(9月25日)
山からは ナナカマドの紅葉の話題もちらほらと聞こえて来るように成り 高い山では雪も何度か降り 気温も簡単に氷点下まで下がる時期に成りました。 こうした変化の激しい厳しい条件下で野遊びをするには体が基本です。 其の体を良い状態に維持し正常に機能させる為に 不可欠なエネルギーの問題が有ります。 此の大切なエネルギーについて 今回は考えてみたいと思います。
前回は ”体力”とくに筋力と心肺機能についてお話をしましたが その筋力を発揮する筋肉において エネルギーとして直接利用しているのはブドウ糖です。 でも食事と云うかたちで摂取するエネルギー源は ブドウ糖そのものでは無く 炭水化物や糖類を含めた糖質と脂肪類と云うかたちで摂取します。 これらを体内でブドウ糖に分解しすぐ使える状態にしたり 脂肪として体内に蓄積したりして居ります。 そして此等のエネルギー源を必要に応じて利用し 体を維持し活動している訳ですが 此の両者は性質の違いに寄り 体内での利用のされ方が異なって居ります。 炭水化物や糖類は短時間にたくさん燃やす事が出来 速効性のエネルギーで パワーと云う面では申しぶんの無い燃料なのですが 欠点として 体内に小量しか蓄えられないので長持ちせず 定期的に食事として摂取しなくては成りません。 一方 脂肪は体内いたるところに蓄積出来(欲しくなくても溜まってしまう) これを溜め無い様に皆さん苦労する位で 普通の人でも 1週間程度補給無しで居られる位の蓄積が有るようです。 しかしながら此の脂肪は 厄介な事に其れ自体では燃え難く 又急激な運動では消費されずに 役に起ちません。 どうしたら燃えるかといいますと 運動の状態では”有酸素運動” つまり”余りきつくない”ゆっくりとした運動でしかも有る程度継続されたときに 徐々に燃え出すと言う性質があります。 40分程度運動が継続されると最大効率に達し60%程の割合で 脂肪を燃やす事が出来るそうです。
では 其の時点で運動量を減らせば 100%脂肪だけで活動出来るかと言いますと そうは成らず 割合は其のままのようです。
この様に我々は 脂肪だけをエネルギーとした場合 最低限「生命」は維持できますが 行動を続ける事は出来ません。
従って野遊びを快適な状態で続けるためには 効率の良い状態で脂肪を利用し続けられるように 継続的に炭水化物を補給をしつづける 必要が有ります。
では「どの様な物」を「どの位」食べれば良いかと言いますと 量に就いては色々条件があって 一概には言えないのですが 一説には通常生活の二倍とも言われて居ります。 ご飯や麺類等の炭水化物を中心とした物を 普段より意識して多めに摂り、 休憩時には其れを補って ビスケットや特に疲れて居るとき等は甘いお菓子やチョコレート等を摂る様にすると良いと思います。
何れにしましても 疲れて居る状態で食べる事が出来なくては 問題に成りません 色々試して自分なりの”合った物”を見つけて 楽しみながら充分なエネルギーを摂取するようにしたい物です。