シドニーに住んでいたとき
シェア(みんなで家賃を分担しての共同生活)をしていました。
トイレ・シャワーを共同で使い台所の鍋やフライパンなどもシェアしていました。
それまで自分で料理をしたりしたことがなかったので不安でした。
シェアメイトに迷惑かけたくないな...と
初めての共同生活に緊張していました。
いつも他の人のことを気にして
迷惑かけちゃいけない...って思ってた。
炊飯ジャーがないから鍋に水入れて炊くんですね。
飯盒炊飯みたいに...
焦がしてしまうとライスもったいないし
鍋も使い物にならなくなってしまうから。。。
いつも注意してた(><)
シェアを始めて1ヶ月くらい経ったとき、
タスマニアの牧場で一緒に働いていた友達が
シドニーのその家に遊びにきてくれたんです。
その友達とは牧場にいたときにいろんな話をしたり
一緒に働いた!っていう仲間意識もあって...
僕を励ましに来てくれたのかなあ..と思いました。
そのとき、自信なかったですから
友達は僕がオドオドしているのにすぐ気付き
そして何日かその家に泊まって行った。
毎日、明け方までいろんな話をして...
そして一緒にご飯を作ったんです。
友達は料理もうまく牧場にいたときもいろいろとおしえてくれて...
で、聞いたんですよ。
『水の量、これくらいかな?』
『焦げ目はこれくらいでいいかな?』って...
そしたらその友達が僕に言ったんですよ。
『オレは幸司が炊いたご飯ならどんなに焦げていても食べるから、
失敗することとか気にしないでつくってみなよ!』って...
嬉しかったですね。
なんか自分のすべてを認めてもらえたようで...
失敗してもいいんだなあ...って
それでも食べてくれるんだ!って
そして彼はシドニーを去っていったんです。
それからは自分の判断で何でも決めて料理を作ってみました。
スパゲティーなんかめちゃくちゃ、ゆで過ぎたり(><)
お肉も何度も焦がしましたよ。
けど、それでも誰にも聞かないで自分の判断で調理してみよう!
って決めたんです。
一度、心に決めてしまえば怖いものなんてなくて...
結果も気にならなくなって...
だから見た目は悪くても僕にはおいしかったです。
自分でつくったものは、こんなにもおいしいんだなって嬉しくなって...
そうやって失敗を繰り返していくことでいろいろ分かったし...
今回、『焦がしすぎたということは次はこうしてみよう!』と...
自分が成長しているのが目にみえるように分かったから
楽しかったです。
そして少ししてパースに引っ越して...
その時のシェアメイトには逆におしえてあげました(^^)v
失敗を繰り返し、僕たちは大きくなっていくんだと思います。
取り返しのつかない失敗はしてはいけないと思いますよ。
けど失敗してもたいしたことじゃないことって、多いじゃないですか?
例えば上の例で言えば鍋なんか焦がしたら買いにいけばいいんだから...
失敗して分かることってたくさんあると思うから...
恐がらずにいろんなことにトライしていきたい!
その話をこの間、その友達に会った時、話したんですよ。
あのときT(友達)がこう言ってくれて助かったよ...と
そしたら、『オレそんなこと言ったっけ?』って(笑)
おいおい、おぼえてろよ!とも思いましたがそんなもんなのかもしれませんね。
何気ない、ひとことで人が救われることってあるんですよね。
ただ、僕はあのときの恩は一生、忘れません。