リボルバー/Revolver

Odeon/東芝OP7600/ステレオ(1966年)
 ご覧のとおり、モノクロのイラストをあしらったジャケットです。
 この頃から少々難解な、珍しいサウンドの曲を作り始めました。シタールを使ったインド音楽的な「Love You Too」、エレクトロニック的な「Tomorrow Never Knows」など。でも一方で、大ヒット曲の「Eleanor Rigby」や「Yellow Submarine」を収録しています。
 比較的なじみの薄いアルバムに属するかも知れません。

A面

1 Taxman (2:37) [Harrison]
2 Eleanor Rigby (2:04)
3 I'm Only Sleeping (2:58)
4 Love You To (2:57) [Harrison]
5 Here, There and Everywhere (2:22)
6 Yellow Submarine (2:37)
7 She Said She Said (2:34)

B面

1 Good Day Sunshine (2:07)
2 And Your Bird Can Sing (1:59)
3 For No One (1:58)
4 Doctor Robert (2:13)
5 I Want To Tell You (2:26) [Harrison]
6 Got To Get You Into My Life (2:28)
7 Tomorrow Never Knows (2:57)

私のベスト・3

Here, There and Everywhere

 私の最も好きな曲のひとつ。コード進行とハーモニーが抜群の素晴らしい曲と演奏で、彼らの天才的なセンスが光ります。
 ポールが優しく歌い上げており、女性ならずともシビレル(死語ですか?)こと、請け合いです。

I'm Only Sleeping

 こちらは上のポールの曲(ビートルズの曲では作曲は殆ど二人の名前でクレジットされていますが、リード・ボーカルを取っている方が主体的に作曲していると考えてよろしいと思います)とは対照的に、いかにもジョンらしい、気だるくてノホホンとした曲です。

Eleanor Rigby

 これも「Yesterday」と同様、弦楽器を使って成功している曲です。あちらはギターが入っていましたが、こちらはまさにクラシックのストリングスのみ。
 ポールはだんだん歌がうまくなってきています。(^.^)

サージェントペパーズ・ロンリーハーツ・クラブバンド/SGT.Pepper's Lonely Hearts Club Band

Odeon/東芝OP8163/ステレオ(1967年)
 このアルバムでザ・ビートルズは、従来のサウンド作りから完全に一線を画するようになりました。フルオーケストラを使ったりして、カラフルな豪華なサウンドが生まれましたし、曲と曲の間の切れ目が無くなって、頭出しに苦労させられたりしました。
 歴史上の著名人をちりばめたジャケット写真も話題になりましたね。

A面

1 Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band (2:02)
2 With A Little Help From My Friends (2:43)
3 Lucy In The Sky With Diamonds (3:27)
4 Getting Better (2:47)
5 Fixing A Hole (2:35)
6 She's Leaving Home (3:34)
7 Being For The Benefit of Mr. Kite! (2:36)

B面

1 Within You Without You (5:04) [Harrison]
2 When I'm Sixty-Four (2:37)
3 Lovely Rita (2:42)
4 Good Morning Good Morning (2:41)
5 Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band (Reprise) (1:18)
6 A Day In The Life (5:33)

私のベスト・3

A Day In The Life

 サイケデリック風なサウンドやその歌詞から、LSDを暗示しているなどと囁かれたものでしたが、そんなこととは関係なくここでもジョンらしさ(のほほん、とした感じ)が十分出ていて私は好きです。
 ジョンのボーカルが左チャンネルと右チャンネルを行ったり来たりします。途中で、ジョンの歌う主旋律とは全く異なるポールのボーカルが出てきたりしてビックリさせられました。
 ジャズ・ギターの巨匠、ウエス・モンゴメリのカバー・バージョンも素晴らしい。

When I'm Sixty-Four

 いかにもポールらしい、古き良き時代的サウンドと歌詞をもった傑曲。
 森高千里の「私がおばさんになっても」とかいう曲(!?)と同様の内容です。(^.^)

She's Leaving Home

 こちらもポールの美しい曲。でもここまでやると、好き嫌いが分かれるかも知れません。
 ハープが効果的に使われています。

マジカル・ミステリー・ツア/Magical Mystery Tour

Capitol/SMAL2835/ステレオ1967,1968年)
 このアルバムは何故か輸入盤です。多分国内盤と違って24ページの写真集が付いていたからではないかと思います。映画「Magical Mystery Tour」のサウンドトラックがA面を占めています。
 中の写真で、4人のうち他は赤いバラを付けているのにポールだけが黒いバラをつけているものがあり、「Abbey Road」のジャケット写真とともに、ポール死亡説(!)がまことしやかに流れたものでした。
 やはり輸入盤は国内盤と比べてスクラッチ・ノイズが多く、閉口しました。

A面

1 Magical Mystery Tour (2:48)
2 The Fool On The Hill (2:57)
3 Flying (2:14) [Lennon/McCartney/Harrison/Starr]
4 Blue Jay Way (3:54) [Harrison]
5 Your Mother Should Know (2:27)
6 I Am The Walrus (4:34)

B面

1 Hello Goodbye (3:28)
2 Strawberry Fields Forever (4:07)
3 Penny Lane (3:00)
4 Baby You're A Rich Man (3:01)
5 All You Need Is Love (3:48)

私のベスト・3

Hello Goodbye

 これはサウンド・トラックではありません。ポールのリードとバックコーラスのバランスが素晴らしい曲です。
 このアルバム全体に言えるのですが、リズムが少々重い感じがします。

Your Mother Should Know

 これもポールがリードをとります。
 魅力的なメロディー・ラインを持った曲です。つくづく彼らの曲作りはうまい、と改めて感心させられます。

The Fool On The Hill

 これもポール。「丘の上のバカ」と訳すと折角の名曲がだいなしです。(^_^;)
 映画の中では、この歌詞の内容に沿った形でのポールがイメージされていて、曲の素晴らしさと相まって極めて印象的なシーンとなっていました。
 誰か(ジョンかな?)の吹いているリコーダーが余りうまくないのですが、効果的に使われています。

ホワイト・アルバム/The Beatles

Apple/東芝AP8570,AP8571/ステレオ(1968年)
 ホワイト・アルバムというのは俗称で、理由はお分かりだと思います。ビートルズ初めての2枚組アルバムで、ジャケット写真の右下に通し番号がふられていました。 因みに私のものは、No.A026614です(何か意味があるのか!と、私に聞かれても困りますが・・・)。
 このアルバムは曲間の無音部分が無いだけではなくて、レコードの盤面の溝の間隔を空けることもしてなくて、頭出しには全く苦労させられました。その点、CDはいいですよね。
 密度の濃いサウンドがぎっしり詰まった、素晴らしいアルバムです。

Disc 1

A面

1 Back In The U.S.S.R. (2:43)
2 Dear Prudence (3:55)
3 Glass Onion (2:17)
4 Ob-La-Di, Ob-La-Da (3:08)
5 Wild Honey Pie (0:52)
6 The Continuing Story of Bungalow Bill (3:13)
7 While My Guitar Gently Weeps (4:45)[Harrison]
8 Happiness Is A Warm Gun (2:43)

B面

1 Martha My Dear (2:28)
2 I'm So Tired (2:03)
3 Blackbird (2:18)
4 Piggies (2:04)[Harrison]
5 Rocky Raccoon (3:32)
6 Don't Pass Me By (3:50)[Starkey]
7 Why Don't We Do It In The Road? (1:40)
8 I Will (1:45)
9 Julia (2:54)

Disc 2

A面

1 Birthday (2:42)
2 Yer Blues (4:00)
3 Mother Nature's Son (2:47)
4 Everybody's Got Something To Hide Except Me and My Monkey (2:24)
5 Sexy Sadie (3:15)
6 Helter Skelter (4:29)
7 Long, Long, Long (3:03)[Harrison]

B面

1 Revolution 1 (4:15)Album Version
2 Honey Pie (2:40)
3 Savoy Truffle (2:54)[Harrison]
4 Cry Baby Cry (3:01)
5 Revolution 9 (8:21)
6 Good Night (3:11)

私のベスト・3

While My Guitar Gently Weeps

 初めてジョージの曲が「私のベスト・3」に登場しました。同じジョージの作曲でビートルズを離れてからの「マイ・スイート・ロード」という名曲がありましたが、どちらも甲乙付けがたい出来だと思います。
 ただしジョージのボーカルは、口の中にこもったような発声ですし、歌も決してうまいとは言えません。

Julia

 ジョンが自分の母親を歌っています。
 まさにジョンの本領発揮の、のほほん度100%の歌いっぷりです。こういう雰囲気、私は好きなんです。
 自分の母親を名前で呼びかける、なんてのは素敵ですね。

Good Night

 リンゴの作曲ではありませんが、彼が歌う子守歌です。美しいストリングスをバックにして見事に歌い上げています。
 冒頭のハイトーンの歌声(もちろんビートルズのメンバーではありませんが)も印象的です。
 最後にリンゴが「Good Night」と囁きますが、静かにしていないと聞き取れません。(^_^)

イエロー・サブマリン/Yellow Submarine

Apple/東芝AP8610/ステレオ(1969年)
 ザ・ビートルズを主役にしたアニメーション映画「Yellow Submarine」のサウンド・トラック盤です。B面はジョージ・マーチンが指揮するオーケストラのインスト曲集です。
 このアニメーション映画はジャケット写真でもお分かりのとおり、独特の雰囲気を持っているものでした。(やや気持ち悪い・・・)
 この映画は最近ニュープリントされ、DVDでも復活されました。

A面

1 Yellow Submarine (2:38)
2 Only A Northern Song (3:23) [Harrison]
3 All Together Now (2:10)
4 Hey Bulldog (3:09)
5 It's All Too Much (6:24) [Harrison]
6 All You Need Is Love (3:48)

B面

1 Pepperland (2:19) [Martin]
2 Sea of Time (3:00) [Martin]
3 Sea of Holes (2:16) [Martin]
4 Sea of Monsters (3:35) [Martin]
5 March of The Meanies (2:17) [Martin]
6 Pepperland Laid Waste (2:10) [Martin]
7 Yellow Submarine In Pepperland (2:10) [Lennon/McCartney arr. Martin]
[performed by the George Martin Orchestra.]

私のベスト・3

All You Need Is Love

 衛星中継でテレビ放映され、有名になりました。この曲は「Magical Mystery Tour」にも収録されていましたが、あちらがモノラルであるのに対して、こちらはステレオ・バージョンです。
 変拍子の主旋律が独特で、ギターの伴奏で歌おうとするととてもヤッカイでした。
冒頭、フランス国歌が入ったり、後半ジョンが「She Loves You」や「Yesterday」を歌ったり、おふざけ的要素もある楽しい曲です。

Yellow Submarine

 リンゴがリード・ボーカルをとります。潜水艦の内部の効果音が入るなど、楽しいサウンドに仕上がっています。
 ジョンがここでもハシャイデいます。

All Together Now

 ポールがリードする、「Ob-La-Di, Ob-La-Da」に近い雰囲気を持った曲。
 楽しければいいんです。

アビー・ロード/Abbey Road

Apple/東芝AP8815/ステレオ(1969年)
 ジャケット写真を見て下さい。先頭のジョンが葬儀屋、リンゴが牧師、最後のジョージが墓堀人夫で、これでポールの死亡を暗示している、との噂が真剣に(?)流れたものでした。しかもポールは裸足だったのです。
 そんな話とは関係なく、ここでも密度の濃いサウンド作りがなされていて、名アルバムとなっています。

A面

1 Come Together (4:17)
2 Something (3:00) [Harrison]
3 Maxwell's Silver Hammer (3:26)
4 Oh! Darling (3:26)
5 Octopus's Garden (2:49) [Starkey]
6 I Want You (She's So Heavy) (7:44)

B面

1 Here Comes The Sun (3:05) [Harrison]
2 Because (2:45)
3 You Never Give Me Your Money (4:02)
4 Sun King (2:26)
5 Mean Mr Mustard (1:06)
6 Polythene Pam (1:12)
7 She Came In Through The Bathroom Window (1:57)
8 Golden Slumbers (1:31)
9 Carry That Weight (1:36)
10 The End (2:05)
11 Her Majesty (0:23)

私のベスト・3

Because

 これぞビートルズ・ハーモニーの頂点を極めた名曲中の名曲。
 ギターのアルペジオをバックに極めて美しいコーラスを聞かせてくれます。

Come Together

 ジョンがここでも本領を発揮しています。
 アルバムを買って、初めてこの曲を聞いた時のショックは今でも良く覚えています。イントロのムードがとてもユニークでいい感じ。

Oh! Darling

 ポールの「Yesterday」や「Eleanor Rigby」などの作風と対極をなす、シャウト系の曲のひとつ。
 この曲を素人が歌うと、彼の歌のうまさを再認識させられます。(^_^;)


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