【6-2】布団が恐い2
■ Yさんからいただいたメール
私が布団に入ると、待ってましたとゼーゼー言い出して、すぐに布団から出て、布団の上に大の字というか、できるだけ布団になりきってみたのです。
しばらくそのままでいてから、布団の中にいた私を思い出して、布団の私の目の前にいる私を映像に映し出してみました。
ゼーゼー苦しそうに眉間にしわをよせて、何とか呼吸をしやすく肩を巻いて胸を寄せている私を、上から黙って静かに見つめ続けました。
始める前は、正直言って、
どうせ、上になった布団がぎゅうーっと私を締め付けようと、
迫ってくるに違いない!そういうイメージが簡単に浮かんでいました。
でも、いつもそう思う通りにならないのがワークだからと、ただ、やってみることにしたらビックリ!
だって、締め付けるどころか、布団の中の私を
やさしく、や さ し く つつんで‥‥
まるで苦しく息を吸っているのは、ちっちゃなちっちゃな、情けなーい頼りなーい、ただの女の子に見えたから。
布団の私は、ただただ、大丈夫だよ、安心してって包み込むように、抱きしめてあげてるんです。
本当に静かにただ、抱きしめてあげたかったから・・・。
そうだったんだあー・・と、とても驚きました。
布団から見た私を、とても愛しく思え、とても可愛く思えた気がします。
そして、布団に戻り、ちっちゃな女の子の私になってみて、さっきの布団の
気持ちを感じてみたら、布団はとても優しくて、安心感があり嬉しくて嬉しくて涙がとまりませんでした。
確かなんですが、あの時すごく思ったのは、
私はいつも淋しくて淋しくて不安でいて、甘えて、抱きしめてもらいたくていたいと思っていたから、
そんな風に包み込むような優しさや、抱きしめてあげる側は、生活の中にあまり存在していなかったように思えたから、驚きと感激があったんだと思うのです。
¨¨¨ ̄ ̄ ̄
■ 胸のツカエとココロの効用
喘息は基本的に気管を広げる上胸部交感神経の働きが低下し、迷走神経が緊張状態にあるから起きる症状であることは神経学的にはっきりしています。
交感神経が以上緊張すると乾き現象が起きる。水気が無くなるからです。早い話がオーバーヒートの状態。
だったら迷走神経が興奮して喘息になっているならもっと胸に水分が回ってきてもいいではないかの疑問が起きるし、泣くのはどう考えても野性味のある交感神経が緊張しているとは思えない現象です。
だから泣くことで何故症状が改善されるのか?の疑問が湧いてきます。
ここには神経の拮抗現象だけでは説明しきれない内容が含まれていると思います。
胸がすく 溜飲が下りる 胸がつぶれる 胸が苦しい、
「これらの言葉が表現する体の現象は神経の働きの手前にあるのではないか」と、私はそう思ってしまうのです。
原理としては、生理的な現象として内的な勢いにより更に迷走神経が一瞬緊張し、反発して交感神経が興奮して水分を誘発しているか、驚きの心理が交感神経を一気に緊張させ、ヒートを逃れようと水分を回してきているとテキトーな推測はできます。
しかし、それはこの人でいうなら、ワークのプロセスに従って常に神経の働き、分泌、ホルモンの状況を把握できるような検証システムをつくらないと本当のことは判明しません。
まさかワークしている人を同時進行で解剖するわけにはいかないし。
それより、どうして彼女の胸のつかえが下りたか?ここが急処。
彼女がもっと大切にしていいはずのもう一人の内的な自分、それが布団に象徴されていた。
普通はここで
「布団の何が悪い?」か「私の何がいけないの?」と考えてしまう。
それはどこまでも思考であって、体とつながった内的な事実そのものではありません。
飛躍した角度かもしれないけど、彼女には自覚できないが、深い感覚の中でその自分は存在を強く求めていた。
「私はあなたそのものと認めて良い、役立つその一人なんだよ」と。
「私を認めてくれたら喘息を改善するお薬がどっかから湧いてくるかもよ‥‥ふっふっふっ」と。
困らせる相手が味方だなんて物語りに出てくる小悪魔的だけど、そういうヤカラって意外とパワー持ってますし‥‥。
彼女が一度布団の側に回り、それになってみることで、自分ともう一人の自分の姿が明確になった。あとは彼女がじたばたしないのが良かった。
そこが素晴らしいのひと言に尽きる。
フツウそれなりに瞑想をしている人でも、ググッと迫るような雑念が湧いた時は切り捨てようとするか、雑念に足を取られないようにしようと工夫するのです。
その意味ではお布団を雑念に見立てるなら彼女のやったことはその逆になるのです。
簡単な作業ではないけど、結果を彼女の側から簡単に表現すると次の表現は当たらずとも遠からずかも。
あれっ???これって私の持ち物だったんだ。私には似合わないと思ってたんだけど、これっていいじゃん。なんで今の今まで気づかなかったんだろう、デヘヘ。(^ _^;ゞ
そう思った刹那に胸のつかえが下りた。
この治り方のポイントは、Yさんが喘息を治したいという気持ちを一度脇に置き、強く自分に興味を持ったことにあると私は思います。
この喘息は30年以上の付き合いだった喘息であることを書き記しておきます。
次回・‥…→☆【 やだー!できないよぉー 】
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★ 【 布団が恐い2 】
■ Yさんからいただいたメール
■ 胸のツカエとココロの効用