■ インシュリンの分泌低下

血液中には多種類の栄養素が含まれていて糖分もその一つです。
その糖分が多くなって尿の中に検出される場合、医学では糖尿病と診断しています。

肝臓は解毒機能の高い臓器と認められていますが実は栄養素の倉庫でもあり、ブドウ糖も肝臓でグリコーゲンという形で保管され、必要があるとまたブドウ糖に変えられて血中に入り全身に運ばれます。

そのグリコーゲンも貯蔵しきれないほどの量になってきますと、その元である炭水化物が今度は脂肪に変えられて体脂肪として体に蓄積されて必要があれば再びブドウ糖に変えて利用されます。

ここまでのプロセスでも血液中の糖は一定のレベルを保たれ、その調節をしているのがインシュリンと言うホルモンです。
インシュリンは膵臓(すい臓)で作られるといわれています。

主にその分泌の低下が起きると、一定に保たれるはずの血中糖分の濃度が濃くなります。
この状態が糖尿病の状態です。



■ 発見が難しい

この病気は発覚するまでにあまりつらい症状を伴わないので気がつかないことが多いのも特徴のようです。
進行してくると体がだるくなったり、咽が渇いたりの症状があり、人によってはやせてくる人もあります。

この病気の注意しなければならないのは合併症があることです。

視力障害を起こす糖尿病網膜症、むくみや高血圧、貧血症状を起こす糖尿病腎症、下肢の痺れや痛みを伴いやすく全身の神経系統の障害を起こす神経性糖尿病などは特に重いものとされています。



■ 整体の捉え方と治り方へのプロセス

結論から言えば医学が出している答えと同じで、
とにかくインシュリンの分泌量を増加させることにあります。

インシュリンを作るのはすい臓であり、この器官へ神経が出ているのは背骨の胸椎8番、9番です。
糖尿病になると椎骨やその周辺の筋肉硬直を起こし、その可動性つまり動きが無くなってきます。

それから首の4番(右下の図を参照)から上にかけて異常緊張が生じてきます。
このためここと関係ある部位例えば腕、手首、指などにも何らかの異常感を感じる場合もあります。

首の4番は生理、鼻、耳、目、甲状腺、心臓脈管神経、睡眠などに関係があり、発病しないプロセスにおいても糖尿病を起こしやすい体の状況ですとこれらの器官も影響を受けているケースがあることは想像できます。

ちなみに食べ過ぎのために鼻が利かなくなったり耳がつまった感じはこの4番の不調によります。
関節では肩の関節がこの4番に関係しています。

またストレスからくる糖尿病もあるようです。

極度の不安、例えば死刑前の囚人が糖尿病を一夜にして発病することがあると聞きました。
こういったストレスが深く関連したケースではとても慎重に当たらなければならないでしょう。



■ 臨床例

先日65歳の女性、糖尿病で視力異常を持っていて、胆石手術、子宮摘出手術の経験がある人が整体を受けて
「5キロ体重が減ってきた。膝の痛みも取れて軽快に階段を降りることができるようになった。」
と話されていました。

私は首には一切触らないのですが、肩の緊張が取れてきたのでしょう。
首が長くなってきたと申されていました。

眼に異常があれば補助で肩が上がりどうしても首が縮んでしまうのです。
首は脳へのパイプ、放っておけばそれだけではすまなくなります。


80歳近いあるご婦人は、糖尿病だけでなく、腕の痺れや痛み、首の痛み(首をワッカで支えていた)、腰・膝の痛み、心臓の病といろいろありました。

しかし操法と体操をやりだしたら膝の痛みも軽減しすぐにワッカと杖を放棄してしまいました。

この人の場合、60代に看護婦を辞めてしまわれたことが元でストレス性ウツ症になり、
そこからのいろいろな経緯があったようです。

生きがいは大切なことだと、あらためて感じました。

他にも糖尿病から白内障に至り眼の手術をされたご老人がいらっしゃいます。
後年になって眼の付近に痛みのある湿疹が出ました。

これは眼が治ったのに対する首のギャップが元にあると思われます。
眼は治ってもすい臓、眼と関連がある首の一番は変わってはいないからです。

そして、あるとき転んで尾骨を打撲されたのですが、
この背後には肝臓の緊張からくる身体の偏りのために脚の長さの左右隔差が元で、
つまづきやすい体の状態になっていたことがあるのです。

でも、とても明るくなりました。

この病気ではみなさん肝臓・胆のうの緊張から体の左右差を引き起こす傾向にあります。
ご心配でしたらお医者さんでちゃんと検査をしてもらってください。
■自然現象としての症状は恐くない

インシュリンの出が悪くなったといってもそれなりにまだ自力でその分泌を微調節している人はあるのです。

例えば、し机の周りに引き出しの中身と同じものを揃えてしまったら、中のものを出す必要はなくなってしまうのと同じで、
体が本来持っている力を引き出していけば背骨も柔らかくなってくるのです。

まずは胸椎八、九、十、十一番の骨に動きが回復してくれることが肝要で、体操はそのために行なうのです。

先にも少し説明しましたが、過食や飲み過ぎで糖が出たのは中に残しておいては困るから排泄しているのです。
ですからそれは正常な適応現象なのです。その自然現象を病気とするべきでしょうか。

胸椎八、九番が弛んでいるなら糖が出ていたって大丈夫なのです。

加えて腎臓と関係ある胸椎十番、すい臓を含む左右の消化器及び副腎と関係ある
十一番に余裕があれば問題ありません。

先に書いた子宮摘出歴のある方は胸椎11番(子宮、副腎、)が飛び出して下がって、10番(泌尿器)も緊張していました。

各器官の症状の深さは本格的には機能より器質に出ます。形状です。ご心配の方は医者の検査が必要でしょう。
健康の秘訣シリーズ    
糖尿病改善の秘訣
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■ まずは背骨の可動性を回復

糖尿病を改善するにはまずインシュリンの働きを高める必要があります。

そのためには問題の椎骨を弛める作用の高い体操をまず試みてみます。

この体操は、免疫系の中心であるリンパ液の肋間の流れを促進すると共に、
消化器に関連した椎骨の可動性をとても高めることが出来ます。

しかし糖尿病の人に必要だからこそとも言えますが、

この病気の人には行なうのがとても難しいのです。あまりに椎骨が硬直しているからです。

そこで図のように固めの座布団や枕、マットを最初のうちは下に入れて行なって徐々に背骨を弛めていけばよいでしょう。
★ 糖尿病の人にお奨めの体操!

この体操は本来図のように正座から後ろに倒れ、中胸肺部を弛め、腰の二番の左右を交互に緊張させる形となります。

しかし消化器とその関係背骨の緊張が強い人には大変難しい姿勢ですので図ABCの様に自分に合う方法を選んで行って下さい。


@ 正座からそのまま後ろに寝て、両手の平を組んで腹の上で返します。

A ゆっくり頭上へ手を上げます。途中肋骨を引き上げ広げるつもりで行ないます。

B 手を組み脇を開けたまま、片側の横腹を伸ばし腕を持っていく側の腰を緊張させます。
二、三呼吸堪えてフッと力を抜きます。
★ 老いて花を!!! 

花が咲くのは、種があって土、水などの環境と時間を経てのこと。
決して花だけが突然咲いたりはしません。ご老人、
病気の数が増えているのも何らかの自然の流れでしょう。

実は老年期の問題の元は更年期の問題です。この時期はやや栄養を落として排泄を主流の時です。

体が過剰・余剰エネルギーの体になってしまう背後には文化的と個人的の両方の力が働いていると思われます。気をつけないと無自覚に栄養過剰の道を辿ってしまうのです。

体操は癖と逆の状態の練習ですから少し辛さを伴います。これは仕方がありません。
硬くなった椎骨は弛めないとどうにもならないからです。

では何故椎骨が緊張を起こしてくるかというと、

過剰栄養や心理的緊張が背骨の際にツカエとなって、神経興奮や鈍りとして表現されてしまうからです。

すい臓ホルモンを出させない働きをもっている背骨神経が過敏になれば、
すい臓ホルモンの出が悪くなるのは、しかたのない自然のことです。

糖尿病にはストレスが原因しているケースがあります。
老年期になってメンタルヘルスの回復をはかる作業はそれは大変なことです。

身が固まって余裕がなくなっているるからです。


しかし、しかし、

老年期になって体操しても、前述の臨床例のように充分効果はあります。

「更」とは「あらためる」の意です。

できることなら更年期に新陳代謝を促して背骨を弛め、体操で全体を整え、

老年期にも花を咲かせようではありませんか。
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