インチ送り・クロステーブル

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IC基板工作をするとにインチピッチで穴あけしたいときがあります。
そんな時役立つインチ送りのクロステーブルです。
PROXXONのテーブルをハンドル1回転・1/20インチに改造してみました。

 

原型です。ハンドル1回転1mmの送りです。
アルミ型材と亜鉛ダイキャストで構成されています。強度はともかく精度はアマチュア用には申し分有りません。
改造後ハンドル1回転1/20インチになりました。ついでにX軸ハンドルを左側に変更しました。これはZ軸の操作を考えた結果です。

 

ボール盤作業をするときクロステーブルがあると位置合わせ作業がはかどります。
プリント基板のように穴位置に一定の決まりがあるとき(ICを使っているときは1/10インチの倍数になることが多い)ハンドルを回すだけで正確に位置決めで来ます。
電子部品のモジュールはアメリカの影響でインチサイズが基本になっている場合がほとんどです。これをメータモジュールの定規で作業すると換算で頭が痛くなります。頭痛の種を少しでも減らせればと願っての改造です。

PROXXONのテーブルの送りネジ径は6mmでY軸(前後)の送りには逆ネジが使われています。これを1/4インチ(約6.3mm)のネジに交換します。
1/4インチのネジはピッチ1/20インチ(約1.27mm)ですからインチ送りにピッタリです。太さがほとんど変わりませんのでネジ棒とテーブル側のネジを変更するだけです。軸受けは現用のスリーブをそのまま使います
ネジ棒はハンドル取り付け部分を軸受けに合わせ自作の”旋盤もどき”で4.5mmに仕上げます。テーブル側のナットは12mmの丸棒に90度ずらして1/4インチのタップを立てます。オリジナルではY軸送りは逆ネジが使われていますが順ネジでも問題ありません。(送りの方向が変わるだけです)

X軸(左右)送りハンドルは左側に変更しました。これはボール盤作業のとき右手をZ軸(キリの上下)操作で使うため左手で操作できるようにと言う考えです。

この工作には自作の”ボール盤横倒し式・旋盤もどき”が大活躍です。弱点の振れ止めもハギレ板を使っての作業です。
バイトも”旋盤もどき”には”バイトもどき”が活躍します。
擦り減ったヤスリやノコ刃をバイトとして使うためのホルダを作っておけば軽作業には具合よく使えます。切削量の多い平バイトなどはこの旋盤もどきには負荷が大きすぎると感じることがあります。
旋盤もどきは工夫次第で充分実用になります。

このネジ棒を1/4インチ(ピッチ1/20インチ)に交換します。 細いネジなので切削部分はチャックのそばで! 貫通穴が無いので芯押は必須です。 振れ止めはハギレ板を芯押台のアームに固定。

押さえ板簡単なビス止め。 下がオリジナル上が製作品。
ネジのピッチが違います。
テーブル側の送りねじ。90度ずらしてタップ立てします。

組み上げればインチ送りのテーブルが完成です。左右移動のハンドルは右側へ変更。 擦り減ったヤスリや折れたノコ刃を加工すればバイトの代用になります。 端切れを利用してバイトホルダを作っておけば変形バイトも使いやすくなります。

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