11.デリバティブその1
○幾らでも生み出せる商品
分散投資その1の項において、デリバティブのことについて少し触れました。
私はデリバティブ=ハイリスクハイリターンという認識に反対しています。
要は、仕組みについての理解が普及しないまま、ハイリスクな取引を繰り返した事例の
失敗例のみが世の中に流布したことにより、デリバティブは危険という認識が出来たのだと
私は考えています。
繰り返しますが、デリバティブは決して危険一辺倒のものではありません。
○投資方法についての確認
お金を大雑把に三種類に分類したとします。
1.いざという時の現預金 → 絶対に別の商品には投資方法を変えない。ローリスク
2.超長期投資資金 → 公社債投信等、ちょっとやそっとの下落では換金しない。ミドルリスク
3.中期〜短期投資資金 → 余裕資金、積極的にリターンを狙いたい。ハイリスク
よく見かけるのは、明らかに2の用途には向かない現物株式などを2のつもりで買っていることです。
1及び2の用途に使える投資商品は、かなり限られています。
自分ではミドルリスク位のつもりが、結構なハイリスク商品に投資してしまっています。
戻る見込みの無い資産価値を長期投資だからの一言で済ませ、確定させなくてはならない損失を
後回しにしている可能性があります。
○損失の限定が大切
重要なことは、損失を常に限定させておくことです。
利益を上げることはもちろん重要ですが、想定以上の損失を出さないことはもっと重要です。
私は、その為にこそデリバティブを活用すべきではないのか、と考えています。
上昇のみを見込んだポートフォリオに下落を見込んだデリバティブを組み込めば、それだけで
損失の管理上は非常に有効となります。
上昇時、下落時共に安定した収益を獲得していくという考え方を絶対収益といいます。
この考え方、実は世間で悪名高きヘッジファンドが取り入れている考え方なのです
具体的な商品の性質は、以降簡単に説明しようかと思います。