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真壁のひなまつり
〔茨城県真壁郡真壁町〕
No2

雨引観音の民芸品のお店で今なら隣町の真壁でひなまつりの行事をしているということで帰り道に通ることもあり寄ってみることにした。時刻は15時くらい、少し西日が射していたがとても穏やかな午後だった。

県道41号線(つくば益子線)を今度は南下。10分もしないうちに真壁町に着いた。

時々、行っていた蔵の街

真壁を訪れたのはこの時、4度目。
僕は蔵の街が好きなのだ。
川越、栃木、佐原、そしてここ真壁町など規模は大きくても小さくてもかまわない。
とにかく昔ながらの蔵が残っている街が好きで...
真壁も知名度としては川越などには及ばないかもしれないが
古い町並みや蔵の街がたくさん残っていて
何度が行っていたから土地勘はあった。

真壁の街並み 真壁の街並み
真壁の街並み
真壁町
真壁町は、江戸時代から明治、大正にかけて、この地方の文化・産業の中心地として栄え、 隆盛を誇った商家の人たちが次々と蔵や門などを建てた。市街地には、約200棟を数える見世蔵・土蔵・門などが歴史ある町割りとともに息づいている。平成11年度から国の有形文化財登録制度を活用し、平成16年4月1日現在、77棟の登録を受けており、その数は日本一(町村)となっているそうです。
真壁町概要

茨城県の西部に位置しており、県都水戸市から45km、首都東京からは70kmの距離にあります。総面積は63.40ku、人口は約21,000人、関東の名峰「筑波山」や足尾山、加波山が立ち並ぶ緑豊かな町です。

当町は、国指定史跡「真壁城跡」の名が示すとおり、古くから城下町として栄えてきました。町内には蔵や白壁など、歴史を忍ばせる古い建物が数多く残っています。  主な産業は、加波山から産出される良質の花崗岩(御影石)を利用した石材業で、墓石や燈籠などの加工製品はほぼ全国に出荷され、生産額は日本一を誇っています。

また、筑波山系の清流と肥沃な台地にも恵まれた当町は農業もさかんで、おいしいお米「コシヒカリ」や小玉スイカの産地としても知られています。
(真壁町役場HP参照)

登録文化財ってなに?
建築後50年を経過した住宅や蔵のほか、煙突、橋など幅広い建造物について保存及び活用を進めるため、 平成8年に文化財保護法の改正によって登録文化財制度が成立された。この制度により国の文化財原簿に登録されたものが、 国の有形登録文化財、いわゆる「登録文化財」です。指定文化財と異なり、緩やかな規制で文化財を自由に活用できることが特徴。
伊勢屋旅館 谷口家住宅
伊勢屋旅館 谷口家住宅
真壁で最も名の知られた料亭「勢州楼」は現在も当時の面影を残した旅館である。1階前面に下屋庇を張り出し、2階前面には手摺付縁側を設ける。外壁は板張り。西側の外壁のみ漆喰塗の土蔵造として防火に配慮している。 江戸時代末には、醤油・絞油業を営み、明治維新後に製糸業に転じた。寄棟妻入の2階建店舗、北袖蔵、南袖蔵のいずれもほぼ当初の状態を保ち、谷口製糸所の遺構として、また、伝統的町屋建築の典型として重要である。

谷口家住宅 谷口家住宅
谷口家住宅 谷口家住宅
谷口家住宅
建物自体も風情があってとてもいいのですが道沿いの壁に蔦が這ってあったり、 そういうのも雰囲気があって当時の面影を感じることができました。
街を散策

真壁のひなまつりのイベントをしているということもあって
市街には大勢の人がいた。
臨時駐車場に車を置き、市街を歩き出す。
市街地のほとんどの家がこの行事に参加しているみたいで
商店を始め、一般の家庭までおのおのの雛人形を見せていた。
町おこしの一貫とはいえ、ここまでやるのは大変だろうな?
なんて思いながら街を歩いていた。
お年寄り、子どもが多かったが地元の学生や若いカップルなどもいて
なんかホッとする。
どの世代の人でも伝統的な文化や歴史は大切にしてほしいといつも思う。
もちろん新しいものも大切だが(笑)

旧真壁郵便局

旧真壁郵便局
(元国立第五十銀行真壁支店)

昭和31〜61年には真壁郵便局として使用されていたそうです。真壁町中心部の象徴として親しまれた近代建築。

この通りに来ると更に人が増え写真撮影をしている外国人の方などもいました。 建物内にはインフォメーションコーナーがあり資料などが置いてあって職員の方々が案内をしてくれました。 2階ではフォトコンテストが開催されていました。

御陣屋前通り

旧真壁郵便局をあとにして東へ向けて歩いていくとさらに人がにぎわってきた。家を開放していて甘酒やおせんべいを配布してくれていた。

御陣屋前通り 御陣屋前通り 御陣屋前通り
御陣屋前通り

部屋奥の雛飾りを見せてもらう。僕の家には男兄弟しかいないから雛人形はなく、あまりじっくりと見たことがないので見せてもらう。江戸時代に作られた雛人形が飾ってあった。作った時代や職人さんによってもスタイルが違いますね。石でできた雛人形もあって。『これ、この間、テレビで放送されていたんだよ』と知らないおばさんが誰かに言っているのが聞こえた。いろんな雛人形がありますね。この辺は石切の地域としても有名だから作ったのだろうか?

江戸時代の雛人形 石雛五段飾り
江戸時代の雛人形(写真右) 石雛五段飾り
雛人形 雛人形
雛人形 雛人形
職人離れ

その後、近くにあった人形屋に入った。
店主らしき人が出てきていろんな雛人形を見せてもらった。(それは売り物)
店主が言うには最近は人形を作る職人も減っていく一方だという。
やはり若い人はなかなか継ごうとしないと言う。
人形の街として有名な岩槻でも同じ傾向が続いているらしい。
これから職人さんが減っていくのだろうか?寂しい気がする。

そして中央公民館や村井酒造の方を散策した。時折、着物を着ている人に出会う。

蔵の美術館 ウサギの雛人形
蔵の美術館 ウサギの雛人形
何種類かの雛人形が飾ってありお土産がたくさん売っていた。 珍しいですね。縁起がいいのかな?

蔵の美術館はたくさんの人だかり。中にはウサギの雛人形もありました。
そして村井酒造に寄った後、下宿通りの数件の家で雛人形を見せてもらい
高上通りの駐車場へ戻った。日も暮れてきて家路につく。

真壁には何度が行ったことがありましたがこんな行事をしていることは知らなかった。 調べてみればいろいろあるものですね。 その土地の歴史や文化、伝統芸能などに触れるのはとてもいいことだと思う。
真壁町へのアクセス
■車利用
○常磐自動車道、土浦北ICより国道125号線をつくば方面へ直進
 北上して県道(つくば〜益子線)で計45分
 (所用 時間約1時間22分)
○国道50号線、下館方面から
 県道(下館〜石岡線)で25分
○国道50号線、岩瀬方面から
 県道(つくば〜益子線)で20分
■電車・バス利用
○JR常磐線
 土浦駅下車→(関鉄バス)真壁駅下車
 ※「真壁・岩瀬」行き/筑波駅乗り換えの場合あり
○JR水戸線(下館)
 下館駅下車→(関鉄バス)真壁駅下車
○JR水戸線
 岩瀬駅下車→(関鉄バス)真壁駅下車
 ※「筑波・土浦」行き

(2005年3月12日UP)