第2展示室☆ アナログテスタ(回路計)

自己満足の ガラクタ 博物館 (ja1cvf 0408)

【 何とも 珍しくない ガラクタたち! ラジオパーツに 留まらないのが 珍しい 】 

 
 

テスタの始まりは電池(バッテリ)の具合を検査するための計器が始まりのようです。
原点を尊重してここではバッテリ用電圧計を展示しています。

 

電池は鉛電池が使われました。 それが機能しているかどうか確認するために高価な電圧計を使いやすくするため形状や端子を工夫しています。
左側は単機能で±3Vとなっています。
右側は複合目盛(マルチメータ)で電圧が10,20,50V、電流が60Aを計測出来ます。
このサンプルはそれほど古い物ではなく1964年と銘板に書かれています。   [2-1] 

ポケットメータあるいはラジオメータと呼ばれる電圧計です。
懐中時計を連想するデザインで提げ紐のように出ているリード線は(−)端子です。2本の足が(+)端子です。

このメータには負荷抵抗が組み込まれています。 バッテリ電圧を測定するとき無負荷での測定では寿命が来た、 あるいは放電状態の電池を判定出来ないのでその対策がなされていたようです。

(+)端子にはA、B、と書かれていますがこれはラジオ用電池”A電池”、”B電池”を意味するモノです。 ラジオの修理には電池の電圧測定と真空管の点火状態の検査でほとんどこと足りる時代のテスタと云えます。

このメータには"DIRECT CURRENT"直流(上)
"DEAD BEAT"(下)?の文字が見えます。
dead-beatには”打ちのめす”とか”踏み倒す”と云う意味の他に”速示””振動しない”等の意味があるようですが 日本語としては不自然です。
古き良き時代にどんな使い方をされたのかがこの言葉を説明してくれると思います。 ”軽便”等と訳してみたい衝動に駆られます。 [2-2] 

これもポケットメータです。
松下電池の製品です。
箱書きから、”至極軽快且つ精巧な2重電圧計・・・”、”感度きわめて鋭敏で誤差少なく またダンピング(制動作用)が非常に優れ・指針の制止敏速且又指示正確・・・”などと云う記述が読み取れます。
これを読むと先の”DEAD BEAT”の意味がわかるような気がします。(この製品にdead beatの文字はありません)
負荷抵抗も組み込まれています。
 

電圧レンジは 6v,12v です。と云うことはラジオ用電池の電圧測定用ではないと思われます。 端子の表示も”A,B”ではなく +6V,+12V と電圧表示になっています。

これは”VOLTS”と複数形で表示されています。 複数表現の曖昧な日本人には不思議に感じられます。測定端子は”A,B”の表示ではなく”10,50”の電圧表示になっています。 この電圧から考えるとやはりラジオ用と考えるのが自然でしょうか。 いずれにしても負荷抵抗が組み込まれていますので”バッテリチェッカ”です。

構造的には他のモノとほとんど変わりません。
気になるのは裏面の刻印です。
MADE IN U.S.A. PAT'D  OCT.3.1916と読み取れます。これがそんなに古いモノとは思えませんが、 その時代から作られていたのでしょうか。

*トップのローレットネジはオリジナルではありません。

テスタの始まりは英国のオートマテチック・コイル・ワインダー社(AVOメータ,1923年)と云われています。

 

《 第1展示室へ戻る》 テスタとはどんなもの。
《 第3展示室へ入場》 見慣れた”テスタ”たちが登場します。
《 APPENDIX 》 テスタを肴にチョット暇つぶし。
《Museum・表紙へ戻る》
《ホームページ・表紙へ戻る》