ファミリー登山

(7月31日)

子供たちの夏休みも そろそろ中盤に差し掛かる時期と成りました。 お父さんの休みに合わせて 家族みんなでハイキングや登山を考えて居る方も多いのでは無いかと思います。
そこで今回は 小さなお子さんを山に連れて行く場合の楽しみ方と注意点について考えてみたいと思います。
家族揃って出かける事は それ自体が子供達にとっては嬉しい事で たとえ其れが近くの河原であろうが 遠く離れた有名な観光地であろうが あまり距離や場所には関係が無いようです。  折角だから「遠くに出かけたい」「素晴らしい処に連れて往きたい」と云うのは 私も含めて「親達にとっての自己満足」でしか無いのかも知れません。 其れを「子供の為に」等と考えると 子供にとっても親にとっても無理が多くなり 予定消化に振り回され疲れ果てて 余り楽しい事では無くなって仕舞うと思います。 従って家族全員が不安や疲れを感じない「楽しいと思える範囲」で計画する事が肝心だと思います。 特に引率者で有る大人が 自然の野山に居る事が「本当に楽しい」と感じて居るか 叉は特別な事でなく「リラックス」した状態で居られるかどうかが 子供達にとっても「本当に楽しめる」かどうかの分かれ目に成ると思います。
 では実際に子供達と出かけるとしたら?
 有名無名に関わらず景色に変化の有る場所が良い様です。 沢を丸木橋で渡ったり 林を抜けると突然「湖」が現れたり 急な段差を全身でよじ登ったり 頂上に着けば「我家の在る町並み」が遠くに見えたりと 変化に富んだコースが良いようです。 大人達の好む「楽に歩けて端麗な景色の続く所」はすぐに退屈して 飽きて仕舞う様です。
先ず手始めに行くとしたら 当然良く知っている「地元の山」から始めるべきでしょう。 私の住む栃木でいえば戦場が原の様な殆ど平坦な「入門コース」から 那須周辺の様に比較的簡単に「高い山の雰囲気を味わえる処」まで 色々と有ります。 これらの山は 標高も余り高く無く 日陰と成る木の無い処では 日中は相当の暑さに成りますので 雨具や水筒等の基本的な装備は勿論ですが 呉々も暑さや直射日光に対する備えも 怠らない様にして戴きたいと思います。 其れと子供達は 全身を使って歩く為 当然の様に衣類を汚したり 靴も濡らしたりしますので 着替えは多めに用意し 出来れば靴と速乾性のTシャツ位は「機能を重視した物」を揃えてあげると良いと思います。  そして「水筒」や「雨具」其れと「おやつ」位は 各々自分で背負う様に習慣づけると良いでしょう。
ある程度経験の有る家族では 少し遠出をして「高い山」に出かけて観たいと思う方も有るかと思いますが これは子供達にとってはさほどの問題は無いようです。 むしろ大人の方が問題で諸々のプレッシャーや肉体的疲労から不機嫌に成ったり 叉は余裕を持った行動判断が出来なくなりして 危険を招いて仕舞う恐れも有ります。 繰り返しに成りますが 計画する段階で 余り欲張らず 私たち大人がその時々の「小さなトラブル」に 余裕で対処出来る範囲で行動計画を立てる事が 家族みんなで山歩きを楽しむ上での 秘訣では無いかと思います。