1.所得・利益 その一
○収入と所得の違い
「所得 = 収入 − 支出」 となります。
つまり所得とは、儲けのことをさす言葉なのです。
また、上記の三要素の金額は、通常1年単位で計算をします。
例示:Aさんの昨年1年間の工事売上の収入は1億円でした。
仮に工事に掛かった支出が9,700万円だとしたら
所得 = 1億円 − 9,700万円 = 300万円となります。
上記と似たような関係に
「利益 = 収益 − 費用」 という計算式があります。
所得と利益の違いは、極々大雑把に言ってしまえば
「個人では所得」、「法人では利益」と理解して頂ければ結構です。
(但し、個人でも利益と言ったりしますし、法人所得という書かれ方をすることもあります。)
○規模の問題
例示:「B社・C社は共に1億円の利益をあげています。」
一見すると、両社の業績は同じように思えます。
しかし売上の数字で比較するとB社は100億円、C社は10億円だとしたらどうでしょう?
B社は100億円も売上があるのに1億円しか儲けられていないわけです。
その意味では明らかにC社の方が効率の良い事業を営んでいるといえるでしょう。
所得・利益の概念を理解することにより、企業の比較などが可能となります。