鉱石ラジオ大研究E 

クリスタルイヤホンは嫌い!

耳にしっくり
マグネティックイヤホン
絶対おすすめ!

鉱石ラジオといえば昔はハイインピーダンスのヘッドホンが定番でした。耳当てが硬くしばらく使っていると耳も頭も痛くなります。昭和30年ころになってクリスタルイヤホンが流行りました。
当時としてはヘッドホンに対抗し耳穴式といわれ感度もよくもてはやされました。

しかし私の耳は穴が小さいのかどうもしっくり入らずすぐに外れてしまいます。いろんな人に聞いてみると具合がいい人はそんなに多くないようです。

当時は画期的でも今はもっといいものがあるのではないかと考えてみても鉱石ラジオが要求するハイインピーダンスのイヤホンはクリスタルイヤホン以外は見当たりません。
しかしローインピーダンスのイヤホンなら私の耳でもしっくり収まる素晴らしいものが町にあふれ返るほどあります。音質もよく感度も抜群です。
それならこれを使わない手はありません。ステレオ用の両耳もありますから見かけ上(聞き分け上)の感度も上がります。
とはいってもこのままでは鉱石ラジオに使えません。インピーダンス変換をしてマッチングを取らなければなりません。いちばん簡単なのはトランスを使うことです。
真空管時代はアウトプットトランスというのが常識的に使われていましたがそのトランスの再登場です。幸いにもこの目的に具合の良いトランスは”サンスイのトランス”として市販されています。
トランスのタップは切り替えてよく聞こえるところに接続します。1次側インピーダンスが高くなるようにするのがポイントです。

そのようなわけで最近私はステレオ用イヤホンを愛用しています。ステレオ用はプラグがモノラルと違いますので当然ながらジャックもステレオ用を使ってください。そして信号は右用端子と左用端子から入れます。グランド端子は浮かせて置きます。このようにしておけばモノラル用イヤホンもこのまま使用できます。*このような使い方では右と左の位相が合いませんが耳で聞いた感じでは問題ありません。気になる方は左右を一緒にしてモノラル結線してお使いください。

【ノスタルジックな思いと新しい鉱石ラジオ】
この大研究を重ねるうちに、鉱石ラジオ=昔のもの=懐かしい思い出 と短絡してしまう人が多いようです。鉱石検波器の試作品を見たほとんどの方がFOXTON形鉱石検波器を思い浮かべ、それと同じ形を望みました。cvf 型”のほうが使い勝手は良いはずなのに!鉱石検波器はいろいろな形の物があったのに!それだけFOXTONが有名だったのでしょう。
しかし私の気持ちとしては新しい時代の鉱石ラジオは新しい考えや工夫、新しい部品の採用など、あた

【サンスイのトランス】
音響機器メーカ・サンスイの製品ですが現在は橋本電気(03-3691-4173)でライセンス生産しています。しかしこのトランスも次第に品種が少なくなっているのが気がかりです。トランジスタ用トランスSTシリーズの規格はサンスイ(橋本電気)のホームページには記載されていません。JARLのサイト<http://www.jarl.or.jp/>技術資料を参照ください。

鉱石ラジオの必需品であるイヤホン(ヘッドホン)も進化しています。あなたはどれを選びますか?


【高級両耳ヘッドホン】
高級といわれるように両耳は高価でした。しかし長い時間使用すると重いし頭も痛くなりました。


【クリスタルイヤホン】
最近の鉱石ラジオの定番的イヤホン。昔のものと構造も違いますが感度もよく使いやすい。今となっては形状が大きいのが難点です。


【マグネティックイヤホンとマッチングトランス】
インピーダンスの低いマグネティックイヤホンもマッチングトランスを使えば快適に使用できます。サンスイのst-26、st-32などが使いやすいです。

【ja1cvf 0105】


試作1号機(cvf−1)
 
大きなコイルと二つのスライダーで快適に受信できます。

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