行政改革によせて
柔軟性をうしなっている教育制度

【月見草出版へ】



  喬木村行政改革への提案         平成9年6月2日 下平好上

 一村民として、どうも村の行政改革が見えてこない。
 よって、一村民としての提案をし、検討していっていただきたい。
[提案]
 村の行政改革大綱に「規制緩和」という文字がでている。だが、これがみえてこない。
 平成8年度から5か年間の期間としている。国政もそうだが、村の行政もその原点は、一村民の生活を原点にしなければならない。一個人の中に平和主義、基本的人権、国民主権の三原則を保障しなければならない。
 従って、既成の法律、条例、組織、各役職の権限や義務などすべてにわたり、考えられる三原則の保障を実現しなくてはならない。こうした立場に立って提案をすすめる。

1 情報公開を即時条例化すること
 第一に、知る権利の保障をしなければならない。「喬木村行政改革推進委員会」が発足し、その大綱が提示されたけれども、その後どうなっているか村民はなにも知らされていない。委員にお聞きしてみても、一向に要領を得ない実情である。この委員の組織は任命制だと思うが、心から情熱をもって取り組んでいるのだろうか、そのことすら疑わしい。 ・手順として、情報公開を条例化している自治体の「情報公開」の条文を収集して期限を決めて検討し議決すること。
・「すべて公開」の原則。
 役職の権限、義務に関わってプライバシーの侵害になるか否かが、課題になる場合があるが、すべて村民のための原点に立つということだから、非公開は悪弊を未来に残す病根となる。
 非公開の条文を設けることは、「真実を元にしない」ことがまかり通ることとなる。ことは大袈裟だが、国の非核三原則を通していると言いながら、アメリカ公文書の公開によって、政治家が国民を欺いていた事実が明らかになったことは、「すべて公開」の根拠である。「嘘は泥棒の始まり」この人の原則を逸脱してはならないし、嘘は判った時点で公開し、嘘を通した人は即時官職剥奪を住民の意志によって決めなければならない。

2「喬木村行政改革推進委員会」を活性化させよ。
 この委員会の活動基本線が明らかでない。
 改革の柱は文面から推察できるが、素案ができたか否かはわからない。
 改革推進は議決を要する事項だとすれば、一つの諮問機関の役目と思うが、何時までに何を諮問するか明確でない。いいかえれば、実現をしていく過程とか企画が不明である。
・「改革事項」が絵にかいた餅にならないようにするには、六項目の内容について各項目にわたり諮問の脈絡を図式化し、期限を定めて報告義務を定めることが必要である。
・議会や一般村民に公開して検討討議していく過程がなくてはならない。
・提示項目はこれでいいのか、再検討したい。
 人間育成の分野が殆ど欠落している。

3「喬木村選挙条例」をつくること。
 政治不信の大きな原因の一つは、ザルモレ選挙法である。
・独自選挙法を目指すこと。公職選挙法はあくまで一つの参考でしかない。
・金のかからない選挙の実現。
・議員は下僕の原則。
・自ら現状改革の先人となること。
・名誉職、実費支給の原則をたてること。
・議員活動のチェック機関をつくること。

4「村の教育諮問委員会」を設置すること。(喬木村の教育を確立すること)
 今の教育はどこかおかしい、誰もそう感じているとすれば、教育の意味そのものから或いは教育の根源から、人の存在そのものから、私たちは「喬木村の教育」を再検討する時期にいたっている、と言わなければならない。
・私の考えでは、次の六項目を検討して文書化し、「喬木村の教育」諮問案を作成しなければならない。
 現状認識をどうするか。
 明治、大正、昭和、平成の教育をどう認識するか。
 世界の教育の変遷、改革をどう認識するか。
 人の生涯における教育の意味をどう認識するか。
 地方自治体における教育の権利義務をどう認識するか。
 教育委員会の権利義務をどう認識するか。
「喬木村の教育」諮問案提示
・諮問委員は村長の任命でよいが、将来の教育を考える人を村内に限ることなく選ぶこと。委員構成メンバーには、村長を含めること。
・三か年の任期とし、当初計画、年一度の中間経過公表、最終案の公表などの枠を決めて、絶えず村民の意見を取り上げ、加除修正していくことが大事。
・私の現状認識では、次の項目が対象課題

  乳幼児突然死症候群の増加
  幼児虐待の増加
  不登校の増加
  いじめの増加
  心情矮小児の増加
  価値観不均衡児の増加
  経済偏重の悪弊増加
  親子存在の認識欠如
  出産認識の欠如
  養育認識の欠如

  肩書き偏重の悪弊増加
  隣人無絆の増加
  宗教欠落の増加
  倫理欠落の増加
  平和観念欠落の増加
  人権価値観欠落の増加
  善不変の哲学と人間存在価値観の堕落
  労働価値観の変容
  平和認識の欠如

  などなど
・もはや対処療法では、子孫から悪評をたたきつけられるのは必定。私たちはだれでも、あとあと、恥ずかしい存在になりたくないはず。
・二十一世紀での「喬木村の教育」の中身
 バトンタッチとしての教育の在り方
 家庭の中で殊に母子の教育の在り方(祖父母と両親と母親)
 保育園の在り方 (行政と父母と指導者と子供たち)
 小中学校の在り方(行政と父母と指導者と子供たち)
 生涯の在り方

5 真似て育つ文化のために [具体的提案ではない]

  すべては真似することによって育つ
  教えを受け取るということは真似ができるということである
  自由とは自分勝手のわがままのことである

・冠婚葬祭        価値観の醸成のために
・表彰が意味するもの   表彰の在り方
・真実を求める学習    学習は自らを高めるもの
・未来を念頭に置いた対策 平和と情報社会に通用するもの
・生活していける対策   職業分化と子供の未来を想定したもの
・選ばれたものの職責   平等と人の属性(優越感と劣等感)
・一人前の意味      自然から付与されたもの
・悦楽のために      単数思考と複数思考のもたらすもの

行政改革によせて へ