スピーカー交換
セルシオのスピーカーといえども所詮はメーカー装着品.
市販スピーカーの方が性能が良いかと思いフロントスピーカーを市販スピーカーに交換した.

セルシオの純正スピーカー(助手席側フロントドア )

口径:160mm
入力:33W(最大80W)
出力音圧レベル:90.8dB
インピーダンス:2Ω
定価:6700円

スピーカーの裏

メーカー名の記載はないがアンプ,チューナー等がパイオニアなので同じか?

インピーダンスの2Ωが見える.

これがくせ者.

以前,Prof.O氏からのアドバイスで「セルシオの純正スピーカーはアンプの出力不足をスピーカーで補っている.
理論上の単純計算で言と,20Wのアンプで4Ωのスピーカーをつないだときの音量を1とすると,2Ωのスピーカーでは10Wのアンプを使っても同じ音量が得られる」
と教えていただいた.

インピーダンスとは抵抗.
セルシオはスピーカーの抵抗(インピーダンス)を小さくして音量を増やしている.
しかし市販のトレードイン用スピーカーは全て4Ω.
ってことは抵抗が大きくなれば音量が減ることに.

尚,インピーダンスが小さなスピーカーに交換することはアンプ等が破損する可能性もあるようです.

20系セルシオは樹脂製スピーカーボックスにスピーカーがネジ止めされていたので交換も容易だったが,30系はスピーカーボックスは無く,ブラケット一体型スピーカーが直接ドアのインナーパネルにボルト止めされている.


コーン部分がこんなに前に張り出している!

交換したのは

KENWOOD製
KFC-LX18

入力:50W(最大200W)
出力音圧レベル:92dB
インピーダンス:4Ω
定価:23000円

純正スピーカーサイズはほとんどが160mmか170mmサイズで装着スペースが設定されているが,本製品はこの限られたスペースに業界初の大口径185mmクラスを装着.
従来サイズよりもワンランク上の音質と音の力強さをリアルに体感できるとのこと.

トヨタ用とニッサン用コネクターが付属(セルシオにもトヨタ用コネクターがそのまま利用可)

純正との比較

コーン部分の奥行き(傾斜角度)は純正の方が深い.

コーン部分を手で押さえるとこれまた純正の方が可動範囲が大きい.

口径は当然KENWOODの方が大きいが.

バッフルボード

市販スピーカーはそのままでは装着できないのでバッフルボードを制作.

エーモンからもバッフルボードがメーカー別に市販されているが今回のスピーカーには径がまったく合わないためバッフルボードを制作.

材料はMDFボードを使用.ショップでもこのボードを使っているそう.
東急ハンズで購入しカットもして貰った.

直線と曲線ではカット料金が違う.ボードは安いが工賃が高い!
MDFボード:750円
加工費:2260円(合計4枚分)

純正と同じ高さにするために18mm厚のボードを2枚重ねにした.

スピーカーの固定に木ねじを使うとMDFボードのネジ穴がバカになるそうなので,鬼目ナットを使用.

下穴を開けておいてから鬼目ナットを6角レンチでねじ込む.
鬼目ナットをハンマーでたたき込むタイプもあるが画像の通り幅が狭い部分なのでボードが割れる可能性があり,ねじ込み式が無難.

2枚のボードを接着剤と木ねじ(3時と9時の位置)で固定.

ポイントは鬼目ナットをボードの表面から1〜2mm出しておくこと.
それはスピーカーとボードの間にクッション材を挟むため鬼目ナットを根本まで入れるとスピーカーとの間に隙間ができ,ボルトをねじ込んだ時に鬼目ナットが引っ張られてボードにヒビが入ってしまう.

配線コードは溝を掘って通しておく.

完成

尚,MDFボードは水に弱いという性質を持っているため,塗装が必要.

塗装後,装着

感想
純正スピーカー,侮りがたし!
左側だけ交換して,右側の純正と比較したが思ったほどの差は出なかった.確かにKENWOODの方が音がはっきり聞こえるのだが(先入観と期待感もあるから余計にそう聞こえる?),やはりインピーダンス(抵抗)が上がっているためか音量,音圧は純正と同じか,もしかしたら少し痩せた?!
Prof.O氏からなるべく出力音圧レベルの高いスピーカーにした方が良いとアドバイスをいただき,市販スピーカーの中では出力音圧レベルが92dB(純正は90.8dB)と大きい部類のスピーカーにしたのだが.
但し,今まで聞こえなかったような音が聞こえるようにもなった.

バッフルボードを使用する事でスピーカー周辺の鉄板剛性を向上させ,共振を効果的に抑える事ができるようだが,セルシオのドアのインナーパネルは他の車種に比べてもしっかりしている.バッフルボードの効果はあまりないのか?

やはりセルシオのスピーカー,他車種に比べてイイ物を使っているのだろうか.
しかし値段はたったの6700円.2個セットでも13400円.
KENWOODはセットで23000円.
メーカー純正品の場合10000台のセルシオが売れれば20000個のフロントスピーカーの需要があるわけだからその分,安価にできるのか.
後付スピーカーはいくら頑張っても一種類で万単位の個数は売れないもんな.

結論:セルシオのスピーカー交換&バッフルボード装着は「労多くして効(あまり)なし」…
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数日後に左右両方のスピーカーを交換した.
そうすると上記で書いた結論がすこし早まったものであったのに気づいた.
小さな音だと純正スピーカーとあまり変化を感じないが,Webmasterの好きなハードロック・ヘビーメタルを大音量で鳴らすと……
明らかに低音の響きがイイ!
語彙不足で上手く説明できないが低音から高音まで音がキレイに聞こえる.
今まで気が付かなかった音が聞こえてきた.こんな音が隠れていたのかと.

最終結論:大音量で音楽を聴く場合はスピーカー交換は効く.
      (但し,Webmasterの場合サウンドシャキットを装着した状態である)