鉱石ラジオを楽しむ

聞く楽しみと・作る楽しみ

スパイダコイルを彷彿させる
プリント基板コイル
”MOTA LOOP”を使って見ました。

初めて鉱石ラジオで聞いたときの感激はいまだに忘れられません。

スパイダコイルのような
”MOTA LOOP”の鉱石ラジオ

あなたは鉱石ラジオで遊んだことがありますか?
今、鉱石ラジオはちょっとしたお小遣いで作ることが出来ます。しかし100円で売られているラジオより小さい音しか出ません。 それでも自分で作ったラジオが電池も何も要らずに”音を出す”この感動は素晴らしいものです。

私は以前東京に住んでいました。東京はラジオが聞きやすいところです。 大電力の放送局が適当な距離にあります。鉱石ラジオは電波が強すぎても弱すぎても聞きにくいのです。 それは高級ラジオのように電波の強さに合わせて感度を調整したり混信しないようにする機能がほとんど無く 受信機としての基本機能しか持ってないためです。
それだけにわずかの部品で聞こえて来るラジオの音が特別の味わいを与えてくれます。
もちろん鉱石ラジオは東京でなくても使えます。アンテナや鉱石ラジオの基本性能に注意して作れば大丈夫です。

鉱石ラジオは自分で作らなければなりません。

こんな楽しい鉱石ラジオですが完成品は現在販売されていません。自分でつくらなければなりません。 幸いキットや部品は秋葉原や通販で購入できます。もし全く電子工作をしたことが無いなら最初はキットを買うのが良いでしょう。 なるべく大きなコイルを使った標準的なものがお勧めです。小さいものや個性の強いものはそれだけ難しいとお考えください。
鉱石ラジオの基本については【鉱石ラジオ大研究】を参照してください。

とは言うものの2つ目の鉱石ラジオは個性豊かな楽しいものを作りましょう。 コイルを工夫したり検波器を工夫したり奥は深いのです。

世の中には面白いものがあります。プリント基板で作ったコイルです。
直径が220mmのプリント基板に、らせん状の平面コイル(40回巻き)が構成されています。
平面コイルなのでスライダーをつけてどこでもタップを出すことが出来ます。
そんな特徴を生かしてバリコン不要の鉱石ラジオを創ってみました。
スライダーはシンチュウのパイプをガイドにして動くように取り付けました。2つの目玉みたいに見えるものがスライダーです。

検波器はゲルマニュウムでも良いのですが今回は探り式鉱石検波器を造ることにしました。
鉱石は昨年HAM RADIO 2002(ドイツ)でたまたま見かけたので購入してきた方鉛鉱です。 結晶が小さく緻密なもので検波器には最適と思われたので衝動買いでした。 日本でも方鉛鉱は入手可能です。しかし多くのものが鉱石標本としての商品です。 鉱石標本には結晶が大きいものが珍重され綺麗に磨かれているように思えます。
検波器用には結晶が大きい必要は無く磨かれたものはほとんど検波作用をしません。 標本用を入手され検波しにくいときは表面の結晶を取り除いて自然な状態の面を出せば検波すると思います。
方鉛鉱に比べ入手しやすい黄鉄鉱などでも同じように作ることが出来ます。

摺動ブラシのツマミや検波器のケースは桜の小枝を磨き上げました。
ここまで凝ったのにイヤホンジャックはチョット手抜きと言われそうです。簡単にアルミアングルで取り付けました。
アクセサリとしてマグネティックイヤホンやスピーカを使うときにインピーダンス変換をするためのマッチングトランスを小さな箱に入れて見ました。これはとても便利です。
その他、全体的に木製の台にコイル取り付け用の柱を立てた構成です。

★ 参考 ★

鉱石ラジオの基本的な構成等は
【鉱石ラジオ大研究】 を参照ください。探り式検波器の作り方なども解説されています。

プリント基板コイルは
【卓上NC応援団】 でお尋ねください。
”MOTA LOOP”の名前で販売されています。その他簡単な電子工作用の下穴付き基板やスパイダコイル巻枠なども通販で購入できます。

後ろから見ると

探針は軽く触るように!

針のスタンドは回転ベースで
位置が変えられます。
もちろん鉱石も交換できます。

検波器はバナナプラグを付けて
交換可能にしてあります。

スライダーは片側のみハンダ付け。

マグネティックイヤホンを使うときの
マッチングトランス。

【ja1cvf 0303】

楽しい鉱石ラジオ

アンテナ側のタップを1/4位に仮設定し出力側のタップで選局します。 再度アンテナ側と出力側を交互に合わせて最良店を見つけて受信してください。

★この基板型コイルは430pの標準バリコンでも使用できます。
★その場合バリコンはコイルの両端に接続します。390pのコンデンサは不要になります。

 

《ホームページ・表紙へ戻る》