プリーズ・プリーズ・ミー/Please Please Me

Odeon/東芝OP7548/ステレオ(1963年)
 オリジナル盤とはジャケット写真も曲順も違っていますが、これはなんとステレオ盤(一部疑似ステレオあり)なんです。海賊版を除いて現在発売されているオリジナルCDはモノラルです。
 全14曲のうち、彼らのオリジナル曲は8曲のみですが、いずれも懐かしさ溢れる傑曲ぞろいです。

A面

1 Please Please Me (2:00)
2 Anna (Go To Him) (2:54) [Alexander]
3 I Saw Her Standing There (2:52)
4 Boys (2:24) [Dixon/Farrell]
5 Misery (1:47)
6 Chains (2:23) [Goffin/King]
7 Ask Me Why (2:24)

B面

1 Twist and Shout (2:33) [Medley/Russell] 
2 A Taste of Honey (2:01) [Scott/Marlow]
3 Love Me Do (2:19)Album Version[David/Williams/Bacharach]
4 Do You Want To Know A Secret (1:56)
5 Baby It's You (2:35)
6 There's A Place (1:49)
7 P.S. I Love You (2:02)

私のベスト・3

Please Please Me

 軽やかで青春ムード全開といったハーモニカのイントロ、主旋律のユニークなハーモニー、「come on、come on」というところの掛け合い、などがゴキゲン(死語ですか?)です。
 中学生の頃の私のステレオ再生装置が貧弱だったため、この曲でのポールのベース・ラインのかっこ良さは後年気がつきました。
 タイトルもユニークですよね。リード・ボーカルはジョンです。

Twist and Shout

 ビートルズのオリジナル曲ではありませんが、ジョンの力強いボーカルがリードするかっこいいロックです。ジョンの、口から泡を飛ばしているような歌いっぷりが見事というしかありません。
 途中の「Ah、Ah・・・」というコーラスの部分はとても4人では足りないのでは、と当時は真剣に悩みました。

Love Me Do

 何と言ってもビートルズの公式デビュー曲ですから、一本調子でつまらないなどとは言っておられません。
 このバージョンかどうか判りませんが、リンゴのドラムが下手で外され、彼はタンバリンを叩いていただけ(!)、といういわく付きの曲です。
 この曲のステレオ音源はなく、このバージョンは疑似ステレオ(懐かしい言葉!)です。

ウィズ・ザ・ビートルズ/With The Beatles

Odeon/東芝OP7549/ステレオ(1963年)

 これも「プリーズ・プリーズ・ミー」と基本的には同様のアルバムで、ステレオ盤です。こちらは全14曲のうち、オリジナル曲は8曲で、珍しくジョージの曲(Don't Bother Me)が1曲含まれています。
 ハツラツとしたハーモニーは今聴いてもなお新鮮です。

A面

1 All My Loving (2:06)
2 Please Mister Postman (2:33) [Dobbin-Garrett-Garman-Brianbert]
3 Don't Bother Me (2:26) [Harrison]
4 It Won't Be Long (2:10)
5 All I've Got To Do (2:01)
6 Little Child (1:45)
7 Till There Was You (2:13) [Willson]

B面

1 Roll Over Beethoven (2:44) [Berry]
2 Money (2:47) [Bradford/Gordy]
3 I Wanna Be Your Man (1:56)
4 Hold Me Tight (2:29)
5 Devil In Her Heart (2:24) [Drapkin]
6 Not A Second Time (2:05)
7 You Really Got A Hold On Me (2:59) [Robinson]

私のベスト・3

Please Mister Postman

 彼らのオリジナル曲ではありませんが、いきなり「Wait!」と始まって、その後続くメロディー・ラインは極めて魅力的です。バックコーラスとの掛け合いが、これほどキマッている曲を他に知りません。
 この曲のオリジナル演奏も聴きましたが(誰だったかは忘れました)、こちらには到底かないません。
 リード・ボーカルはジョンです。

All My Loving

 三連符の軽快な伴奏に乗ってポールのボーカルがリードし、ここでも抜群のハーモニーを聞かせてくれます。
 途中から後半にかけて音程の悪いところが目立ちますが、なに、ご愛嬌でしょう。

Till There Was You

 これもオリジナル曲ではありませんが、生ギター(何と変な表現なのだ!)の伴奏でポールがバラード風に歌い上げます。
 この辺はやはりジョンの退廃ムードとは根本的に異なる、ポールの純真路線の本領発揮というところでしょう。

ア・ハード・デイズ・ナイト/A Hard Day's Night

Odeon/東芝OP8147/ステレオ(1964年)
 「映画”ビートルズがやって来る、ヤア!ヤア!ヤア!”のサウンド・トラック盤」という邦題のタイトルが付いています。私はこの映画は封切り時ではなく、後年名画座で見ました。動いているビートルズを初めてこの映画で見て、いたく感激したものでした。
 リンゴが「This Boy」のインストメンタルをバックに一人で散歩する名シーンは、いまでもファンの間で語り継がれています(よね?)。

A面

1 A Hard Day's Night (2:29)
2 I Should Have Known Better (2:40)
3 If I Fell (2:18)
4 I'm Happy Just To Dance With You (1:55)
5 And I Love Her (2:28)
6 Tell Me Why (2:06)
7 Can't Buy Me Love (2:11)

B面

1 Any Time At All (2:10)
2 I'll Cry Instead (1:44)
3 Things We Said Today (2:34)
4 When I Get Home (2:15)
5 You Can't Do That (2:33)
6 I'll Be Back (2:20)

私のベスト・3

If I Fell

 これは名曲中の名曲でしょう。映画の中でもジョンがいきなり歌いだして、まだドラムの据え付けを終えてないリンゴを慌てさせますが、さすがに(当たり前か)きちんと伴奏に入るあたりは見ていてゾクゾクしたものでした。
 コード進行が変化があってキマッていますが、ジョンはギターで作曲するのでああいう風なコード進行になるのだそうです。
 ポールとのコーラスで、ポールがまだ延ばしているのにジョンが早くフレーズを終えてしまうところなど、少しアラが目立つところがありますが、そんなことを補って余りある素晴らしい曲作りと演奏です。

And I Love Her

 これを挙げない訳にはいきません。ビートルズのベスト曲をフアン投票すると、だいたいこの曲が1位か2位になるのではないでしょうか。
 ジョージの弾く生ギターに乗ってポールがしっとり歌い上げます。もう少しポールに歌唱力があったらなぁ、と当時は思ったものでした。

I Should Have Known Better

 「恋する二人」などという邦題が付いていました。いかにもビートルズらしい、というかジョンらしい曲作りです。
 ジョンが余りうまくないハーモニカを吹いて、例のスタイルで顎を挙げて歌い、ジョージが足をX脚にしてステップを踏むシーンが今でも蘇ります。
 この曲は中学時代にシングル盤でよく聴いたものでした。

ビートルズ・フォア・セール/Beatles For Sale

Odeon/東芝OP8442/ステレオ(1965年)
 「ビートルズ'65」という邦題が付いているとおり、1965年に4枚目のアルバムとして発売されたものです。
 彼らのアルバムの中では比較的地味な内容ではないでしょうか。そういえばジャケット写真もご覧のとおり、彼らの表情も硬く、何となく暗めですね。

A面

1 No Reply (2:14)
2 I'm A Loser (2:29)
3 Baby's In Black (2:04)
4 Rock and Roll Music (2:30)[Berry]
5 I'll Follow The Sun (1:47)
6 Mr. Moonlight (2:33)[Johnson]
7 Medley (2:31)[Lieber-Stoller]
  a. Kansas City b. Hey, Hey, Hey, Hey

B面

1 Eight Days A Week (2:42)
2 Words of Love (2:12)[Holly]
3 Honey Don't (2:55)[Perkins]
4 Every Little Thing (2:01)
5 I Don't Want To Spoil The Party (2:32)
6 What You're Doing (2:31)
7 Everybody's Trying To Be My Baby (2:23)[Perkins]

私のベスト・3

Eight Days A Week

 このアルバムではやはりまずこれでしょうね。ビートルズ版の「一週間に十日来い」(古い!)です。

Rock and Roll Music

 彼らのオリジナルではありませんが、ジョンのかなり過激に歌うロック・ボーカルの神髄がここで聴けます。途中でかなり音程がフラットする部分がありますが、まあ愛嬌でしょうね。
 こういうスカッとした曲、少なくなりましたよね。

I'll Follow The Sun

 いかにもポールらしい、さわやかな小曲。ここでも当時としてはユニークなコードとコード進行を使っていました。
 こういう曲、歌ってみたくなりますが、とにかくビートルズの曲はキーが高くてそのままではとても歌えません。カラオケでも一回歌ってみたいと思っているのですが・・・。

ヘルプ/Help!

Odeon/東芝OP8151/ステレオ(1965年)
 映画「4人はアイドル」(今考えると陳腐なタイトルですね)のサウンド・トラック盤です。「ビートルズがやって来る、ヤア!ヤア!ヤア!」はモノクロ映画だったのですが、こちらは目にも鮮やかな総天然色です。また、ストーリーも一応楽しめる映画となっていました。
 タイトル・バックでステージ形式の「Help!」の演奏がありますが、それがまたカッコイイこと!
 この映画でもリンゴの演技力が光っていました。

A面

1 Help! (2:18)
2 The Night Before (2:34)
3 You've Got To Hide Your Love Away (2:08)
4 I Need You (2:28) [Harrison]
5 Another Girl (2:05)
6 You're Going To Lose That Girl (2:17)
7 Ticket To Ride (3:09)

B面

1 Act Naturally (2:29) [Morrison/Russell]
2 It's Only Love (1:56)
3 You Like Me Too Much (2:35) [Harrison]
4 Tell Me What You See (2:36)
5 I've Just Seen A Face (2:04)
6 Yesterday (2:04)
7 Dizzy Miss Lizzy (2:54) [Williams]

私のベスト・3

Help!

 誰が何と言おうと(誰も何も言わないと思いますが)、この曲は名曲です。独特のハーモニーとバックコーラスとの掛け合いは見事としか言いようがありません。
 当時、シングル盤を買ってきて初めて聴いたときは、余りにもキーの高さに女性のバックコーラスがはいっているのでは、などと思ったものでした。
 全ビートルズのナンバーで、私のベスト3に入る曲です。

I've Just Seen A Face

 ポールが早口言葉で歌う傑曲。これもコード進行が素晴らしい曲です。途中で入るガット・ギターのソロ(当然、ジョージでしょうね)もカッコイイ。
 基本的にポールは、この手のアコースティックなムードを好んだんですよね。

You're Going To Lose That Girl

 定番の「Yesterday」や「Ticket To Ride」を蹴落として、このアルバムのベスト・3入りをしたのは、ミディアム・テンポのいかにもジョンらしい曲。この曲もバック・コーラスとの掛け合いが見事。こういうところに彼らのセンスが光ります。
 最後にジョンの声がひっくり返ります。ハハハ・・・。

ラバー・ソウル/Rubber Soul

Odeon/東芝OP8156/ステレオ(1965年)
 ジャケット写真を見ていたら、ジョンだけがカメラ目線であることに気がつきました。やはり、ジョンは自分だけ何か主張しているのでしょうか?(考え過ぎか・・)
 「Norwegian Wood」でシタールをフィーチャーして話題になりました。
 ジョージの曲が2曲入っていますが、地味目です。

A面

1 Drive My Car (2:27)
2 Norwegian Wood (This Bird Has Flown) (2:03)
3 You Won't See Me (3:19)
4 Nowhere Man (2:42)
5 Think For Yourself (2:18) [Harrison]
6 The Word (2:41)
7 Michelle (2:40)

B面

1 What Goes On (2:47) [Lennon/McCartney/Starkey]
2 Girl (2:30)
3 I'm Looking Through You (2:25)
4 In My Life (2:25)
5 Wait (2:13)
6 If I Needed Someone (2:21) [Harrison]
7 Run For Your Life (2:18)

私のベスト・3

Girl

 憂いを帯びたジョンのリード・ボーカルと、ハーモニーが素晴らしい曲です。途中から挿入されるガット・ギターが効果的。息を吸う音のような(そのものかな?)効果音もユニーク。
 こういう曲を歌わせると本当にジョンはうまいですね。

Nowhere Man

 シングル盤で発売された時は、「一人ぼっちのあいつ」などというタイトルがつけられました。
 この曲はサビの部分が命です。ジョンのリードに、ポールとジョージのバックコーラスが絡む部分は、コタエられません。

Michelle

 定番ですが・・・。フランス語の歌詞が入る曲は、この曲のみでしょう。
 この曲をギターで伴奏をつけて歌ってみようとすると、そのコードの複雑さ、難解さに、いっそギターを弾くことを一生止めようとさえ思ってしまいます(止めれば?・・・)。
「Yesterday」と並んでもっとも多くのカバー・バージョンが出ている曲でしょう。


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