鉱石ラジオ大研究B 
電波の入り口コイル大研究!
アンテナで受け止めた電波をもれなく吸い取ろう。

いよいよ創り始めましょう
ゆったり大きめに!
昔の形に惑わされないで!

鉱石ラジオの製作記事を読んで気が付くことは、コイルの巻き数は○○の筒にXX回くらいとかXXpFくらいのバリコンとかはっきりしない記述が多いいことに気が付きましたか?
ラジオってそんないいかげんなものなんでしょうか?
けしてそうではありません。きちっと設計すると設計どおりに仕上がるものなんです。ではなぜ!
理由はいくつか考えられますが、感度を上げるために無理している。簡単な機械にお金を掛けられない。思い通りの部品が手に入らない。などでしょう。
昔の鉱石ラジオではきちっと設計されたものがたくさんあります。最近は高度に設計されたものよりICなどを使った方が安くてよいものが作れます。

電波の入り口はアンテナですから本来の話はアンテナから始まります。
ラジオ放送を聞くためのアンテナはどんなものが必要でしょうか?・・・家のラジオにはアンテナなんてついてないよ!という人もいるはずです。アンテナは必ず有るのですが小さかったり他のもの(イヤホンコードなど)で代用したりしています。
増幅器を持たない鉱石ラジオですからきちっとしたアンテナを使わないと良く聞こえません。
HAMをやっている人ならすぐ解るのですが受信しようとする電波の波長の1/4の長さがあると具合がいい(共振する)のです。NHKの東京第1放送(594KHz)で計算して見ると約126mのアンテナが必要になります。そんな長いアンテナ使えませんね!
そこでラジオを聞くときは水平12m高さ8mくらいのアンテナを張ってください!それに見合った感度のラジオを作りましょう・・・ということになったのです。このアンテナはラジオ用標準アンテナといわれ昔の本には必ず出ていましたが最近は死語に近い感じがします。
最近の受信機は感度が良くほとんど見えない小さなアンテナで受信できるようになっただけなのです。

そんなわけで増幅回路を持たない鉱石ラジオはできるだけ大きなアンテナが必要です。長い線が空中に張り巡らされているもの、電話線、電灯線などもアンテナに使えます。(感電防止のため100pF程度のコンデンサを間に入れること。電灯線アンテナなどと呼ばれる。)アルミサッシの窓枠、ベランダの手すり等でもよいでしょう。
この辺からあいまい表現が多いことに注目してください。

アンテナとセットになるのがアースです。これも普通のラジオでは見かけなくなりましたがアンテナ同様見えないだけです。アースのことを接地というように地面に接続します。地面に長い電極を打ち込んだり、銅版を埋め込んだりします。(ラジオの電波のような高周波電流は直接導線でつながなくても電気的接続は可能な場合もあります。)
都会では空もないし地面もないとこともありますからそんなときは電灯線アンテナに窓枠アースでも良いでしょう。
なるべく良いアンテナとアースを用意します。HAMのアンテナも工夫次第で使えます。
あいまい表現の原因はこのアンテナとアースにあったのです。入り口がいいかげんなので後もいいかげんになってしまうのです。

いいかげんなアンテナに対応するための工夫がL1のタップです。タップを切り替えてアンテナを受信周波数に共振させる工夫ですが不完全です。もしバリコンをお持ちならアンテナと直列にバリコンを入れたり、アンテナとアースの間にバリコンを入れて試して見てください。音叉の共振棒に何かを貼り付けると音程が変わるのと同じです。タップやバリコンをいじるとL2の方のバリコンも回さないと良く聞こえなくなるかも知れません。L1とL2の結合が強いとL1側の定数の変化がL2側に影響するのです。L1とL2の間隔を広げていくとL1の影響がL2に現われなくなります。もっと離すと感度が落ちてきます。この境目の結合度を臨界結合といいます。この間隔は周波数によっても変化します。

【 コイルを作って見よう 】

小物入れに巻いたコイル
小物入れに巻いたコイル
タップを出さずにスライド式にするため太目(0.8mm)の線を60回巻いた。赤いテープはすべり止め。

コイルを巻くには芯になるものが必要です。あまり細いものはタップを出すのに不都合ですしコイルとしての性能も悪くなります。筒型のコイルの場合巻き巾と直径が同じくらいが良いとされています。
スパイダコイルの巻きワクを作るも良し、絶縁物の筒を見つけるも良し、もちろん竹筒も良いです。


私は小物が入っていた直径8cm程度の箱を見つけました。
もう一つ取って置きの大型並4コイルを試して見ます。
コイルにする線はエナメル線(銅線の表面に絶縁用のエナメルが塗布されている。)を使います。太さは0.5mm前後が使いやすいでしょう。太いとタップが出しにくくなります。巻きワクには線の太さと巻き数(少し多めにする)から計算して引き止め用の穴をあけておきます。
筒型コイルの場合はL1、L2を巻くのは大変ですからL2のみ巻いてタップを10回ごとに出します。アンテナはタップに接続します。
筒の形は丸で無くて、四角でも三角でも良いのです。いままでのイメージにとらわれず自由な発想で作ることをお勧めします。


コイルを巻くのが面倒な人は並4コイルやバーアンテナ、を探して見ましょう。チョークコイルとして使われる小型のコイル(インダクタンスは300μH程度)でも使用可能です。もちろん感度もそれなりです。

クリスタルイヤホンをお持ちならここまでの説明で何とか作ることができるでしょう。

【ja1cvf 0102】

鉱石ラジオ回路図

*筒型コイルの場合L1、L2を巻くのは難しいのでL2だけにします。タップは10回ごとに出してアンテナを接続します。全巻き数は50φで60回くらい。エレ工房さくらいさんのホームページ資料室にはコイルや鉱石ラジオの参考記事が有ります。同じように作るのは難しいと思いますが自由な発想とアイディアで創る楽しさを味わってください。

鉱石検波器を作ってみませんか 黄鉄鉱(pyrite)の原石差し上げます。
*プレゼントは終了しました*

探り式が作れる5mm角程度のものと固定式(foxtonのような形)を作れる1~2mm砂粒程度のもの両方を5名様に、固定式(foxtonのような形)を作れる1~2mm程度のもの10名様に、
大きいものは1個小さいものは複数個差し上げます。
*無料ですがSASEでお願いします*

この黄鉄鉱を使った検波器作り方は後ほど説明します。簡単に作れる方法を検討中です。この黄鉄鉱を使った検波器は品質の保証はできません。遊びの範囲と理解してください。[作り方の説明をしないのは不親切とお叱りを受けました。。反省してます。]
ご希望の方は掲示板にてmailアドレスをお知らせください。折り返しSASE(返信用切手付き封筒)の連絡先をお知らせします。掲示板に送り先住所は書かないでください。
申し込みは 
《のきした掲示板へ》  ←ここをクリック 

●ご質問は●
webの製作記事はどうしても舌足らずになりがちです。遠慮なく質問をお寄せください。掲示板の利用が便利だと思います。郵便、電話での質問にはお答えしかねます。ご了承ください。

《鉱石ラジオ大研究 Aへ戻る》

《鉱石ラジオ大研究 Cへ》

《ホームページ・表紙へ戻る》