Japanese only



1. Future Times/Rejoice [6:46] 
2. Don't Kill the Whale [3:55] 
3. Madrigal [2:21] 
4. Release, Release [5:40] 
5. Arriving UFO [5:35] 
6. Circus of Heaven [4:15] 
7. Onward [4:00] 
8. On the Silent Wings of Freedom [7:45] 
Produced by YES

Release date: 20 September 1978

Jon Anderson (vocals and Alvarez 10 string guitar)
Steve Howe (gutars and vocals)
Chris Squire (bass and vocals)
Rick Wakeman (keybords)
Alan White (drums ans vocals)

YES のアルバムというより、JON ANDERSON のソロアルバムに他のメンバーが付き合ったかたちの作品と見た方が正解かも知れませんね。10分以上の長尺曲が姿を消したのは THE YES ALBUM 以来のことです。曲ごとに各メンバーがどんな楽器を使ったかが詳細に書かれているのが興味深いです。それを見ると RELEASE, RELEASE で CHRIS SQUIRE が GIBSON THUNDERBIRD BASS を使っています。ライブでも見たことがないですし、おそらくスタジオでも珍しいことではないでしょうか。

このアルバム発売後、YES は10周年記念ツアーと称して大々的なコンサートツアーをくりひろげます。

ツアーは1978年8月28日のロチェスター公演に始まって、1979年6月30日のハリウッドボウル公演まであしかけ2年に及びました。

ところが、この長いツアーは北米ツアーがほとんどで、ヨーロッパツアーはなし、イギリス国内も1978年10月24日から5日間連続6公演(最終日はなんと午後、夜の1日2公演!)のウェンブレー以外コンサートを行なっていません。

アリーナ会場でのコンサートでは格闘技よろしく会場の中央にステージが構築され、四方から見る観客ためにゆっくり回転するという画期的な手法が取られました。

しかし、ボーカルマイクはステージの頭上にしつらえた照明用のやぐらから吊り降ろされたため回転せず、JON ANDERSON は回らないボーカルマイクに向かうためにステージの回転に逆らって歌いながら常に一つの方向に向きを変えることを強いられました。

その教訓からか、同じような回転ステージが採用された UNION ツアーではボーカルマイクは通常のマイクスタンドに戻っています。

大盛況に終わったツアーの後、次の作品の扱いを巡って JON ANDERSON と他のメンバーが対立、YES の看板ともいえる JON が脱退。ほどなく RICK WAKEMANもJON がいないYESはもはやYESではないと脱退し、YES は解散の危機に瀕します。

この内紛の目はすでにこのアルバム作成時点でくすぶっていたのではないかと思います。以前のアルバムに比べて、曲の構成が単純でかつ能天気といえるほど明るいイメージを持っています。これはひとえに JON が完全に主導権を握って作ったアルバムだからといえるでしょう。JON 脱退後に作られた DRAMA がかなりウェットなイメージを持っていることを考えると、JON と他のメンバーの音楽的指向が修復不可能なほど違っていたんだと思います。