にぎわいの森”コラム
とりもどそうススキの原っぱ!

 上郷森の家から自然観察センターへの道の両側に、一面、ススキの花が咲きはじめました。このススキ原は自然にできたものではありません。

 昔は、秋の原っぱといえばススキ原でしたが、今、皆さんの家の回りの原っぱは、黄色いセイタカアワダチソウの花でいっぱいなのではありませんか? このセイタカアワダチソウは、1900年頃、北アメリカから日本に入ってきた「外来種」です。他の植物が生えないようにする物質を根から出すので、また、1本で数万個の花が咲きそれがタネになって風にのって広がっていきますので、セイタカアワダチソウだらけになってしまいます。切ると枝分かれして2倍になって咲くので(私はこれを「セイタカアワダチソウの復讐」と呼んでいます)、退治するためには抜かなければなりません。

 観察の森では、今「あなたも“いきもののにぎわいのある森づくり”に参加しませんか?」キャンペーンとして、セイタカアワダチソウを5本抜いて持ってきてくださった方に“にぎわいの森づくり参加認定証”をさしあげています。届けられた中で一番背の高かったセイタカアワダチソウは3m35cm、センター玄関に飾ってあります。森の家からの道がススキの道になったのは、このキャンペーンに参加された皆さんのおかげです。

(ふじた・かおる)

*「ゴロスケ報々」104号(2005年10月)より抜粋


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