ばくはつ五郎 全話リスト

  • 第11話 「秘められた必殺剣法」(脚本:吉岡道夫)

     太陽中学の剣道部員たちに集団で暴行を加えられる、青空学園の剣道部員。
     通りがかった五郎が見ていると、彼は竹刀をものすごい気迫で構え、相手をこてんぱんに伸してしまった

     大会を前に、細川たち剣道部は、練習にますます熱が入っている。
     そんな中、坂田という部員は選手にもなれず、先輩からどやされてばかり。しかし取材に来た五郎が見た坂田は、昨日太陽中学の生徒を撃退した、彼だった。
     かつて坂田という剣道の達人がいた。五郎は、彼がその坂田の子供ではないかと感じるが、本人は否定。
     それでも自分の考えを捨てきれない五郎は、坂田に「昨日の必殺剣法を見せてやれ」と迫り、副将と対戦させるが、やはり惨敗。泣きながら帰る坂田だった。

     川原に座り込み、父の写真を見ながら涙をこぼす坂田。その写真は、まさに「無敵剣法」と呼ばれた達人、坂田だった。
     しかし、それでもまだ気の弱いことを言う坂田に、五郎は「ばかやろう」と殴りかかり、更に写真を切り裂いてしまう
     これには気弱な坂田もキれ、二人は星が輝く頃まで殴り合いを続けた。
     やがて五郎のスタミナが尽き、坂田は五郎に馬乗りになってパンチを連発、ようやく勝敗が決した。
     五郎は「お前には坂田剛の血が流れているんだ」と激励、「くそう、爆発だーっ! こんなとき俺は、じっとしていられねぇんだい!」と坂田を応援することを誓う。

     次の日から、坂田をしごき始める五郎
     毎朝のランニングと石段登り、神社の境内で二人で竹刀を振り回し、雨の日も風の日も、特訓は続く。
     しかし、その練習の場を、太陽中学の剣道部員に襲われてしまう。五郎は果敢に応戦するが多勢に無勢では太刀打ちできず、坂田は物陰に隠れて震えるばかりだった。
     しかし、五郎石段から突き落とされたうえ、めった打ちにされるのを見て、坂田の闘志に火が付く。
     雄叫びと共に躍りかかり、あっという間に5、6人をなぎ倒す坂田。

     その後、坂田は選手に選ばれ、新人ながら太陽中学の主将をも破り、青空学園を全国大会に導く。
     控え室で坂田と固い握手を交わす五郎だった。



     五郎の「爆発だーっ!」という台詞が、場に似合わず、どうもちぐはぐな感じがしてしまう。
     作品の性格上、必ずそのお決まりの台詞を入れないといけなかったのだろうか。
     本来なら、太陽中学の剣道部員に囲まれた時点で「爆発だーっ!」となりそうなものだが、坂田が出てくる場面を作るため、爆発させることができなかったのかも知れない。

    「あの大洪水のとき村を救うために、自分の命を捨てた」という、五郎の父親。
     いったい何があったのかは分からないが、立派な人物ではあるらしい。
     五郎の直情型の性格も、父親譲りなのだろうか?

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  • 第12話 「友情赤信号」(脚本:???)



     録り逃したため、内容はまったく不明。=□○_

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  • 第13話 「友情の丘」(脚本:高久進)

     五郎のクラスに、森田という転校生がやって来た。
     彼は、父も母も亡くなり、天涯孤独の身だと言うが、「誰にも負けない強い人間になれ」という父親の遺言どおり、困難にもめげずに明るく生きている。

     森田は柔道部に入ったが、部長の荒熊ですら森田にかなわない。森田の技は柔道ではなく、突きや蹴りのある、空手だった。
     森田は、祖父から空手を習ったのだという。森田の祖父は空手の達人だが、ガンで入院していて、森田は入院費の代わりに病院の仕事を手伝っているのだった。

     新入部員らしく、洗濯をさせられていた森田。そこへ、太陽中学の番長グループが蹴ったボールが飛んできて、洗ったばかりの洗濯物を汚してしまう。怒った森田は、相手に全治3週間の怪我を負わせる
     太陽中学から正式に抗議も来て、森田は退学の危機に遭うが、五郎たちの努力で事情が知れ、問題は解決。
     五郎は森田の指に紐を結びつけ、「これで君の鉄拳を封印するんだ」と諭す。

     太陽中学の番長から森田に、挑戦状が来た。
     五郎と森田は、話し合いをするために、指定の場所へと赴く。
     怒りに震える森田を押し留める五郎だったが、自分にも矛先が回ってくると、「森田、やるか! 爆発だーっ!」と叫び、2人で太陽中学の連中をこてんぱんに伸す
     そこへまゆみ達が、森田の祖父が危篤だと伝えに来る。
     森田は病院に駆けつけたが、残念ながら今際には間に合わなかった。

     祖父もいなくなったので、親類のいる所へ行こうとする森田。
     だが、五郎は森田を転校させまいと、森田の下宿・アルバイトを捜そうと新聞で呼びかける。
     まゆみの父の紹介で、新聞販売店に住み込み、配達のアルバイトをすることになった森田。
     早朝、新聞を配る森田と共に、何故か一緒に走る五郎だった。



     最初は森田を抑えるばかりだった五郎が、自分に向かって石が投げられるや、すぐさま「爆発だーっ!」となってしまうのは、いかがなものか。
     そして、新聞の号外を出してまで全校に下宿探しを呼びかけたのに、結局は下宿もアルバイトも新聞部内から見つかるのも、いかがなものか。
     まぁ、後者の方は、森田の存在と事情を知らしめるためにやったとも考えられるが。

     最大の疑問は、五郎がなぜ森田を転校させたくないと思ったのか、ということだ。
     頼って行ける親戚がいるのなら、その方が良いのではないだろうか?
     五郎自身だって、親戚の家に預かってもらっている身だし。離れた所にいても、手紙なりなんなり、連絡を取る方法はいくらでもある。
     結果オーライではあるが…。

     それにしても、これだけ苦労して近くにいてもらった友人だというのに、この後森田の出番が一度も無いのが気になる。最終話のレギュラーメンバー全員集合のときにもいなかったし。
     五郎は森田を「親友」だと言っていたが、一緒にいるのは、まゆみや一平ばかりだ。
     あるいは、やはり思い直して親類の所へ行ったのだろうか。

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  • 第14話 「大人だって許せない」(脚本:吉岡道夫)

     青空学園の学校祭まで、あと数日。生徒はみな一心に準備をしており、五郎たちも体育館で演劇の練習をしていた。
     そんなとき、荻野ユリの母親が、100万円もするドイツ製のピアノを学校に寄付してきた。
     学校の赤字は荻野建設からの寄付金で穴埋めされており、ユリの母親はPTA会長。教頭は心にもない世辞を並べ、ぺこぺこしてばかり。

     ユリの母親の機嫌を取ろうと、教頭は学校祭のプログラムの変更を申し出る。いくつかの出し物を、ユリのピアノ演奏と差し替えようと言うのだ。
     だが校長が難色を示し、その場では差し替えではなく追加ということになった。
     しかし、ピアノソロは5曲ぶんも追加されてしまった。

     いよいよ学校祭当日。体育館には萩野建設社員が「祝ピアノ演奏会」と大きく書いたのぼりを持って応援に駆けつけ、ユリを嫌がらせる
     プログラムの変更がユリ自身の希望によるものだと誤解している五郎たちは、出演を拒むユリに怒り、「君のためにみんなが迷惑してるんだ」と切り捨てる。
     結局、渋々ピアノを弾くユリ。

     萩野建設の社員達は、ユリの演奏にはめちゃめちゃな拍手をし歓声を上げのぼりを振って邪魔をするが、他の出し物には野次を飛ばし罵声を浴びせて邪魔をする。
     爆発しかける五郎を「学園祭がめちゃめちゃになる」と止める一平。しかし五郎は「もうめちゃめちゃじゃねえかよ!」と吐き捨てる。
     文句を言いに萩野ユリを探しに行くと、彼女は控え室で一人泣いていた。

     社員達がまゆみの劇を邪魔するのを見て、五郎はついに爆発。消火器の消火液を浴びせかける。
     社員達は椅子を振りかざして五郎に襲いかかるが、そこにユリが登場、社員達と母親を追い払う。

     学園祭終了後、五郎たちの誤解も解け、ユリの心もほぐれ、一緒に笑い合う五郎たちだった。



     珍しく、「爆発だーっ!」と叫ばない回。
     そのかわり、言うことややることは、普段よりも更にすごいのだが。

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  • 第15話 「ペンよりも強し」(脚本:田代淳二)

     間もなく柔道大会という日の放課後、新聞部は柔道部の取材に行く。
     新聞部が来たことを知らされると、突然鏡を見て髪を整える荒熊五郎には食ってかかるが、まゆみに話しかける様子が、ぎこちない。

     鬼丸が投げ飛ばされるのを見て大笑いした五郎。怒った荒熊は、五郎に柔道着を投げ与え、無理矢理に組み手をさせるが、最初はただ投げられていた五郎は、つい荒熊を投げ飛ばしてしまう。
     荒熊は足をねんざしてしまい、明後日の試合には出られなくなってしまった。五郎は責任を取って、荒熊の代わりに大会に出るよう頼まれる。
     五郎は「柔道部員達は大会のために猛練習に耐えてきた。その人達を差し置いて出るわけにはいかない」と固辞するが、その柔道部員達に懇願され、引き受けることに。
     鬼丸をはじめとする何人かの柔道部員は、それを快く思わず、五郎を脅迫する。まゆみは思わず爆発しかけた五郎を止め、「新聞部にいる限り、暴力は振るわない」と約束させた。

     大会当日、決勝戦で太陽中学の主将と当たる五郎。最初は劣勢だったが、相手の体固めを破って優勝。
     次の日登校すると、新聞部室がめちゃめちゃに壊されていた。
     新聞の原稿も謄写版も壊されていたため、思わず柔道部室へ殴り込みに行こうとする五郎。だがまゆみに止められ、「私たちには新聞がある。原稿はまた書けばいい、謄写版は学校のを借りる」と説得される。
    「よし、爆発でいくか!」と、夜遅くまで新聞を刷る五郎たち。

     柔道部の悪行を新聞に書かれて怒った鬼丸たちは、夜中に五郎を資材置き場へと呼び出す。
    「畜生、爆発だーっ! 束になってかかってこい!」と身構えたまでは良かったが、まゆみとの約束を思い出してためらう五郎
     その隙をつかれ、五郎こてんぱんに伸されてしまった

     更に次の日、まゆみは教頭に呼び出され、でたらめな記事を書いたと言われて新聞を発行停止にされてしまう。
     怒った五郎は、「新聞部をやめる」と言い、夜中に荒熊を工事現場に呼び出す。

    「新聞部を荒らしたのは柔道部だと言ってくれ」と迫るが、もちろん荒熊は応じない。「本当のことが言えなければ言わしてやるぜ!」と、力ずくでかかる五郎
     こてんぱんに伸された荒熊は、新聞部室を荒らしたことを認め、新聞の発行停止は取り消された。

     夕焼けの中、校庭に佇む五郎とまゆみ。
     まゆみは「力のない者が戦うには、ペンの力しかない」と、五郎に新聞部へ戻るように頼む。
     また暴力を振るうかも知れないと言う五郎に、「新聞部のためになら良い」と答え、笑い合う五郎たちだった。



     この回、一平は普段「大石くん」と呼んでいる五郎のことを「おい五郎」と呼んでみたり、一人称が「俺」になっていたり、語尾が「ござんす」だったりと、どうも様子がおかしい。
     何故かやたらに理知的で丁寧語で話し、覇気にも欠ける五郎。
     …脚本家のせいだろうか、それとも?

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