《V》…準動詞
    【不定詞】【分詞】【動名詞】

中学の英語(その二)
《T》…教科書の単語
    【単語】  【発音関係;フォニックス】
《U》…前置詞句
    【前置詞句について】 【前置詞句…一年】
    【前置詞句…二年@】 【前置詞句…二年A】
    【前置詞句…三年@】 【前置詞句…三年A】

前置詞句…三年A


中学生が英語の文構造を理解する場合、いわゆる五文型の理解は構造が単一
であればそう苦労することはなく、ここに取り上げる前置詞句が副詞的に使
われているか形容詞的に使われているか適確に把握することが一番難しいよ
うである。前置詞句が適確に把握できれば、文構造の理解も適確になるのは
当然のことである。たえず「なんだもんで?」という疑問意識をもとう。
8 Lesson 8
  In one room, students from different countries are wearing their
   traditional costumes.
     (副詞句、場所)(形容詞句、出所)
     一つの部屋にはいろいろな国から来た生徒たちが、自分たちの伝統的な衣
     装を着ています。
  Kyoko is in her kimono.
     (形容詞句、着物)
     京子さんは自分の着物を着ています。
  Do you always dress like that in Japan?
     (副詞句、同様)(副詞句、場所)
     日本ではいつもそのような服を着ているのですか。
  No, only on certain holidays like New year's.
     (副詞句、時)(形容詞句、同様)
     いいえ、元旦のような特定の日だけですよ。
  I've often heard about kimonos, but I didn't know what they looked like.
     (副詞句、〜について)(副詞句、同様)
     僕は着物についてはしばしば聞いていますが、それがどんなようなものか
     知りませんでした。
  It looks really good on you.
     (副詞句、適合)
     ほんとうにあなた似合っていますよ。
  Kyoko says with a smile.
     (副詞句、同伴)
     京子はにっこりして言います。
  In another room, Mr.Young is teaching his students how to write haiku
   poemsin English.
     (副詞句、場所)(副詞句、言語)
     別の部屋では、ヤング先生が生徒に英語で俳句の作り方を教えています。
  They're reading some haiku written by school children.
     (副詞句、行為者)
     彼等は生徒たちの書いた幾つかの俳句を読んでおります。
  Like a fresh spring breeze,
     (副詞句、同様)   新鮮な春のそよ風のように
  The children on bicycles
     (形容詞句、乗物)  自転車に乗った子供達が
  Ride along the street.
     (副詞句、位置関係) 通りを乗っていく。
  In the winter wind,
     (副詞句、季節)   冬の風の中
  The small blue bird in the tree
     (形容詞句、場所)  木にとまっている小さな青い鳥が
  Is singing a song.     囀っている。
   There's a show of dances in the auditorium.
     (形容詞句、所属)(副詞句、場所)
     講堂では踊りのショーが行われています。
  A girl from Thailand dances first.
     (形容詞句、出所)
     タイ出身の少女が最初に踊ります。
  After her dance, she explains what the movements of her hands mean.
     (副詞句、時)(形容詞句、所属)
     踊りの後、彼女は両手の動きが何を意味するのか説明します。
  After that, some boys and girls from Africa dance to their music.
     (副詞句、時)(形容詞句、出所)(副詞句、適合)
     その後、アフリカ出身の少年少女が彼等の音楽に合わせて踊ります。
  It's so rhythmic that some of the audience begin to dance, too.
     (形容詞句、所属)
     それはとてもリズミカルなので、観客の何人かも踊り始めます。
  It's important for us to learn about other cultures.
     (副詞句、対象)(副詞句、〜について)
     私たちが他の文化について学ぶことは、重要なことです。
※ LET'SREAD 3
  Life means nothing to me.
     (副詞句、対象)
     人生というものは、私にとってはなんの意味もありません。
  Think of the power that's in the universe.
     (副詞句、対象)(形容詞句、場所:主格補語)
     宇宙に存在するそのパワーを考えなさい。
  Life can be wonderful if you're not afraid of it.
     (副詞句、対象)
     もし君がパワーを恐れないなら、人生というものは、素敵なものになるに
     違いない。
  He was on the stage with Terry.
     (形容詞句、場所:主格補語)(副詞句、同伴)
     彼はテリーと一緒にステージに立っていました。
  He was singing and dancing in front of a large audience.
     (副詞句、場所)
     彼は多くの観客を前にして歌を歌い踊りを踊りました。
  Some days later, Calvero had a chance to perform at a theater, but nobody
   laughed.
     (副詞句、場所)
     数日後、カルベロは劇場で出演するチャンスがありましたが、誰一人とし
     て笑う者はありませんでした。
  While he was on the stage, the audience got tired of him and began to
   leave.
     (形容詞句、場所:主格補語)(副詞句、対象)
     彼がステージにいる間に、観客は彼にうんざりして帰り始めました。
  Late that night Calvero walked home in the cold wind.
     (副詞句、状況)
     その夜おそく、カルベロは寒風の中を歩いて家に帰りました。
  Terry was waiting for him.
     (副詞句、対象)
     テリーは彼を待っていました。
  Terry went back to the Enpire Ballet, and soon she became an important
   dancer.
     (副詞句、対象)
     テリーはエンパイアバレエ団に戻り、間もなくだいじなダンサーになりま
     した。
  She was going to play the leading part in the next ballet.
     (形容詞句、所属)
     彼女は次のバレーでは主役を演ずることになっていました。
  I've wanted to say it for so long.
     (副詞句、期間)
     私はとても長い間それを言いたかったのです。
  I love you with all my heart.
     (副詞句、同伴)
     私はあなたを心から愛しています。
  Don't waste your youth on me.
     (副詞句、対象)
     君の青春時代を私のために無駄にしてはいけません。
  For years Terry looked for Calvero.
     (副詞句、期間)(副詞句、対象)
     何年もの間、テリーはカルベロを探しました。
  One evening, the manager of the Empire Theater was drinking at a saloon
   in London.
     (形容詞句、所属)(副詞句、場所)(形容詞句、場所)
     ある晩、エンパイア劇場の支配人がロンドンの酒場で飲んでいました。
  In front of the saloon an old street musician and his group were playing
   music.
     (副詞句、場所)
     その酒場の前で、年寄りの街頭音楽家とそのグループが音楽を演奏してい
     ました。
  Calvero, why don't you come and see meat my office ?
     (副詞句、場所)
     カルベロ、どうして事務所に私を尋ねて来なかったんですか。
  I'd like you to have a show at my theater again.
     (副詞句、場所)
     君にもう一度私の劇場で出演して欲しいんです。
  Calvero was found at last.
     (副詞句、時)
     カルベロはとうとう見つかりました。
  Some days later, Calvero had a special show at the Empire Theater.
     (副詞句、場所)
     数日後、カルベロはエンパイア劇場で特別出演しました。
  Terry was very pleased with the applause.
     (副詞句、対象)
     テリーは拍手喝采に、とても喜びました。
  He was dying of a heart attack.
     (副詞句、原因)
     彼は心臓発作で死にかけていました。
  Terry was shocked, but she had to get on the stage.
     (副詞句、場所)
     テリーはびっくりしましたが、ステージに出なければなりませんでした。
  He nodded with a smile.
     (副詞句、同伴)
     彼はにっこりしてうなずきました。
  On the stage, Terry was dancing.
     (副詞句、場所)
     ステージで、テリーは踊っていました。
  She was beautiful in the limelight.
     (副詞句、状態)
     彼女はライトを浴びて美しかった。
※ LET'SREAD 4
  Gases and chemicals from factories and cars mix with water up in the sky
     (形容詞句、出所)(副詞句、一致)(副詞句、場所)
     工場や自動車から出る排気ガスや化学薬品は、上空で水分と混じります。
  In Europe many trees and lakes are dying.
     (副詞句、場所)
     ヨーロッパではたくさんの木や湖が死にかけています。
  Some people say that the famous Black Forest in Germany will be dead in
  several years.
     (形容詞句、場所)(副詞句、期間)
     ある人はドイツの有名な黒い森は、数年後に死ぬだろうと言っています。
  Some gases and chemicals stay in the sky like a blanket.
     (副詞句、場所)(副詞句、同様)
     ある排気ガスや化学薬品は毛布のように空中にとどまります。
  Some scientists say the earth's temperature will be too high by 2030.
     (副詞句、時)
     ある科学者は地球の気温は、2030年までには高くなり過ぎるだろうと
     言っています。
  Then the ice of the Northand South Poles will melt and many cities may
   be under the sea.
     (形容詞句、所属)(副詞句、位置)
     それで北極や南極の氷が解けて多くの都市は海面下になるだろう。
  On the other hand, many places may become too dry for farming.
     (副詞句、関係)(副詞句、対象)
     一方、多くの場所は農業をするには乾燥し過ぎるかもしれません。
  We can cut down on our use of gas, coal, and oil.
     (副詞句、対象)(形容詞句、所属)
     我々はガス、石炭、石油の使用量を減らすことはできる。
  On April 22, 1990, Earth Day was celebrated all over the world.
     (副詞句、時)(副詞句、場所)
     1990年4月22日に、地球の日が世界中で行われました。
  School children in some countries planted trees.
     (形容詞句、場所)
     いくつかの国の学校の子供達が木を植えました。
  In some cities people stopped using cars for a day.
     (副詞句、場所)(副詞句、時)
     いくつかの都市では、人々が一日自動車を使うことを止めました。
  Thousands of British families went for Earth Day Walks in the country.
     (形容詞句、所属)(副詞句、目的)(副詞句、場所)
     何千ものイギリスの家族は田舎で世界の日の行進をしました。
  French people made a human chain about 500 miles long along a river.
     (副詞句、位置)
     フランスの人々は川沿いに約500マイルの長さの人間の鎖を作りました。
  In Japan people cleaned their streets and rivers.
     (副詞句、場所)
     日本では人々が自分たちの道路や川を掃除しました。
  They also collected used cans and paper bags for recycling.
     (形容詞句、目的)
     彼等はまた、リサイクルのために使用済みの空き缶や紙袋を集めまし。
  We should work together for a cleaner earth.
     (副詞句、目的)
     私たちはよりきれいな地球のために、共に努力すべきであります。
  Earth Day in 1990 was an important step for movements of this kind.
     (形容詞句、時)(形容詞句、目的)(形容詞句、所属)
     1990年の地球の日はこの種の運動のための重要な第一歩でした。

※ 名作観賞   The Giving Tree     ギビング ツゥリー

  Once there was a tree....       昔、ある一本の木がありました。
  and she loved a little boy.      その木は少年を可愛がっていました。
  And every day             そして毎日、毎日、
  the bo ywould come          その子はやってきて、
  and he would gather          木の葉を
  her leaves              拾い集め
  and make them into crowns       それで冠を作って、
  and play king of the forest.     森の王の遊びをしたものでした。

  He would climb up her trunk      木の幹によじ登ったり
  and swing from her branches      枝をゆすったり
  and eat apples.            林檎を食べたりしたものでした。
  And they would play          このようにして、二人は
  hide-and-go-seek.           おにごっこをしました。
  And when he was tired,        それから、子供が疲れると
  he would sleep in her shade.     木陰で眠りました。

  And the boy loved the tree ...    だから、子どもは
  very much.              木がたいそう好きでした。
  And the tree was happy.        林檎の木も幸せでした。

  But time went by.            でも、時がだんだん過ぎ、
  And the boy grew older.         その子は立派に成長しました。
  And the tree was often alone.      木は独りぼっちになりました。
  Then one day the boy came to the tree  ある日、少年がやってきました。
  and the tree said,“Come,boy,come and climb up  「ここにおいで、
  my trunk and swing from my branches   木に登ったり、枝をゆすったり、
  and eat apples and play in my shade   林檎を食べたり、木陰で遊んで
  and be happy.”             楽しみなさい」といいました。
  “I am too big to climb and play,”   「大きくなったから
  said the boy.              登って遊べないよ」
  “I want to buy things and have fun.  「何か買って遊びたいんだ。
  I want some money.           お金がほしい。くれる?」
  Can you give me some money ?”     と、少年はいいました。

  “I am sorry,”said the tree,     「わるいがね、お金はないんだよ」
  “but I have no money.        と、木はいいました。
  I have only leaves and apples.    「木の葉と林檎しかないんですよ、
  Take my apples,Boy,          林檎をとっていきない
  and sell them in the city.      それを町で売って
  Then you will have money       お金を手にいれなさい。
  and you will be happy.”       そうすれば、幸せになるよ」
  And so the boy climbed up the tree  そこで、少年は木によじ登り
  and gathered her apples        林檎をとって
  and carried them away.        それを持っていきました。
  And the tree was happy.        木は幸せでした。

  But the boy stayed away        木はそんなふうにしたのだが、
  for a long time...          少年は暫くはきませんでした。
  and the tree was sad.         来は悲しんでいました。
  And then one day           しばらくして、ある日
  the boy came back           少年が戻ってきました。
  and the tree shook with joy      木はふるえるほど喜びました。
  and she said,“Come, boy,       木はいいました。「おいでよ、
  climb up my trunk           私の木によじ登って
  and swing from my branches      枝をゆすって
  and be happy.”            遊びなさいよ」

  “I am too busy to climb trees,”   「木に登る暇がないよ」
  said the boy.             と少年はいいました。
  “I want a house to keep me warm, ” 「僕は温かくしてくれる
  he said.               家がほしいんだ」
  “I want a wife and I want      「お嫁さんがほしい、子供がほしい、
  children,and so I need a house.    だから家がほしいんだ。
  Can you give me a house?”      僕に家をくれれる?」
  “I have no house,”said the tree.  木はいいました。「私は家はないよ
  “The forest is my house,       森が私の家なんだよ。
  but you may cut off my branches    でも、私の枝を切りとって
  and build a house.          家を建てることができますよ。
  Then you will be happy.”       そうすれば、幸せになれますよ」

  And so the boy cut off her branches    それで少年は木の枝を切りとり
  and carried them away to build his house. 家を建てようとして持去りました。
  And the tree was happy.          木は幸せでした。

  But the boy stayed away        木はそんなふうにしたのだが、
  for a long time...          少年は暫くはきませんでした。
  And when he came back,        それでも、彼が帰ってくると
  the tree was so happy         木はたいそう喜び、
  she could hardly speak.        ほとんど話ができないほどでした。
  “Come, Boy,”she whispered,     「おいでよ」と木は囁きました。
  “come and play.”          「来て、遊びなさい」
  “I am too old and sad to play,”   「年老い悲しみも知り、遊べないよ」
  said the boy.             と、その子はいいました。
  “I want a boat that will take me   「僕は船がほしい、
  far away from here.          遠くへ連れてってくれる船をね。
  Can you give me a boat ?”      船を僕にくれるかい?」
  “Cut my trunk            「私の幹を切りなさい、
  and make a boat,”          そして船を作りなさい」
  said the tree.            と木はいいました。
  “Then you can sail away...      「そしたら遠くまで航海できるし・・
  and be happy.”            幸せになれるよ」
  And so the boy cut down her trunk   そんなわけで、その子は幹を切り倒し
  and made a boat            船を造って
  and sailed away.           遠くへ航海しました。
  And the tree was happy...       それをみて木は幸せでした。
  but not really.            だが実は心の奥ではそうではなかった。
  An dafter a long time         それから長くたって、
  the boy came back again.       またその子が戻ってきました。
  “I am sorry, Boy,”said the tree,  「すまんがねぇ」といいました。
  “but I have nothing left       もう、差し上げるものは
  to give you・・・           なんにもないんだよ・・・
  My apples are gone.”         林檎はなくなってしまった」
  “My teeth are too weak for apples,” 「歯が弱くて林檎は食べられない」
  said the boy.             とその子はいいました。

  “My branches are gone,”      「枝はなくなってしまった」
  said the tree.            と木はいいました。
  “You cannot swing on them・・・”  「枝に登ってゆすることもできない」
  “I am too old to swing on branches,”「年老いて枝でゆすれない」
  said the boy.             とその子はいいました。

  “My trunk is gone,”said the tree.   「幹もない」と木はいいました。
  “you cannot climb・・・”        「あなたが登ることもできない」
  “I am too tired to climb,”said the boy.「疲れて登れない」と応えました。
  “I am sorry,”sighed the tree.     「すまんね」木は溜め息しました。
  “I wish that I could           「何かあげるものが
  give you something...           あるといいんだが・・・
  but I have nothing left.         あげるものとて何もない。
  I am just an old stump.          私はほんの古い切り株です。
  I am sorry....”             すみませんね・・・」

  “I don't need very much now,”    「今はもう少しもお金はいりません」
  said the boy,             とその子はいいました。
  “just a quiet place to sit and rest. 「ただ、腰かけて休む所だけあれば、
  I am very tired.”          私はほんとに疲れた」
  “Well,”said the tree,        「そうですか」と
  straightening herself up       木は、できるだけ背を伸ばしながら
  as much as she could,         いいました。
  “well,an old stump is good      「ところで古株こそ
  for sitting and resting.       腰をおろして休むにはいいですよ。
  Come,Boy,sit down.          さあ、きて腰をかけなさい。
  Sit down and rest.”         腰をかけて、休みなさい」
  And the boy did.           その子は、そうしました。

  And the tree was happy.       それで、木は幸せでした。

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