4.会 計
○会計の種類とその目的
「会計」にも、実は色々な種類があります。
外部公表用の「企業会計」、内部管理用の「管理会計」、税金を計算する「税務会計」などです。
特にこの3つの中で最も重要な会計が、利益計算を目的とする企業会計です。
企業が存続する限り、外部にも利害関係者が存在し続けます。
具体的には
・企業に現在出資をしている、又はこれから出資をしようとしている投資家
・企業に現在融資をしている、又はこれから融資をしようとしている銀行等
などがあげられます。
では企業会計で計算される利益は一種類しか有り得ないのでしょうか?
実は求められる利益は複数存在します。
これは別に粉飾決算というわけではなく、正式な計算方法が複数存在するということです。
現在の企業会計は、投資家保護を基本目的としていると言われます。
投資家は「この会社はどれ位儲けているのか?」を正しく示している利益を求めています。
少し難しい言葉で「適正な業績利益の算定表示」といったりします。
では金融機関などの債権者が知りたい利益とはどんなモノでしょう?
債権者は「融資先がきちんと借入を返済してくれるのか」を知りたいはずです。
つまり借金返済の原資になる利益がわかればよいわけです。
こちらの方は「可処分利益の算定表示」といったりします。
現実には業績利益・可処分利益の両方を満たした利益を、ある程度の妥協点をみつけて計算します。
この利益を計算するための基準を「会計基準」というわけです。