【懐かしい歌へ】
文部省唱歌
小学生時代…戦前…【心に浮かぶ懐かしい友】
【 01 】初めに
【 02 】一年生
【 03 】二年生
【 04 】三年生
【 05 】四年生
【 06 】五年生
【 07 】六年生
【 08 】○○○
【 03 】二年生
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01 桜 08 竹の子 15 ポプラ 22 時計の歌
02 ラジオ 09 雨 16 かけっこ 23 うちの子ねこ
03 二宮金次郎 10 金魚 17 案山子 24 雪
04 雲雀 11 蝉 18 がん 25 梅に鶯
05 折紙 12 蛙と蜘蛛 19 富士山 26 母の心
06 小馬 13 こだま 20 影法師 27 那須余一
07 田植 14 浦島太郎 21 紅葉
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01 桜
1 霞につづくは花の雲
野山につもるは花の雪
春の四月はうつくしや
どちら向いても花ばかり
2 向こうの山のは山桜
こちらの岡のは八重桜
八重も一重もうつくしや
鼻はこの鼻 桜鼻
02 ラジオ
03 二宮金次郎
1 朝のラジオが申します 1 柴刈り縄ない草鞋をつくり
「皆さんお早うございます」 親の手を助け弟を世話し
さあ始まったラジオの体操 兄弟仲よく孝行つくす
みんなでやりましょう 手本は二宮金次郎
元気にやりましょう 2 骨身を惜しまず仕事をはげみ
夜なべ済まして手習読書
2 晩のラジオが申します せわしい中にも撓まず學ぶ
「皆さんお待ちどうさまでした」 手本は二宮金次郎
さあ始まった子供の時間 3 家業大事に費をはぶき
みんなで聞きましょう 少しの物をも粗末にせずに
楽しくききましょう 遂には身を立て人をもすくう
手本は二宮金次郎
04 雲雀
05 折紙
1 ぴいぴいぴいと囀る雲雀 1 白い紙で何折ろう
囀りながら何処まであがる 私の好きな鶴折ろう
高い高い雲の上か そよそよ春風吹いたなら
声は聞こえて見えない雲雀 高く大きく羽ばたいて
つうつう空まで飛んで行け
2 ぴいぴいぴいと囀る雲雀
囀りやんで何処らへ落ちた 2 赤い紙で何折ろう
青い青い麦の中か 私の好きな舟折ろう
姿かくれてみえない雲雀 ゆらゆら大波寄せたなら
高く真っ赤な帆を張って
すいすい島まで走りだせ
06 子馬
07 田植
1 はいしっはいしっ歩めよ子馬 1 白い菅笠赤だすき
山でも坂でもずんずん歩め 揃い姿の早乙女が
お前が進めば私も進 歌う田植えの歌きけば
歩めよ歩めよ足音たかく 揃た揃たよ早乙女が揃た
稲の出穂よりなお揃た
2 ぱかぱかぱかぱか走れよ子馬
けれども急いでつまづくまいぞ 2 植える手先も足取りも
お前が転べばわたしも転ぶ 節も揃えて早乙女が
走れよ走れよ転ばぬように 歌う田植えの歌聞けば
今年は豊年穂に穂がさいて
道の小草も米がなる
08 竹の子
09 雨
1 暗いおうちの戸をあけて 1 降れ降れ雨よ 都の雨よ
こっそり表を見るように 馬や車の往来絶えぬ
むっくりこ むっくりこと 町の埃のしずまる程に
土押し上げて 雨よ降れ降れ 程よく降れ
竹の子一本 頭を出した
2 降れ降れ雨よ 田舎の雨よ
2 広いこの世が嬉しいか 茄子や胡瓜の花咲き揃う
やっぱり日陰が恋しいか 畠の土のうるおう程に
むっくりこ むっくりこと 雨よ降れ降れ 程よく降れ
土押し上げて
竹の子ぐんぐん大きくなった
10 金魚
11 蝉
1 赤い大きな鰭ゆらゆらと 1 雷が遠く鳴る
金魚は泳ぐ 静かに泳ぐ 吹くともなしに風が吹く
水とりかえて 木という木には 蝉が鳴く
きれいになったガラスの中で
楽しそうに 嬉しそうに 2 夕立がひとしきり
緑の葉から露が散る
2 長い見事な尾を振りながら 涼しい声で蝉が鳴く
金魚は浮かぶ つづいて浮かぶ
皆元気よく
私のやった麸を食べようと
嬉しそうに 楽しそうに
12 蛙と蜘蛛
13 こだま
1 しだれ柳に 跳びつく蛙 1 おおいと呼べばおおいと答え
跳んでは落ち 落ちては跳び 誰だといえば誰だと返す
落ちても落ちても 向こうの森に住むものは
また跳ぶほどに 人か 狐か 木の精か
とうとう柳に 跳びついた
2 やあいと呼べばやあいと返し
2 風吹く小枝に 巣を張る小蜘蛛 何だといえば何だとまねる
張っては切れ 切れては張り 向こうの山に住むものは
切れても切れても 魔法使いか 仙人か
また張るほどに
とうとう小枝に 巣を張った
14 浦島太郎
1 昔昔 浦島は 4 帰ってみればこは如何に
助けた亀に連れられて 元いた家も村もなく
竜宮城へ来て見れば 道に行き合う人々は
絵にも描けない美しさ 顔も知らない者ばかり
2 乙姫様のご馳走に 5 心細さに蓋とれば
鯛や比目魚の舞踊り 開けて悔しき玉手箱
ただ珍しく面白く 中からパッと白煙
月日のたつも夢の中 たちまち太郎はお爺さん
3 遊びにあきて気がついて
お暇乞もそこそこに
帰える途中の楽しみは
土産に貰った玉手箱
15 ポプラ
16 かけっこ
1 高い空につっ立つポプラ 1 集まれ集まれ かけっこだ
夕日にもえて枝々の 目当ては向こうの松の木だ
金の木の葉がきらきらと 用意がよければ一二三
嬉しそうに震えてる 負けるな 負けるな
赤勝て 白勝て
2 暗い夜につっ立つポプラ
天までとどく黒い影 2 今度は帰りの かけっこだ
黒い梢がひさそひそと 今出たとこまで戻るのだ
お星様と話してる 用意がよければ一二三
負けるな 負けるな
白勝て 赤勝て
17 案山子
18 がん
1 山田の中の一本足の案山子 1 雁が来る雁が来る 飛んで来る
天気のよいのに蓑笠つけて 大きな雁は先に 小さな雁は後に
朝から晩までただ立ちどおし 雁が来る雁が来る 飛んで来る
歩けないのか山田の案山子
2 空を飛ぶ雲を飛ぶ 鳴いて飛ぶ
2 山田の中の一本足の案山子 先の雁も鳴いた 後の雁も鳴いた
弓矢でおどして力んでおれど 空を飛ぶ雲を飛ぶ 鳴いて飛ぶ
山では烏がかあかと笑う
耳がないのか山田の案山子 3 雁が行く雁が行く 飛んで行く
小さな雁は先に 大きな雁は後に
雁が行く雁が行く 飛んで行く
19 富士山
20 影法師
1 あたまを雲の上に出し 1 ピアノの音に 足並みそろえ
四方の山を見下ろして みんなで仲良く 遊戯をすれば
雷様を下に聞く 真っくろ黒の 影法師
富士は日本一の山 やっぱり揃って 踊ってる
2 青空高くそびえ立ち 2 仲良し同志 手と手をひいて
からだに雪の着物きて 夕日の小道を 帰ろとすれば
霞のすそを遠くひく 長い長い 影法師
富士は日本一の山 やっぱり並んで ついてくる
21 紅葉
22 時計の歌
1 秋の夕日に 照る山紅葉 1 時計は朝から かっちんかっちん
濃いも薄いも 数ある中に おんなじ響きで 動いておれども
松をいろどる 楓や蔦は ちっともおんなじ所を指さずに
山の麓の 裾模様 晩までこうして かっちんかっちん
2 渓の流れに 散り浮く紅葉 2 時計は晩でも かっちんかっちん
並にゆられて 離れて寄って 我らが寝床で休んでおる間も
赤や黄色の 色さまざまに ちっとも休まず息をもつがずに
水の上にも 織る錦 朝までこうして かっちんかっちん
23 うちの子ねこ
24 雪
1 うちの子ねこは 1 雪やこんこ 霰やこんこ
かわいい子ねこ 降っては降っては ずんずん積る
くびのこすずを 山も野原も 綿帽子かぶり
ちりちりならし 枯木のこらず 花が咲く
すそにからまり
たもとにすがる 2 雪やこんこ 霰やこんこ
2 うちの子ねこは 降っても降っても まだ降りやまぬ
かわいい子ねこ 犬は喜び 庭かけまわり
くびのこすずを 猫は炬燵で 丸くなる
ちりちりならし
まりとじゃれては
えんからおちる
25 梅に鶯
26 母の心
1 陽のよくあたる庭先の 1 朝早くから井戸端で
垣根の梅が咲いてから 母は精出す洗い物
毎朝来ては鶯が たらいの中にあるは何
かわいい声でほうほけきょう これは太郎の小倉の袴
太郎昨日は運動会で
2 鳴くのを聞いて縁側の 泥に汚したこの袴
籠の中でも鶯が 2 夜遅くまで奥の間に
垣根の方を眺めては 母は精出す針仕事
調子を合わせてほうほけきょう ひざの上には何がある
これはお春の晴着の羽織
お春明日は雛様祭
着せてやりたいこの晴れ着
27 那須余一
1 源平勝負の晴れの場所
武運はこの矢に定まると
那須余一は一心不乱
ねらい定めてヒョーと射る
2 扇は夕日にきらめきて
ひらひら落ちゆく波の上
那須余一の誉れは今も
屋島の浦に鳴りひびく
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