さて、世の中で一番普及しているOSにはレジストリというやつがあります。こいつは壊れたりでかくなったりして、ユーザーにはあまり好まれていないようですが、実はその恩恵は計り知れないものがあります。
一方、Linuxにはレジストリはありません。ユーザーは/etc以下の設定ファイルを見つけてマニュアルを見ながらviなどでテキストファイルを編集します。Linuxを使っているようなパワーユーザーには造作もないことですが、逆に言うとパワーユーザーであるがためにその手間や不便さに気付いていないだけなのかもしれません。
Linuxのテキストファイルによる設定は何がまずいのか挙げてみると、以下のような点があります。
・アプリケーションごとに設定の書式が違う
・ディストリビューションによっては設定ファイルの場所や内容まで違う
・プログラムが設定ファイルにアクセスする手順が統一されていない
・ロールバックが不可能
これらはそれぞれが個別の問題なわけではなく、根本的には設定ファイルが何らかのシステムによって管理されていないからだ、と言えるでしょう。
そうしたシステムはLinuxにはないのかと言うと、なくはないわけですが、まだディストリビューションの標準に取り入れられるまでには至っていないというところです。
そのうちGUIでピコピコッとやるとApacheやXOrgが簡単に設定できるようになるといいかな、と。