飛行機、墜落!?
No1

ワーキングホリデーでオーストラリアに滞在していた時、
その移動手段は、ほとんどバスでした。
たまにヒッチハイクをして乗せてもらったこともありましたが
ほとんどは長距離バスで移動していました。
グレイハウンドという長距離バスの会社があってよく利用していた。

ただ何度か飛行機でも移動しました。
今日は僕がシドニーからブリスベンへ向かう飛行機の中であったことを書いてみますね。

ラッキー 『ここはビジネスクラス?』

その飛行機はシドニーのキングスフォード・スミス空港を飛び立ちブリスベンのブリスベン国際空港へ向かっていました。フライト時間はそんなに長くなかったので軽食が出てくるのを待っていて。僕はその時、クイーンズランド州のガイドブックを読んでいた。少しして座っているシート(座席)がとても広くてゆったりしていることに気づいた。

隣にはオーストラリア人の中年の女性(キャリアウーマン風)が乗っていて。
その人に『この席、広くていいですね』って声をかけました。
その人が言うには『ここはビジネスクラスだよ』...って(^^)v
もちろん僕が買った航空券は格安航空券で... どうしてだろう?と思った。

なぜ、ビジネスクラスに乗れたのか?

航空会社によっては空席がたくさんあるときにサービスとしてビジネスクラスに乗せてくれるときがあるらしい。 それとは逆にエコノミー席が満席でもう座る席がない時にその乗客をビジネスクラスにまわしてくれる時もあるらしいと聞きました。 僕の場合はこのとき、すごく早くシドニーの空港に行ってたぶんこの飛行機に乗る人の中で一番、 最初にチェック・インしたからそのご褒美(そんなことはないかな?)としてビジネスクラスに乗せてくれたのかもしれない。 そう予想しています。そのキャリアウーマン風のおばさんがそう言ってた。だからあくまでも予測です。
機内で
そしてそのおばさんがいろいろ話しかけてくれ、仕事で頻繁に飛行機を利用すること・オーストラリア中を飛び回っていること・年に250回くらいは飛行機に乗ること・これから行くブリスベンの観光スポットなどを教えてくれました。 僕も覚えたての、つたない英語でしたが一生懸命、知っている単語を使いながら(笑) なんとか会話は成立していた。
異変!???

はっきりは覚えていないのですが 確かその日は雨が降っていてあまりいい天気ではなかったような気がします。一度、すごく激しく飛行機が下降したので『たぶん、乱気流に突入したのだろうな』と思った。シートベルト着用のサインが出て、シートベルト着用。そこまではいつもの機内の風景と変わらなかった。

けど、激しい揺れが何度が続き、僕自身もそのときまでに3,40回くらいは飛行機に乗ったことはありましたが今回は『かなり揺れるな。いつもより揺れが激しいな』と感じていました。それが何度も続き、少しづつ不安な気持ちになっていって...

おばさんの告白

その隣のオーストラリア人のおばさんに『かなり揺れますね』って言ったら
そのおばさんも顔がこわばっていて...
『もしかしたら墜ちるかもしれないよ』と言ったのです。
その前にも言っていたけどその人は年に250回くらいは飛行機に乗っていて
そう考えると今まで何百回と飛行機に乗ったことはあったけど
『今まで私が乗った中でこんなに揺れたことはない』って言うんです。

そして真剣に 『遺書を書いた方がいい』...って
それを聞いたとき、『まさか』と思ったけど、僕自身も今までとは違うなと感じていたから

遺書

不思議なもので、その時はそんなに怖くなかったです。
正直、まさか自分がここで死ぬわけないだろう?と思っていました。
けどおばさんに言われたし
遺書、書いた方がいいのかな?...って
けどほんと不思議なものでそんなに緊張感はなかったと思います。(定かではない)
おばさんに『せっかく書いても紙に書いたら燃えてなくなっちゃうんじゃないかな?』って言ったら
おばさん、笑ってた。

そして、そのおばさん一生懸命、お祈りしていました。
それを見たら僕も怖くなってきた。
ほんとにヤバいのかもしれない?とその時、やっと気付きました。
そして初めてかもしれないなあ?無事に着陸できるよう、祈りました。

それでも、なんとか

それからも激しい揺れが続きましたがシートから身体が飛び出るとか、そんなことはなくケガをしたりパニックになることはありませんでした。だから無事に着陸できるようにジーっとしていた。 おばさんとは時折、声をかけてお互い、安心できるようにしていました。

無事、着陸

いくら揺れると言ってもやはり飛行機はそんなにかんたんには落ちない。
僕たちが乗っていた飛行機もブリスベン空港に近づき少しづつ高度を下げていって
けど、その時、すごく緊張してたのを今でも覚えています。
ただただ、機長さんに託すしかないのですから...

そして無事、着陸。

拍手喝采

飛行機が無事、着陸したときに拍手をする人がいますが
その時はすごかった。
みんな拍手をしたり隣の人と抱き合ってハグしあったり
拍手喝采。 大歓声。ほんとに嬉しかった。

そして僕は何事もなかったようにブリスベンの空港に降り立ちました(^^)v
おしまい。

今、考えてみるとあのときの事は今でも不思議な感じがします。本当にあった出来事なのかな?なんて思う。ただあのおばさんが真剣な顔で『墜落するかもしれない』と言ったときは正直、驚いた。死ぬのかもしれない?と一瞬、頭をよぎりました。いつ何が起こるのか分からないのだから、やはり一秒一秒、大切にしないといけないですね。
(2005年3月5日Up)
フッター