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『猛禽類とは』などという見出しですが、このページでは、私の考えている『猛禽像』なるものを、さまざまな観点から見た猛禽類について紹介していきたいと考えています

生息域で分ける分類と渡りなどについて



森林で造巣するワシタカ
 ここでは森林内に営巣するワシタカについて書きます。
 森林棲の猛禽類(ワシタカ)と、草原棲の猛禽類であるノスリ・ハチクマ・サシバ・チゴハヤブサや、まれにイヌワシも森林内で営巣します。ここでは、このように森林内で営巣する猛禽類について、@なぜ森林の中で営巣するのか? Aどのようなところに営巣するのか? そんなことに焦点を当てて書いてみます。
@なぜ森林の中に営巣するのか?
 これは非常に難しく、私自身の中でもあまり明確に整理されていないため、推測を含めて書きます。まず森林棲の猛禽類(ハイタカ属・クマタカ)でありますが、これらは主な生息地が森林内であるので、当然のことながら森林内で営巣してもなんら不思議はありませんが、草原棲の猛禽類であるノスリ・ハチクマ・サシバ・チゴハヤブサや、イヌワシなどがなぜ森林内で営巣するのか? ということが実はあまり知られていません。当サイトはこのような問題を明らかにしようという目的で作っていますので、私自身の中でうまく整理されていないことを承知で、私見を披露します。
 まず、ノスリについてですが、これは皆さんご承知と思いますが、樹木にも岩棚にも営巣します。どうして樹木と岩棚を使い分ける(岩棚がないところでは、使い分けというわけにはいきませんが、ここでは、使い分けをしたことがある場所を対象にしています)のか? 注目されるのは、イヌワシとの関係だと考えています。つまり、イヌワシの生息地内で営巣しているノスリは、ほとんど樹木で営巣します。私が知っている限りでは、イヌワシがいないところ、あるいは過去イヌワシが生息していたが、現在イヌワシが生息していないところでしか、ノスリが岩壁で営巣しているのを見たことがありません。これは何を表しているのか? ノスリはイヌワシからすると非捕食者であるため、このような岩棚のあるところはイヌワシの主な活動場所であるオープンエリアであるため、危険を避けるためイヌワシがいるところでは、森林内で営巣するのではないか。という考えと・・・・・もう一つは、イヌワシの生息地内で生息しているノスリが、イヌワシが岩棚で繁殖をしているのを見て(?:学習して)、その生息地でイヌワシがいなくなってからその岩棚を利用し始めたのではないか・・・・・あるいはこれらが複合的に作用しているのか・・・・・
◆参考までに、アメリカでは、草原に杭を立てその上に板を載せておいておくだけでノスリの仲間(アカオノスリ等)が、その上に営巣します。また、グランドキャニオンにいるいるイヌワシは、同じ処に生息しているハクトウワシが魚をとるところを見て(?:学習して)、魚を採るようになったそうです。◆
 次に、ハチクマですが、これについてはよくわかりません。なぜ他種の鳥の巣を使うのか?(自分でも巣を作ることはありますが) 、南方系の鳥であるということと、渡りをするため越冬地の環境とか、やはり上位捕食者であるイヌワシとの関係があるのかなあ〜・・・とこの3点ほどを考えているのですが、今の時点では、まったくわかりません。このようなことを明らかにするため、誰かヒントで結構ですから「掲示板」へでもカキコして下さい。
 次には、サシバですが、これも岩棚に営巣をしたことは見たことも聞いたこともありませんので、やはり営巣は森林内だけであると思います。サシバについては、上位捕食者との関係により森林内に営巣するのではないかと思っています。
 チゴハヤブサについては、営巣を見たことがありませんので、よくわかりません。

 といった感じではないのでしょうか?やはり、上位他種との種間関係が一番大きいのではないかと基本的には考えています。例えばツミなどの場合を例に考えてみると、オオタカの営巣地周辺に生息するツミは、比較的樹冠部に近い(梢に近い:少し枝が混んだ:樹の上部のイメージ)ところに営巣しますが、上位捕食者のオオタカがいない市街地付近では、樹高に対して比較的低く(樹の中間部分のイメージ)、廻りも開けたところでも営巣する傾向があるように見受けられます。これは何を意味しているのか?つまり、樹幹部の込み合ったところに巣を架けるのは上位捕食者に狙われるのを防いでいるためではないか?と考えています。このような他種間における種間関係は、少しづつ明らかになってきつつありますが、また別の機会に・・・・・

 次のAのどのようなところに営巣するのか?ということですが、当然種毎に営巣環境は微妙に違いますので、これらは「種毎の解説」で詳しく解説するようにし、ここでは一般的な例について説明します。森林内に営巣するワシタカは国内では樹木に営巣します。ではどのような樹木に営巣するのか?これも皆さんご存知のように大部分は針葉樹(アカマツ・クロマツ・スギ・ヒノキ・モミ・カラマツ・ゴヨウマツ・ツガ・コメツガ等)に、そしてごく一部のものが広葉樹に営巣します。架巣タイプもいろいろとあり、樹幹型・樹頂型・交叉型・枝先型などと呼ばれているものがありますが、ここでは一番多いと思われる、樹幹型・樹頂型・交叉型について説明します。
 最初は樹幹型についてです。たまに「○○はこの地方では、○○(樹種)に好んで営巣する」などというような表現をたまに見聞きします。そこで、営巣する樹木を中心にアプローチしていくと、さまざまなことがわかってきます。樹木(木本性植物)の枝の出方というか芽のつき方には2種類があり、それは『互生』と『対生』です。簡単に言うと互生は互い違いに芽(枝)がでる事で、対生は同じ箇所(水平面)から芽(枝)がでる事です。いわゆる車枝というやつです。広葉樹の大部分は互生にあたり、対生のものは極少なく、あっても潅木類だけです。それに対し針葉樹は全部が対生になっています。つまり、猛禽類が巣を架けられるような「同じ所から枝が何本も出る」という性質をもっています。このような樹木の性質上から考えてみると、針葉樹が猛禽類に巣を架ける環境を提供できるメイン植物である!といえるのです。大八車の車輪や自転車のタイヤをイメージしていただければ、対生のイメージがわくと思いますが・・・・・このように幹の同じ箇所から何本も枝が出て、「そこに造巣するというのではなく、そこにしか造巣できない」のです。ゆえに、ほとんどの猛禽類は、針葉樹にしか営巣することができず、架巣タイプの大部分がこの樹幹型になります。
 最初で触れたように、けっして「○○はこの地方では、○○(樹種)に好んで営巣する」というのではなく、この地方では○○「樹種」が多いか、他の針葉樹が営巣に適したものがないからで、好んで特定の樹種に営巣するとは到底考えられません。それは結果論であって、けっして真実ではないのであろうと思います。
 次にこの樹幹型の特徴はどのようなことがあるのか少し検討してみると・・・まず第1に枝数と枝の太さ、その枝間の角度が大きなポイントになります。当然枝が1本だけの場合、あるいは複数本出ていても角度が開きすぎていては、巣材が乗らないし、また太さについても、巣材と対象猛禽類が乗っても安全なくらいの太さがなければダメですし・・・・・また、そのような適地(?:架巣する)があっても、周辺の樹木が繁茂しすぎて出入りができなくて営巣しないとか。いろいろありますが・・・・・これは別章でいつか詳しく
 2番目の樹頂・又枝型について説明すると、この2タイプは基本的には同じであると言えます。この両タイプは針葉樹にも広葉樹にもあるタイプですが、針葉樹のほうがやはり圧倒的に多いです。強風(台風)や大雪(着雪)などによっていわゆる幹の部分が折れ、その折れ口周辺の枝が複数本発達して、何本かが幹状(通常南に出ている枝が主幹になりやすい)になったりして、複数本出ている枝が皿状(おわん状)になり、その部位に架巣するタイプす。これも針葉樹に多く広葉樹はあまり多くはありません。また針葉樹でもアカマツやスギ・ヒノキには多く見られ、カラマツには少ないような気がします。これは生きているカラマツの幹が非常に粘り強く、折れにくいためではないかと思っています。広葉樹にもさほど多くない理由としては、折れ口周辺から普通は何本かの枝が萌芽してきますが、針葉樹の枝が横に広がるように萌芽するのに対して、広葉樹の枝は直立しやすい傾向にあるため、針葉樹の枝では一端横に広がると、皿状になりやすいものが、広葉樹では萌芽した枝が直立しやすいので、造巣しやすい皿状になりにくいことが原因であると思います。また、針葉樹は樹木全体が縦に伸びやすく、それに対して広葉樹は横に広がりを持つ(つまり枝が発達しやすい)傾向があるので、主幹に損傷を受けにくいことにも原因があると思います。ですから、広葉樹の樹頂タイプは、風よりも雪による損傷を受けやすい多雪地帯に多い傾向があるようです。
 では樹頂・又枝型はどのような特徴があるかというと、萌芽する枝数が多いため、樹幹型よりも安定しやすいといえるでしょう。巣を受ける枝数が多いと崩れにくいため当然長持ちもし、長い年月にわたり使われることになります(樹幹型でも特殊な例があり、驚くほど長期にわたり使われこともあります:これは後ほど説明します)。野外でこの樹頂・又枝型が出そうな樹を見かけると、そのほとんどは、架巣してあったり、古巣があったり、時には何本かの枝が運び込まれているなどの光景を見かけるので、猛禽類自体は、樹幹型よりもこのようなところを好んで(?:狙っている)選択する傾向があるのではないか、とすら思っています。つまり、最初はこういった環境を探しているのだが、見つかればこの又枝部分に営巣するが、このような場所がない時には、樹幹型になるという具合です。
 最後になりますが、針葉樹は雨・雪・露などをある程度防ぐこともできるのではないか。ということも針葉樹を選択する要因の一つと考えて良いと思います。まあこれは説明するまでもありませんが・・・・・

架巣タイプと枝数・角度等の関係について
一般的な広葉樹の互生の状況。このような木がスクスクといくら大きくなっても、なかなか猛禽が営巣する場所にはなりえないことが想像できます。
対してこちらは針葉樹の対生(といっても学術的には違う専門用語があるかもしれないのですが)の状況です。一目瞭然で、このまま大きくなれば、この枝の上に巣を作ることができるのがわかります。
広葉樹も、このように樹頂部が折れたりすると、不定芽がたくさん発生し、それらが発達していくと、この部分に巣を架けることができるようになります。
あるいは、このアオサギの巣のように、樹幹タイプではなく、枝先にしか普通では架巣することはできません。猛禽以外の中型以上の鳥類では、比較的多く見られます。
では、具体的にどのような部分に架巣するかいくつか検証してみましょう。まずは樹幹型と呼ばれるものです。だいたいはこのように数本の枝によって巣が支えられているというか、数本同じような箇所から枝が出ているところでしか架巣できません。いままでかなりの巣を真下から観察したのですが、最低で3〜4本の枝が必要というか、そのような部分にしか、架巣していません。2本の枝により巣が支えられているというか、そのような部分に架巣したのは、僕の知っている限りサシバと、ごく一部のオオタカのみで、大部分のオオタカ、あるいはノスリ・ハチクマ・クマタカなどでは、この2本の枝のみということはなく、必ず3本以上でした。
他の例もいくつか示しますと、これは7本の枝の部分に架巣した例です。画像が小さく見にくくてすみませんが、全部で7本生えている枝の部分です。
僕が知っている範囲で、最大の巣です。長径2m以上で、多分巣としては最大級でしょう。これなどは10数本が生えている枝の部分に架巣しているため。土台(基礎)部分が壊れにくく、長持ちもするのでゆうに10年以上は使用できます。重要なことは、この生えている枝の角度が小さければ小さいほど、巣は壊れにくく、長期の使用にも耐えることができます。
次に又枝型をいくつか示します。このタイプは、山梨県の場合アカマツの例が非常に多く、当然他の樹種でも見られますが、高い位置にある場合など巣の下にある枝が邪魔をして上手く写真に撮れませんので、アカマツばかりの写真になりますが申し訳ありません。
とりあえず、もう1例。このような又枝型の場合も重要なことは、その部分から生えている枝数と角度の関係であり。枝数が増すほど、またその枝間の角度が小さくなればなるほど、長期の使用に耐えうるようになります。
 上記の写真で少し解説したように、巣を支えている枝数・生えている枝角度によって、巣の寿命は決定されます。巣が壊れていくメカニズムは、一番下で巣を支えているいわゆる「基礎・土台」となっている枝の風化というか、雑菌により土台となる枝が破壊され、巣は壊れていきます。当然雪などにより破壊される場合もありますが、それなどはごくわずかなケースで、ほとんどの場合雑菌による巣材の破壊が一番です。ですから、巣のある環境(温度・湿度・風通し等)・巣の厚さ(重さ)・巣材の種類などによっても寿命は左右されてきます。例えば、湿度あるいは沢の近くなどで空中湿度の高い所にかけられた巣などは寿命は一般的に短かったり、巣材がスギ材を多用している場合は、一般的には他の巣材より寿命が長かったり・・・・・などなど、実際は個々に総合的な判断をしなければ、一概に言えないところがありますが、ここでは書ききれないため、上記の「架巣タイプと枝数・角度等の関係の詳細」の解説欄を参考に判断できると思います(時間がなく、例数も少なくあらゆる地域や状況を網羅されていませんが・・・ご参考までに)ので、上記の解説をよく読み判断してください。
 みなさんオオタカの巣の重さを量ったことがありますか?・・・・・
 次に巣をかける高さですが・・・・・ここまで読んでくるとすでにお解かりのことと思いますが、一部を除き(他種間とによる種間関係がある場合)ほとんどの場合、巣をかける高さは選択しておりません。あくまでも、巣を架けることのできる場所(枝関係)は選択しているが、高さについては、結果的に営巣林の樹種構成や林の成立過程、森林管理状況によりそれぞれ変わってきます。これも一口に言い表すこと難しいので、下記に写真とともにいつくかの事例を示しながら、代表的なものについて解説します。
このような低い位置にも当然架巣します。これは地表から4m少しくらい。オオタカの巣です。架巣条件として重要なことは、生えている枝(巣を支えることのできる)の関係だと考えています。
こちらは良くある風景の、植林されたアカマツ林内の巣を下から撮ったところです。当然下枝がないため、樹冠部の下ほどにある枝の部分に架巣しています。ちなみに樹高は約17m程、架巣している部分は約11mの地点で、こんな架巣例をいくら見ても、架巣場所の選択条件を考えるうえではあまり参考にはなりません。中央部分が巣です。
これも上記の写真と同じで植林されたアカマツ林内の巣です。中央の黒い部分が巣です。樹高は約16m、架巣している部分は約11mの地点。
 どんな枝(巣材)を?・・・どのように?・・・
 猛禽類は、基本的にはどんな枝でも巣材に利用しますが、山梨・長野ではカラマツの枝が多いようです。当然、カラマツの植林面積も多いのですが、アカマツ林内に営巣しているものも(クマタカ・ハイタカ属)、わざわざ(?)カラマツ林からカラマツの枝を取ってきます。理由としては、@枯れたカラマツの枝が折りやすい、Aカラマツの枝は日が入らないと枯れ易く、しかも脂が多いため枯れてもしばらく落ちずに幹についているため、枯れ枝じたいの数が多い、B育った巣がカラマツの巣材でできていた、などの理由が考えられますが、まあ、@Aの理由がほとんどでしょうと考えています。それにしてもカラマツの枝の多いこと・・・・・みなさんの地域ではいかがですか?
 なかには、私の地域には「カラマツなど無い!」というところもあると思いますが。
 次に、猛禽類はどのようにして枝(巣材)を持ってくるのでしょうか?
 枯れ枝に止まり、足で枝を掴んだまま飛び立ちます。その反動(?)というか、体重を利用して折るといいますか・・・・・いずれにしても自分の体重と飛び立つ力(?:反動)を利用して枝を折ります。そしてそれを運びます。巣材運搬時に足に掴んで持ってくる巣材は、ほとんどこのパターンで折り取って運んで来ます。このときなどは気をつけてみていると、そのまま飛び立つというよりも、下方向に向かって飛び立つ(飛び降りるというような感じ)ように見えます。たぶん、特に下方向に向かって飛び立っているのではなく、足で枝を掴んだまま飛びたとうとするので、どうしても下向きに飛び立つように見えるのでしょう。また、口ばしではさんで持ってくる青葉の類などは、当然口ばしではさんで折り取り、運んできます。

 ◆重要◆


 最後になりますが、では森林のどのような部分に今まで説明したような、巣を架ける環境ができるのか?
についてですが、これも一般的によくいわれているとおり「林縁部」と「ギャップ周辺」に圧倒的に多いです。ここまでくればその理由はお解かりのことと思いますが、「林縁部やギャップ周辺などに作れば餌を狩りに行きやすい」からでは決してないことがお気づきと思います。そうです!林縁部やギャップ周辺でこそ猛禽類が巣を作ることのできる場所(枝関係)ができ易いからです。つまり、このような林縁部やギャップ周辺でないと、植林された針葉樹は枝が発達しないから、猛禽が巣を架けることのできる場所(枝関係)ができないのです。通常の森林施業については、当初3000本/haくらい植林されるのですか、除伐・間伐などが行われ600〜800本/haくらいになります。猛禽が巣を架けることのできる森林は、だいたい500本/ha以下くらいで200〜300本/haのくらいの密度が適切だろう考えています(このへんも、いくつか文献がでているので参考に)。また、除伐・間伐が行われ200〜300本/haくらいの密度になったからといって、すぐに猛禽類が架巣できる条件が整うわけではありません。樹種にもよりますが、巣を架けるべき枝の発達がないと巣を架けることはできません。このへんについては、今モニタリングをしており、除伐・間伐後どれくらいで巣を架けることができるようになるのか?実際いつ巣を架けたか?まで調べるつもりです。たぶん十年以上かかる作業だと思いますが、これについては、ある程度メドがついた時点でふたたび何らかの形で公表するつもりです。
 また、森林の生育過程によっては、森林のど真ん中であっても架巣できるケースはあります。これは特殊な場合で、@植林するときに疎の状態で植林をした場合、あるいは、植林後の保育初期段階で疎の状態で森林管理を行った場合がほとんで、このような森林では林縁部などよりも森林の中央に造巣する傾向にあります。また、A皆伐ではなく、卓伐などの施業後に植林された場合。また、これからどんどんこのケースは増えてくると思われるケースとして、B複層林施業などの場合が、このようなケースに入ってくるでしょう。
林縁部の状態。写真が見にくくてすみませんが、林内にあるアカマツはほとんど下枝がなく樹冠部にしか枝がないのに対し、林縁部では下の方まで枝が発達しています。
このような、ギャップ部分でも上記と同じことが言えます。つまり、このような林縁部やギャップ部分こそが、彼らが架巣することができる部分であります。
ここは、上記の@の例で、疎の状態で植林されたところです。このような森林では、写真でもわかるとおり、木の中間部分でも、下枝がある程度発達しているため。木の中間地点に架巣していることがわかります。
後ほど写真を載せます これはAのケースで、卓抜後に残されたカラマツに架巣した例です。周囲はスギと若いカラマツの植林で、何本か残されたカラマツに架巣。この場合も写真で分かるとおり中間ほどの横枝の発達状態もよいため、比較的若い時代に卓抜され、残された木である事がわかります。
これはBの複層林施業を開始したばかりの森林の写真。あと何年かすれば、残されたカラマツの枝が発達していき、猛禽の架巣することができる環境(枝関係)になります。この複層林施業については、最近から取り組み始めた施業のため、実際架巣している写真がなくすみません。新しく探すのも面倒くさくて・・・・・
まあ、あと10年ほどすれば、このようなところにジャンジャン架巣していくことでしょう。


 何枚か写真を取り入れ、少しでもわかりやすく表示したつもりなのですが、やはり写真が少し小さくてわかりにくくて申し訳ありません。必要であれば大きな写真も用意できるのですが、HPの容量や少しでもレスポンスをあげようと思い、写真は小さいままにしてあります。また、現地において解説することができれば良いのですが、それもままならず。基本的には、ご自分で現地に行きご確認して下さい




2001.4.16 OPEN
2002.2.9 RENEW