梅雨入り直前の晴天日、その日は何も予定がなかった。 せっかく天気がいいのに何も予定がないというのはとても損をした気持ちになる。 と言うことで近くに散策に行くことにした。何の目的もなかったが以前、越谷からの帰り道に公園があったことを思い出し、そこへ行ってみることにした。何があるというのでもなかったが当てもなくドライブするのもいいものだ。
そのウル覚えであった公園は松伏総合公園というらしく(あとから地図で調べたから分かった)住宅地の隅にあるとてものどかな公園だ。野球場、競技場、テニスコートなどもあった。公園内には調整池があり1周してみた。メジャーではないので地元の人たちに密着した感じの公園になっていて家族連れが多かった。とても暑い日だったので水辺にいると涼しげに感じる。
今、現在、日本の若者で能に関心のある人はどれくらいいるのだろうか?ある程度、年配の方であるなら興味のある方もいるだろうが若い世代で能に興味のある人はとても少ないだろう。少なくとも僕の周りにはいない。そして失礼な話だが当然、僕自身も全然興味がなかった。
しかしひょんなことから花田苑という道案内を見つける。時間もたっぷりあったし興味を惹かれたので行ってみることにした。
![]() |
こしがや能楽堂 |
日本文化伝承の館、こしがや能楽堂。同じ敷地内に日本庭園、花田苑もあります。 |
512席分の広さを有する中庭見所。天然の木曽檜をふんだんに使用した能舞台は、檜の香りとともに、日本の深い歴史の香りも漂ってくる雰囲気。展示室では面や装束などを見ることができる。舞台はもちろん、趣ある和室の大広間などは一般への貸出しも可能(要予約・有料)[ 全国観光スポットガイドHP参照]
休館日 : 毎週水曜日、12月29日から1月3日まで
住所 : 〒343-0015 埼玉県越谷市花田6-6-1
: 048-964-8700
駐車場 : あり(無料)100台
立派な門を通り館内へ入ると受付があり館内を無料で見てもいいと言うことで中に入ってみた。木造の建物はとても落ちつく。館内に人は少ない。まだお昼だからだろうか?僕達以外では2,3人いた程度だった。けど静かでとても居心地がいい。
![]() |
![]() |
![]() |
花田苑 | ||
館内から見る花田苑はとてもきれいでした。天気がいいこともあり清清しい(すがすがしい)気持ちになりました。日本庭園は情緒があっていいですね。 |
館内には複数の和室がある。デジカメを片手に持っていたら親切なおじさんが『こっちに入ってきて写真を撮っていいよ』と声をかけてくれた。お言葉に甘えて奥へ入っていく。和室はいいですね。和室(井筒)のふすまは閉まっていたが中から稽古をしている声が聞こえてきた。
![]() |
![]() |
![]() |
和室(熊野・羽衣) | 和室(井筒) | 玄関広間 |
18畳と12畳の和室で能舞台の桟敷席としても利用。 | 13畳の和室。水屋もあり茶会等を催すこともある。 | 広さ約125uで能舞台を一望できる。 |
廊下を通り大広間へ向かう。向こうから着物姿の女性が歩いてくる。たまたま僕が撮ろうとした写真のフレームに入ってしまったが『気にしなくていいよ』と声をかけてくれた。そして『ゆっくり観ていってください』と奥へ案内してくれた。着物姿、すてきでした。(笑)
![]() |
![]() |
廊下 |
大広間に入ると数人のおじさんたちが練習をしていた。僕自身、間近で『能』をみるのは初めてだったのですごく新鮮に感じた。『能』を見たと言っても練習風景なのだが。それでもどこかいつもと違った幻想的な雰囲気を感じた。
広さ48畳で小舞台がある。小規模の公演や多人数での会議に利用。能舞台の桟敷席としても利用されている。(こしがや能楽堂パンフレット参照)
![]() |
![]() |
能舞台・中庭見所 | 能舞台 |
天然の木曽檜を使用した能舞台と中庭見所。512席あるそうです。ひとりのおじさんが稽古をしていた。 |
以前、高校生のときに一度だけ歌舞伎を観にいったことがある。けどそれは学校の行事としてだった。能や歌舞伎といえば外国に最も知られている日本の伝統芸能だが僕にはとても遠い存在であった。よく考えてみるとそういうものに触れる機会も少なかったような気がする。しかしこんなにも身近なところに能楽堂があって、そして頻繁に行事も催しているようだ。新しいもの(最先端)に触れるのも新鮮だが古き善き伝統芸能にも触れてみたら、また新たな発見があるのかもしれませんね。

■電車
◎東武伊勢崎線・越谷駅東口より
総合公園行又は吉川団地行バス、市立病院前下車、徒歩10分。
◎東武伊勢崎線・新越谷駅、JR武蔵野線・南越谷駅、北口ロータリーより
花田行又は市立図書館行バス、花田苑入口下車、徒歩3分。