フジテレビ番組「笑う犬の生活」(1998.10.14〜)「笑う犬の冒険」(1999.10.17〜) においてオンエアされているコント。 正義心の強い刑事「てる」が、後輩の刑事「たいぞう」に道ならぬ感情を抱いてしまったことから始まった 感動と笑いの(…くすっ)ストーリーである。 「成就できない恋こそ純粋である」というのがテーマである(らしい)この物語、はたしてどこへ辿りつくのか? DVD出てます↓。ビデオもあります。レンタルもしてます。 笑う犬の生活 DVD Vol.1 てるとたいぞう完璧版 (Amazonの商品ページが開きます) |
第一部 第二部 第三部 エピソード1 第四部 第五部 キャスト
第一部〜たいぞう編〜
第一話(1998.10.14)
路上で張り込みをする刑事てるとたいぞう。パンと缶コーヒーを差し出すたいぞうの気配りがうれしい、てる。「先輩、なにか俺に隠してることあるでしょ?」の言葉に思わず表情が緩むが、「いや、いいんだ」と気持ちを隠す。が、たいぞうが一口飲んだあとのコーヒーを一気飲み、双眼鏡を探すたいぞうにズボンのポケットを探られ動揺、と、視聴者的にはバレバレ(笑)。現われた容疑者を追うたいぞうの後ろ姿に思わず発したてるの言葉は「恋してるっ」(笑)。
第二話(1998.10.28)
アパートの一室で張り込みをするてるとたいぞう。うたた寝をして痛んだ肩を揉んでくれるたいぞうに心ときめくてる。署内では同僚の田所ほかみんなを揉んであげてる、と聞いてついジェラシー(笑)。交代で眠りについたたいぞうに、知らず知らず顔を寄せるてる。「歯、磨くの忘れた」(なんじゃそれ)と起き上がったたいぞうから素早く離れ、そっと呟く。「…永遠に、張り込んでいたいな…」
第三話(1998.11.18)
悪の組織に追いつめられ、倉庫に逃げ込んだ二人。初めて抜いた拳銃に手を震わせるたいぞうに「銃は人を撃つために使うんじゃない、人を護るために使うんだ」と諭すてる。だが、負傷した手の傷を吸ってくれる(…毒蛇?)たいぞうの行動に、隠していた感情をついあらわにしてしまう。「俺は、おまえのことが…好きだ。」思わず出てしまった告白にうつむくてるに、意外にも「わかってました」と微笑むたいぞう。「なんて言っていいかわかんないけど…すごく、うれしいです。」二人の気持ちが通じたかに思えた次の瞬間、一発の銃弾が、たいぞうの胸を貫いた。
第二部〜たいしろう編〜
第一話(1998.12.2)
たいぞうの墓前でてるが出会った男は、たいぞうにうりふたつの彼の弟、たいしろう。初めて出会うその顔から目が離せないてる。供えた缶コーヒーを平気で飲んでしまうたいしろうの前から早々に立ち去ろうとしたてるを「好きだったんでしょ?」と意外な言葉で引き止めるたいしろう。彼もまた刑事で、同じ職場で働くことになった、と告げるたいしろうに、自分は刑事を辞めるつもりでいると語るてるだったが、「兄貴のことなんか忘れろよ」と迫るたいしろうに抱きしめられ、ころっと撤回(笑)。
第二話(1998.12.16)
たいしろうに呼び出され、頼まれていた極秘書類=暴力団ヤマネ組の強制捜査の情報を渡したてるは、それが情報を組側に渡し、金を得るための行動であったと聞かされ激怒する。そんなてるに顔を近づけ、「あなたももう共犯なんですよ」と甘く囁くたいしろう。情報を手にたいしろうが去ったあとに、残されたたいしろうのコートについ顔を埋めるてる…が、「やっぱり、たいぞうとちがう!」(笑)
第三話(1999.1.20)
犯人のアパートへと踏み込む、てるとたいしろう。予想に反して誰もいない。それが、犯人を見逃す代わりに強奪した金の一部をネコババするための、たいしろうの策であったと知って怒るてるだったが、たいしろうの「あなたも同じ穴のむじな」という言葉に動揺し、服の中に札束を押し込んでくるたいしろうに抵抗ができない。遅れてやってきた女刑事・ちなつはこの光景を見て驚くが、たいしろうは彼女をもまた色仕掛け(?)で陥落する。ドアの外で行われたらしい行為に嫉妬心を隠せないてる。「ちなつの野郎!」(笑)
第四話(1999.2.10)
ちなつに屋上へ呼び出されたてる。たいしろうの悪事をやめさせようという話に同意しながらも、互いに「彼のことをわかっているのは自分のほう」と譲らない。火花を散らす二人の前に現われたたいしろうは、ずっと待ってる、と言うちなつを突き放し、てるに寄り添う。逆上したちなつは拳銃を自分の頭に突きつけたあげく、とめようとしたたいしろうに向けて発砲してしまう。抱きとめたてるの腕の中、苦しい息でたいしろうは、金を集めていたのはボランティア団体への寄付のためであったことを告げ、あとをてるに託して息絶える。彼の胸のロケットの中には、てるの写真が入っていた。
第三部〜みちのく編〜
第一話(1999.2.10)
一年半後、秋田県能代市。パブスナック「じゅんちゃん」のママ、オカマの潤子のもとでてるは暮らしていた。潤子との結婚をなぜか夢見る客のきょうこからは「泥棒猫」と罵られているが、パチンコの景品のマニキュアに喜び、寄り添って「離さない」とそっと呟く潤子に、てるは静かな笑顔で応える。しかし、そんな彼のもとに、一人の人物が現われる。
第二話(1999.3.3)
店に現われた人物は、大原田物産社長にして、たいぞう・たいしろう兄弟のおじ、たいのしんだった。老けてはいるが死んだ二人に生き写しのその顔に動揺するてる。「またか…」。死んだ甥たちの代わりに、てるを養子にして後継者に、と申し出、潤子には手切れ金を渡そうとするたいのしんに潤子は反発するが、いつのまにかたいのしんの腕の中で陶然としている(笑)てるの姿を見て言葉を失う。我に返ってたいのしんの申し出を断るてるを、潤子は断腸の思いで追い出した。
第三話(1999.4.28)
店をたたむことにした潤子のもとへ、舞い戻ったてる。お前のことを忘れた日は一日もない、と言うてるに、本気なら形で現わして、と身体を横たえる潤子(笑)。意を決し、顔を近づけたものの、どうしても触れられないてるに、潤子は「もういいの」と笑顔を向ける。が、追ってきていたたいのしんに引き離される二人。強引にてるを連れ戻そうとするたいのしんの背を、潤子は思わず刺してしまう。「この、オカマー!」(笑)倒れつつ叫ぶたいのしんを残し、二人は手に手をとって逃げた。
第四話(1999.5.26)
海辺の小屋に身を隠す二人。潤子がイカで作った指輪をはめて、いつまでも一緒だ、と優しく笑うてるに潤子は涙ぐむ。顔を近づける二人(でも、やっぱり吐き気をもよおすてる(笑))の前に、現われた不死身のたいのしん(笑)。潤子をぶっとばし、てるに両手を広げ「おいで!」と誘うたいのしんを前に必死にこらえていたてるだったが、銛をかまえてたいのしんに突進しようとする潤子を前に「だめー!」と自らたいのしんに抱きついてしまう。思わぬ自分の行動にがっくりと膝をつくてる。「それでいいんだ」と笑うたいのしんに、てるは衝動的に銛を向ける。ひるむたいのしんを睨みつけていたてるは、やがて銛を投げ捨て、一人その場を去っていった。
一人、ローカル線に乗り込んだてるを、全力疾走で追ってくる潤子。「あんたー!」「潤子!」走り出した列車の中、てるは涙をこらえ、大切なイカの指輪を外して飲み下す(笑)。ホームで乱闘を続ける(笑)潤子とたいのしんの姿が小さくなっていった。
(1999.7.14)
1989年、東京三鷹市。とあるレコード店で働くてるは、ふと一枚のCDを手にとる。それは、かつて「私、生まれ変わったら男に生まれてくるわ」と言い残して、てるの元を去っていったある女性との思い出のCDであった。
その横で、シングルCDを万引きしようとする少年。てるにとがめられ、カバンを開けられたその時、店内BGMにその曲「ラブストーリーは突然に」(小田和正)が…。CDを返し、反省して去る少年。去り際の笑顔になにかを感じるてる。この少年が後の「たいぞう」であると、てるは知る由もなかった。
別の少年が「美輪明宏のCDあります?」と声をかけてくる。てるに「同じ匂いがする…」と謎の言葉をかけた(笑)この人物が、後の「潤子」であると、てるは知る由もなかった。
第四部〜潮騒編〜
第一話(1999.10.17)
一年半後、高知県中村市。漁師町の駐在として新しい生活を送るてるは、初めて愛した女性・凪子にプロポーズする。だが皮肉にもその日、凪子の婚約者・たいきちが長い旅から舞い戻ってきていた。脱ぎ捨てられた男の服に、つい顔を埋めるてる。「まさか…」獲れたての魚を手に姿を見せた、逞しい身体にふんどしひとつ(笑)のその男の顔は、またしてもたいぞうにそっくりだった。「またか…」。凪子がてるとの結婚を承諾したために行き場のないたいきちに、てるはつい「三人で一緒に暮らそう」と言ってしまう。素直に喜んで抱きついてくるたいきちに「もう、どうなってもいいや…」と放心するてる(笑)。
第二話(2000.1.9)
駐在所で暮らす三人。風呂に入るたいきちが気になるてる。凪子に代ってタオルを渡しに行くものの、その姿をつい見てしまうと激しく後悔する。嘆くてるの姿を、自分との結婚生活ができない歯痒さゆえのことと誤解する凪子。風呂からあがったたいきちが、泣いている凪子の頭を優しくなでているのを見たてるは思わず二人を引き離す。(っていうか、たいきちから凪子をひっぺがす(笑))別の男といる自分を叱ったのだ、と思い謝る凪子に、てるはどうしようもなく混乱し「もう、いやー!」と一声あげて家の外へと逃げ出す(笑)。涙で見送る凪子と、なぜかにんまりとするたいきち。
第三話(2000.2.6)
その夜、嵐となった外を見て、飛び出していったてるを気にする凪子。俺が探してくるから、と家を出、雨に濡れる服を脱ぎ捨てながら走る(笑)たいきち。
てるは、ちろちろと焚火の燃える小屋にいた。「てるさん…」気がつくと、てるの目の前には「たいぞう」がいた。「ずっと、逢いたかった。」優しく語りかけるたいぞうに思わず駆け寄るが、その途端たいぞうは消えてしまう。何をやってるんだ、と自分を叱責し、手帳に入れた凪子の写真に「ごめんな、すぐ帰るから」。が、小屋の外に出たてるを迎えたのは、またしてもふんどし姿のたいきち。凪子を賭けて相撲で決着をつけよう、と持ちかけるたいきちに、そんな馬鹿なことはしない、と突っぱねるてるだったが、「来い!」とふんどし一丁で呼ぶたいきちに思わず飛びつく(笑)。死闘?の末、勝利して「これで、凪ちゃんは俺のもの」と喜ぶたいきちの横で、別の意味で感無量のてる(笑)。
第四話(2000.3.5)
たいきちと凪子の結婚式の日、てるは久しぶりに二人の前へ姿を見せた。「連れていって」と言う花嫁姿の凪子に、「好きな人がいる」と告げて去るてる。外で待っていた潤子とともに能代へ向かおうとしたてるの耳に、結婚行進曲が聞こえてくる…。やはり、あきらめられないてるは、教会へととって返す。映画「卒業」よろしく、式場の扉を叩くてる。「てるさん!」満面の笑みで駆けてきた凪子を「ぞわっ!」と突き放し(笑)たいきちの側へと駆け寄り、「好きだ!」と叫ぶ。…が、たいきちの反応は、無言で平手打ち(笑)。唖然とする凪子をたいきちが助け起し、参列者とともに二人は去っていく。残されたてるに歩み寄り、新郎新婦のように誓いのキスを迫る、潤子(笑)。…やっぱりできないてる、「いやー!」と、教会から逃げ出す。
とり残された潤子の前に、なぜか現われたたいのしん(!)。「あんた、なんで私ばっかり追いかけてくるの!?」混乱する潤子に告げた、たいのしんの言葉は「好きだ!」。…不思議(笑)。
第五部〜愛染編〜
第一話(2000.11.26)
一年後、京都市烏丸中立売。とある寺に身を寄せ、静かな生活を送っていたてるは、同じく寺で修行中の男・チャン念から、この日、比叡山での修行から戻るというこの寺の和尚の名が「たいねん」であると聞かされ胸騒ぎを覚える。「まさか…」そして現われた和尚の顔は、しかし、「たいぞうの顔」ではなかった。気を取り直して、てるは和尚に初対面の挨拶をする。正直に自分の過去を告白しようとするてるに、和尚は「潤子さんからすべて聞いています」と意外な言葉を返す。困惑するてるを、謎の微笑みと不自然な愛撫(え?)でさらに翻弄する和尚。追い討ちをかけるように、この日、「新しい後輩」と称する一人の少年が姿をみせる。学生服姿の彼は(例によって(笑))「たいぞう」の顔をしていた…。
さて、つづきは…あるのだろうか?
てる…内村光良 敬称略 |