バッテリ式工具の電池交換 ja1cvf 0702 |
古いバッテリケースに新しい電池を入れてみました。 |
バッテリ工具のバッテリ寿命に悩まされバッテリレス・ACアダプタなどを作っては見たもののやはり紐付きは不便です。
私のバッテリ工具の標準品は中央のバッテリです。このバッテリの定格はは12V1.2Ahです。
これはDIY仕様(松下電工myjoyシリーズ)で\5000程度で購入できます。
メーカでは純正の交換バッテリを用意しております。
業務用バッテリの互換品もあるのですが疑問を感じるほど割高でバッテリを買うなら
本体(バッテリ付き)を買う方が安くなるようなこともあるのです。それほど本体セット品はお買い得?なのです。 結果として、この実験は大成功です。バッテリや充電器の異常過熱も無く使用可能時間もグンと長くなり快適です。もちろん長時間使用によるモータの過熱も感じられません。 |
この実験は電気的定格を超えて動作している部分があります。 機器に損傷を与える可能性があります。 *連続使用時間、充電電流等が定格を超える可能性があります。 類似品を製作されるときはご注意ください。事故に関していっさいの責任を負いません。 |
【 製作の準備 】
純正品が高すぎる!それがきっかけですから安くなくてはいけません。
古いケースを利用することが決まってますからバッテリの大きさも重要なポイントです。 バッテリメーカのカタログを調べてみると大電流用、動力用という言葉が目につきます。 どうやら電動工具にはそれを使わなければ十分な性能を発揮できないと云うことが解りました。 以前(実は前にもやったことがあるのです)単3型ニカド電池(安い)を組み込んで実験したのですが よい結果は得られなかったのです。 ニカド電池、ニッケル水素電池にも用途によりいろいろな種類があることは承知していましたが 「大して違わない」というのは誤解でした。 ケースに合うバッテリは2334(型番として最近は直径X全長を4桁の数字で表現するようです)と呼ばれるサイズは 2Ahが存在します。これを組み込んだ製品が上の写真左側のバッテリユニットでしょう。 これを探したところ何と一個\1,500ほどです。これが10個必要です。 端子を溶接して組み電池を作ってくれる販売店もありましたがこれでは写真左側・完成品を購入した方がよいのは明らかです。 秋葉原で国産品ではありませんが2343で大電流放電用3.3Ahタブ付き\800を見つけました。 10mm程長いのですが容量も大きく“タブ付き”と云うことでこれを使うことに決定です。 それでも10個買うと\8,000。清水の舞台から飛び降りる気持ちで行動開始!
【参考】これに使ったバッテリは秋月電子通商<http://akizukidenshi.com/>で購入しました。 |
【 制作開始 】
製作そのものは簡単です。既存のケースに新しいバッテリを組み込むだけです。 しかし今回は一回り長いサイズのバッテリです。古いケース(古いバッテリユニット)を2個使います。 底の部分にあるネジ(特殊なものです)を外し分解します。 保護回路などが組み込まれていますので配線状況をメモの書き取り再組み立てに備えましょう。 長すぎるバッテリが後ろへ突き抜けるように底面をくり抜きます。 糸鋸などでくり抜くこともできますがホルソーで穴を開けてくり抜きました。 もう一つ用意したケースはそこを15mm残して切り取ります。 私はフライス盤で切り取りましたが手作業ではかなり根気のいる作業です。のこぎり等で切り落としヤスリで仕上げましょう。 |
10個のバッテリは必ずタブ付き(端子付き)を使います。それを原型と同じように組上げます。
タブなし電池に直接半田付けすると防爆弁を痛めたり悪影響がありますので絶対禁止です。
できればタブ同士もスポット溶接にしたいところです。使用中に数10Aの大電流が流れることをお考えください。 写真では見えませんが+端子のタブや隣の電池の間にはケースのビニールが溶けてもショートしないように 厚紙を挟む等の工夫が必要です。この電池の場合万一ショートすると100A位の電流が流れるかもしれません。 買ったばかりの電池は放電状態ですがくれぐれも配線中にショートさせないように! 最後にケースを被せ追加の底蓋を嵌めてできあがりです。当然ですが止めネジも長いのが必要です。 特殊ネジを探す必要はなく長さが足りればOKです。 |
充電豆知識(ニカド電池、ニッケル水素電池の場合)
本文中にバッテリと電池(セル)と云う言葉が出てきます。 時々混乱していますがいくつかの電池が組になって使われるときはバッテリと表現しています。 電池を充電するときよく聞かれる質問ですが「何ボルトくらいで充電すればよいですか」 今回使った電池は1.2V3,300mAhと云うものです。この電池を充電するためには1.5倍の電力を注入します。
50%は熱などとなってなくなる電力です。
約5,000mAhです。hの文字がついているのは1時間で流したときの電流という意味です。
この電力を2時間で流すなら2,500mAX2hと云うことになります。 直列組み電池の問題点 最近リチュウムイオン電池を使ったバッテリ工具も見かけますがリチュウムイオン電池は指定の方法以外で充電しないで下さい。 火災の危険があります。 |