♪過去の雑談♪(単なるゴミ箱ですσ(^o^ゞ)

◎ 2004.05/04 - もう本当に、この話題はこれで最後にしたいです。例の、イラクでの日本人人質事件についてです。(拉致誘拐された邦人は計5人ですが、僕はあくまで3人+2人と分けて考えるべきと思います)
と言いますのは、僕が考えたより遙かに多くの人達から、色んなご意見を頂いているものですから、こちらが「これ以上取り上げる気は無い」と宣言したにしても、あだや完全無視する訳にもいかず、と言って、全てのかたに逐一メール返信する時間も無い、という訳で、ココで今回だけもう一度、多かったご意見に対して、自分の考えを述べる最後の(?)機会を頂きます

やはりと言うか、最も多かった意見として。

問合せ)
誘拐された(計)5人は、本当に無自覚・無責任と断じてしまって良いのか?確かに、イラクでの「危険度」に対する認識が甘かったとは言えるにしろ、彼らはボランティアや市民団体メンバーやジャーナリストです。彼らにしかできない役割もあるハズです。それを、「自己責任なんだから日本政府は救助しなくて良い」では、同じ日本人として筋が通らないのでは

僕の回答)
件の3人+2人は、やはりどう考えても、無自覚・無責任です
但し、「政府は救助しなくて良い」などと僕は一度も言っておらずこちらに書いた通り、「莫大な救援・救助費用の一部でも、本人達に負担させられるような法的仕組みを作ったほうが良い」とは言いました。

3人のうちの一人、高遠菜穂子サンはどの団体にも所属しない「フリーのボランティア」だそうですが、「ボランティアだから何をしても許される」という事にはなりません。即ち、「ボランティア=免罪符」という訳では無い
現に、数年前の国内での判例ですが。「ボランティア(※この場合、無償という意味)で」近所の子供達を預かり、「好意で」その子供達を引率してピクニックに連れて行き、行き先で、引率者が目を離した隙に預かっていた子供の一人がけがをしてしまった、と。
この事例について、「ボランティアで」「好意で」引率をかってでた人であるにも関わらず、裁判所はそのボランティアに対し「引率者責任」を認定し、けがの治療費等の損害賠償を命じる判決を下しています。かつ、この判決は確定しています。
この判例はどういう意味を持つのか?を考えれば、分かる事です。
「ボランティアは自発的に好意でやっている事だから、責任は負わされない」という言い訳は通用しない、という事です。無償であろうが何であろうが、引き受けたからには、自分で責任を持つ。逆に、その覚悟が無いなら、引き受けるべきでない。それが原則だ、と言っている訳ですよね。

更に言えば。
3人のうちの残りの、今井紀明君は共産党一家で育ったバリバリの反戦・反米・反日・反帝国主義(苦笑)思想の持ち主。大学受験に失敗したので、自らが反戦NGOを立ち上げてその代表に収まっている人物です。(←この意味に於いては、自民党の柏村武昭議員が「反日的分子」と喝破したのは、決して間違ってないと思いますがねぇ(^^;。まぁ、「反日的分子」という表現に若干問題無しとはしませんが。)
もう一人の郡山総一郎君は、自分の撮った写真や書いた記事をマスコミに売って生計を立てている自称「フォト・ジャーナリスト」です。

時期的に後になった2人のほうについても。
安田純平君は、自分の記事をマスコミに売り込むフリーのジャーナリストです。渡辺某君は元・自衛隊員で今は反戦NGOのメンバー。かつての湾岸戦争直前には、「人間の盾」としてイラク入りした事もある人物です。

つまり、3人+2人は、いずれも自分なりの信念や思想や生活の事情によって、イラクに入って行った人達であり、つまり覚悟ができていなければならない人達です。にも拘わらず、いざ人質になったと分かった時の家族・親族のあの狼狽えぶりを見ると、本人達も家族達もいささか覚悟が中途半端であったと言わざるを得ません。つまりは冒頭にて書いたように、自覚も責任感も足りなかった、と断じざるを得ません
(※厳しい言い方ですが、自分が危険な目に遭った時や、死んでしまった時の対処の仕方や心構えを、家族や親しい人に前もって説いておくのは、危険地域に自ら進んで行く場合の、最低限の用意・準備であると思います。少なくとも、僕なら絶対そうします。(←て言うか既にそうしてありますが))

そして、ついでなのでもう少し書きますと。
今回、彼らが、誘拐被害者なのに多くの国民から反発を買っている最大の理由は、無自覚・無責任だったから、という点よりも、そういう日頃から反政府的言動をしている人達を、政府が、国民の税金を湯水の如く使って救出した、という異様な事態に、かなり多くの国民が非常に不快感を感じているからであろう、と僕は想像します。ましてや、人質の家族が、武装勢力の言いなりになれと言わんばかりの「自衛隊撤退」要求を会見でぶち上げたりするから、日頃の反政府的言動とリンクして、すかさず「自作自演じゃねーのか?」と勘ぐる人達も出てくる訳ですよ。実際に、警察庁では、事件が明るみに出た当初から「自作自演説」が浮上していたそうですしね(^^;。
これはもう自業自得と言うしかない。人間、日頃の行いが大事ですね、っていう教訓ですよね。(^^;

それはともかく、救出費用を、政府は公表するつもりは一応無いようですが、どう考えたって、「表面的な」「目に見える」部分での費用(※外務省職員や警察庁職員の人件費など)だけじゃないでしょう。武装勢力との仲介役と称する『イラク・イスラム聖職者協会』なる非常に怪しい団体(^^;にも、裏でかなりのカネが渡っている筈です。アラブ人が無報酬で動くなんてあり得ないもの\(^o^)/。(僕は大学時代にインド、パキスタン、アフガニスタン、イラン、イラク、イスラエルなど中近東地域を一人旅した事がありますから、よく分かります。インド人やペルシャ人(イラン人)は、無償で人の為に何かをしてくれる事もありますが、アラブ人にはそういう慣習は無い。)

話が若干逸れましたが、僕が言いたいのは結局。
責任の無い自由は無い」という事。
ただそれだけです。
◎ 2004.05/04 - 上記の続きです。

ご意見の中で、他に多かったものとして。

問合せ)
今回人質になった人達が、かなり胡散臭い人達である、というのは同感です。但し、残念ながら、日本国政府には、日本国の名において海外の日本人を保護する義務があります。また、欧米からは、「自己責任論が出るのは日本だけで、奇異な感じだ」などと、批判される始末。どうしたら良いでしょうね?

僕の回答)
どうしたら良いんでしょうか。僕も訊きたいです。\(^o^)/

まず、欧米マスメディアの批判は気にしなくても良いですね。彼らの批判は、「どうして自己責任などという当り前の言葉を巡って騒いでるの?」という疑問のほうが大きいだけですから。

欧米では「何をするのも個人の自由だが、結果を受け止めるのは個人の責任だよ」という考え方が、何世紀も前から根付いています。一方、日本で個人主義的自由主義の考え方が広まったのは戦後です。全然、歴史が違いますから。
日本に、こういう「責任の無い自由は無い」という考えが、欧米のように根付いておれば、今回の人質事件が、逆にこれほどの騒ぎにはならなかったと思います。
自己責任の考えが根付いた社会でなら、「危険を承知で出向いて行ったのは無謀でもあるが立派でもある。蛮勇と勇気は紙一重さ。ともかく救出されて良かったじゃないか」で終わりだった筈です。

余談ですが。今回のイラク人質事件に関して、FM TOKYOが行ったアンケートでは、「自衛隊の撤退必要なし」が89%だったと聞きます。FM TOKYOのリスナーは多くが若者であると思いますが、なかなかどうして、今の若い人達はしっかりした考えを持っていますね。公私混同してないですね。日本でもようやっと、「責任を放棄した自由は無い」という考え方が定着しつつある証拠かと思います。

あと、邦人保護の義務とジレンマについてですが。余り気は進みませんが、方法はあります。
今のイラクのような、超危険地域は、国として、「渡航禁止」地域に指定し、国民の渡航を法的・強制的に禁止する。っていう方法があります。

気が進まない理由は、こちらで書いた通り、憲法の保障する移住の自由に、また場合によっては表現の自由にも抵触する可能性があるからです。

ただ、これも掛かるコストとのトータルバランスでしてね。

件の3人+2人のうち、前の3人の場合は、『イラク・イスラム聖職者協会』なる団体に、1人当たり1億円の身代金(※名目は謝礼?)が渡された、なんて話もあります。(本当か嘘かは知りません。)後の2人の場合は、該協会が解放に関与していないようなので、裏で動いたカネは無いかも知れませんが。

何れにしろ、人質解放の為にこのように多額の身代金が支払われたりする可能性があるとするとですね。
例えば、計算してみましょう。
「人間の盾」だと称して、(今のイラクに限らず)退避勧告の出ている超危険地域に日本人100人が入って行って、現地のゲリラに全員人質に取られた、と。それを解放させる為に、100億円を国が支出する事になります。「人間の盾」が1000人入って行ったら、解放には1000億円掛かる計算になります。もはや、国家予算から見れば微々たる額、と言って笑っておれる額ではないです。外交機密費(※年間数十億円と言われる)を遙かに超えます。

国の勧告を無視して出掛けていくのは確かに個人の勝手(←この場合敢えて「自由」とは書かない)ですが、それも度が過ぎれば、国家財政を危機に陥れる可能性がある、と。本人が全て自己責任ですと言っていようがいまいが、現行法では、国は邦人保護の義務を放棄する訳にはいかないので、どうしてもそうなります。
つまり、法的に犯罪とは言えないまでも、極めて勝手な行動を取るごく一部の連中の為に、国家財政(※その根幹は勿論税金)が危機に瀕する可能性がある訳で、まことに馬鹿げた話です。
(それこそ、国家転覆(死語?)を計る連中が手を組んで、わざと自作自演で「人間の盾」→人質→解放というシナリオを演じる事も可能な訳で、そういう連中が100人や1000人程度集まるのは、不可能では無いでしょう。)

ならば、「法的に犯罪」としてしまえば良いまでの事。
だから、「退避命令」「渡航禁止命令」というレベルを新設し、法整備すれば良い訳です。「勧告」は無視されても元々拘束力が無いですが、「命令」は法的拘束力を持ちます。違反する者は犯罪者です。
こうすれば、仮に「退避命令」の出ている地域に「人間の盾」だと称する連中が入って行っても、それは犯罪者ですから、国が保護すべき対象にはなりません

この方法は、「日本政府には海外の日本人を日本国の名のもとに保護する義務がある」という大義名分と全く矛盾しません。何故なら政府として、もはや邦人保護に責任を持てない地域だから、政府の義務として、該地域への渡航を一時禁止します、という事ですから。

...という手法は確かにロジックとしてはあり得ますが、やはり気は進みませんね、正直。
「言う事を聞かない奴は犯罪者にしてしまえ、その為に法改正が要るなら改正せよ」というロジックは、余り自分は好きではないですね。権力側がこれをやり出したら、際限が無くなるからね。
やはり、自由主義国家に於いては、法で規制するのは最後の手段であって、基本的には個人の自由と良識に委ねるべきであると思います。まただからこそ、人からとやかく非難される前に、自分がきちんとしていなければならない、という事だと思いますけどね。(それが無理と分かれば、規制をかけられても已むなしです)
◎ 2004.05/05 - 既に数日前のニュースになりますが。
5月1日を以て、EU(ヨーロッパ連合)が、15ヶ国から一気に25ヶ国に拡大しました。今回の拡大は、主には旧東欧諸国であるポーランド、チェコ、ハンガリー、それにバルト三国(リトアニア、ラトビア、エストニア)の加盟がメインでしょうか。今後も、ルーマニア、ブルガリア、トルコ等が加盟する予定だそうですから、私が子供の頃の世界地図上で『ヨーロッパ大陸』と呼ばれていた部分の、大多数を網羅する一大勢力圏になるのは確実でしょうね。

今回の25ヶ国体制になった事により、EUは、域内人口約4億5千万人、GDPでアメリカ合衆国に次ぐ世界第二位にのし上がる事になります。まさに、アメリカに対抗しうる一大経済大国(※一つの国とみなせば、ですが)と言える訳で、「数は力なり」を地でいく感じですね。(^^;

ところで、このEUの拡大路線について、そのメリット、デメリットを、私なりに考慮してみました。(※あくまで私個人の思う所です)

メリット
(1)旧東欧諸国と旧西欧諸国が一つの経済圏の中に取り込まれる事により、人・物・金の行き来がより一層スムーズになる。→結果的に、旧東欧圏にとっては雇用のチャンスが増える、経済的に豊かになれる(可能性がある)。旧西欧圏にとっては人(労働力)や物(商品・サービス)の選択肢が増える
(2)一大経済圏となった事により、中国、アメリカに匹敵する巨大市場ですよ、と対外的にアピールできる

デメリット
(1)メリットの裏返しで、旧西欧圏にとっては、人件費の安い旧東欧の人達に仕事を奪われる不安が拭いきれない。旧東欧圏にとっては、高くなった物価に苦しめられる可能性がある。
(2)「EUとしての」意志決定をしなければならないが加盟国間で意見が割れた時、どうするのか?のシステムが、未整備なまま。→一応、「域内全人口の60%」ルールなんてのがあるが、大国有利という事で、反対も根強い。
(3)NATO(北大西洋条約機構)や国連との関係はどうなるのか?のビジョンが不明確なまま。→特にNATO、EU両方に加盟している国(※イギリス、ドイツ、フランス、オランダ等)は、ある事案について、NATOとしての意志とEUとしての意志が不一致な場合、国連に於いてどういう態度を取るのか?そもそも「EUとして」、国連とは関係し合うのか距離を置くのか?も不明。

などがありますかね。う〜む。

まぁ、メリットで挙げた(1)や、デメリットで挙げた(1)等は、ほぼ純然たる経済的な問題です。しかも過渡期ならではの避けて通れない問題ですから、逆に言えば、時が経てばいずれは問題でなくなる類のものですね。

しかし、デメリットの(2)、(3)は、どちらかと言えば政治的な問題ですからね。こういった問題点は、早めに整備しておかないと、まずい事になると思うんですが。
例えば、日本からしても、EUを一つの「国家に近いもの」として考えて良いなら、政治的交渉事も、今後設置予定という「EU大統領」「EU外相」といったポストの人と行う事ができます。しかし、単なる経済連合ならば、政治的交渉の交渉相手とはなり得ません。当り前ですが。
この事実は意外と重くて、例えば農業交渉などを、「日本とEU」が行うのと、「日本とイギリス」、「日本とフランス」...等が行うのとでは、全然、違ってきます。
そういう点からも、「EUとしてのビジョン」を早めに示してほしい所です。

「NATOは軍事同盟。EUは経済連合。国連は主権国家間の調整の場」と割り切る考え方も確かにありだとは思います。
しかし、今の国連が、もはや「主権国家間の利害調整」の役割すら満足に果たせていない現実(※注1)を考えるとですね。
EUも、「単なる経済連合だから政治的な事はどうでも良いのさ」と開き直らずに(※何故なら、農業問題を見ても分かるように、実際には経済と政治は密接に関係してくるから)、(1)EUとしての意志決定の仕組み、(2)加盟する主権国家とEUとの関係、等を、合理的・論理的に納得しうる形にきちんと整備しておかない(※注2)、いずれ遠からず、今の国連みたいに、「加盟国だけはそれなりにある(※図体はデカい)が何も決定できない(※無能)」うどの大木に成り下がってしまう危険性が充分あると思います。

EUの関係者が、こんな辺境のWEBページを見ているとは思えませんが(^^;、(しかもJapanese onlyページだから、日本語フォントをインストールしてないと読めないし、読んでも日本語に堪能な希少な人しか分からない、という欧米人には敷居の高いページです(^^;)日本の一般人は、EUに関してこういう懸念を抱いていますよ、という事を分かってほしいですね。(←だからEU関係者には読めんての)

(※注1)2003年3月に開戦したイラク戦争を巡るやりとりが、今の国連の「機能不全」を如実に表していますよね。あれを、「アメリカの一国主義が国連をないがしろにした」と罵るのは簡単だけど、実際はそんな単純なもんじゃない。対イラク開戦に最後まで反対したフランス、ロシア(←両国とも拒否権を持っている)は、イラクの(当時の)フセイン政権と、石油利権に関して巨額の開発契約を多数結んでいたから、フセイン失脚でその利権がパーになってしまうのを恐れて反対していただけ。(拒否権を持つ仏露が反対し続けたから、米英は国連決議の採択を諦めた。)もし、フセイン政権とそういう特殊な関係になかったなら、反対する理由は全く無かった。フランスなどは表向き「人道的に戦争という手段には反対する」などと綺麗事を言っていたが、本音は全く別。お人好しの日本人は、国際政治という舞台はそういうもんだという事をきちんと弁えておかないと駄目ですね(^^;。

(※注2)ココで、「合理的・論理的に納得しうる...」と敢えて表現したのは、これからのEUには、今の国連の「いびつな意志決定機構」を、真似てほしくないからです。ご存知の通り、国連には「常任理事国」5ヶ国(※アメリカ合衆国、ロシア連邦、グレートブリテン及び北部アイルランド連合王国、フランス、中華人民共和国)があり、ある決議案について、このうちの1国でも拒否権を行使すれば、決議案は否決される、という理不尽な仕組みがあります。(※その他の、200近い加盟国の賛否は関係なし)しかも、この5ヶ国は、第二次世界大戦での戦勝国という理由で、このポジションに居ます。(しかも、アメリカもロシアも、国連への供託金をまともに納めていない。(※日本は一度も遅延なくせっせと供託金を納めていますが。)国連には、もはや利用価値無し、と両国とも思ってるって事です。)終戦から既に60年近くが経ち、国際情勢も激しく変わったのに、「基本は第二次大戦終了時」のままなんだもの。国連がだんだん機能しなくなってくるのも無理からぬ話ですわ。これをEUに当てはめると、さしずめ常任理事国は国力からいってイギリス、フランス、ドイツあたりになるのかな、と思いますが。でも、国連の過ちを繰り返さぬよう、「大国だから拒否権」を認めるとかはやめてほしいですね。小国でも、もっと納得しやすい手法を考えてほしいです。
◎ 2004.05/09 - イラクの駐留米軍による「イラク人捕虜に対する虐待」が明らかになってから、米軍、及びアメリカへの非難が囂々ですね。
日本でも特に左寄りのマスメディアは、久しぶりに訪れたアメリカ叩きの絶好のチャンス(※注1)ですから、ここぞとばかりにアメリカを叩きまくっていますね(^^;。朝日新聞などは、今回の虐待事件を切り口に、(まぁ、あの新聞の従来の主張の繰り返しですが)「イラク戦争そのものの正当性」に疑念を投げかけるという、お得意の「本質すり替え」論法です(^^;。

まぁ、私はこの虐待問題に関して詳細を知り得ません(※アメリカ政府当局が詳細を調査中の筈)ので、あまり細かいコメントはしませんが。ただ、一つだけ弁えておくべき事はあると思います。それは、
イラクはまだ戦時下である(※注2)
って事です。
つまり、戦争中なのだから、色んなアクシデント(※アクシデントに見せかけた故意も含め)はあり得るって事です。善し悪しの議論などは意味をなさず、それが現実だって事です。

ジュネーブ条約云々と言ったって、そんなものは机上で、安全な場所で議論している時の話
戦争の現場では、殺すか殺されるかの極限状態が常。
特にイラクでは、自爆攻撃や遠隔爆破攻撃の頻発で、もはや誰が味方で誰が敵かも分からなくなる。誰が非戦闘員で誰が戦闘員かも分からない。しかもたまたま「非戦闘員」を殺してしまったりしたら、マスメディアに非難される。そんな状況が続けば、兵士達の中には精神に破綻をきたす者も当然出てくるでしょう。(※だからこそ、定期的に交代要員を送って交代させる訳ですが。)その中には、立場の弱い捕虜に対し虐待という行為に走る輩もでてくるでしょう。

そういう者を指して「あれがアメリカの全てだ」という論法は明らかにおかしいですわね。
外国産牛肉を国産牛肉と偽って、国に買い上げさせる偽装工作を行った奴が居たからと言って、日本ハムの社員は全員悪人?そんな馬鹿な...(^^;

話を戻すと。
捕虜虐待が米軍の中で組織的に行われていたというなら、責任の所在を明らかにし、責任者や関係者を厳重に処罰すれば良いだけの話。それでこそ民主主義と言える訳ですから。
民主主義の総本山・アメリカならば、その辺はきちんとできると私は思っています。

(※注1)日本の左寄りマスコミにとって、反米・反政府キャンペーンを張るチャンスと言えば、(1)3月以降のファルージャを巡るサドル師派反米武装勢力と米軍との衝突。(2)4月に起きた、3人+2人の日本人人質事件。あたりが絶好の機会であったと思われます。ただ、それも、(1)に関しては、サドル師派武装勢力なるものが、神聖なるモスクの中に大量の武器弾薬を隠すわ、民間人(のふりをした民兵)に自爆攻撃をガンガンやらせるわ、等の「極めて卑怯・卑劣な」やり方をする連中だと言うので、地元住民からの支持を急速に失ってしまった事で、反米キャンペーンの効果は余り無し。また(2)に関しては、日本国内の世論が、人質側への同情論・政府批判論に全く傾かなかった事、それに何より、結果として人質が生還できている事で、やはり反政府・反自衛隊キャンペーンの効果無し。だから、今回のイラク人捕虜の虐待問題というのは、ことが人権問題なだけに、久しぶりに訪れた格好のアメリカ叩き(→ひいてはそれに追随する日本政府叩き)の材料になるんですよね(^^;。

(※注2)2003年5月にブッシュ大統領により「戦闘終結宣言」がなされている。しかし、「戦争が終わった」訳ではないのは誰が見ても明らか。比較するのもどうかとは思うが、第二次大戦後の日本で言えば、「戦闘終結」は1945年8月の『ポツダム宣言』の受諾(※無条件降伏)。「戦争が終わった」のは1951年9月の『サンフランシスコ講和条約』締結(※日本の主権の承認、他国との平等の承認など)の時、と言える。今のイラクはまさに「戦闘終結」から「戦争の終了」へ向けての過渡期であり、戦後の混乱期である訳で、色んなトラブルが起きるのはある程度已むを得ない。戦後の日本だって、闇市などに象徴されるように綺麗事だけでは生きていけなかった訳ですからね。ただ、同じ過渡期でもかつての日本と今のイラクで大きく違うのは、(国家観や道徳観の違い等を別としても)「イラクでは民間人でも武器を簡単に入手できる」っていう点ですね。日本には元々「民間人は武装しない」という伝統があり(※ここがアメリカと決定的に違う)、戦時中ですらそうでしたから、戦後の混乱期といえどもGHQに対する武装蜂起、なんてのは皆無でしたけどね。
◎ 2004.05/23 -
やはり、今日更新するなら、この話題は避けて通れないでしょうね。
そう、昨日(5/22)、小泉首相が北朝鮮を再訪問して、拉致被害者の家族5人を連れて帰ってきた、というニュース。
首相と同行して日本に帰国した(※と言っても、彼らは日本語が喋れない筈ですから、「帰国した」なんて感覚では到底ないでしょうが...)のは、蓮池さん一家の2人と地村さん一家の3人ですか。注目されていた曽我さんの夫、ジェンキンスさんとその子供2人は「時期尚早」という事で、今回は来日しませんでした。また、死亡したとされる横田めぐみさんの娘、キム・ヘギョンさんも来日は見送りです。

まぁ、これらの結果について、国内では賛否両論渦巻いていますが、やはり、賛否両論が出るなりに、「良し」とすべき部分と「悪し」とすべき部分が確かに混在している、と思います。
ありきたりですが、私の意見で言えば

(1)良し
(a)何はともあれ、蓮池さんや地村さんにとっては、一日千秋の思いで待ち望んでいた、子供達との再会が果たせた

∵そもそも日本政府には、2002年9月に拉致被害者を日本に「来日」させ、その後北朝鮮に「帰国」する事を認めない方針を取った時点で、拉致被害者に対し北朝鮮に残してきた家族と再会させる責任が自動的に生じた訳です。政府の責任として、家族の再会・永住帰国は絶対にやらねばならなかった仕事ですから、その最低限の責任を果たした、と言える。
(2)悪し
(a)マスコミ等で言われるように、今回の拉致被害者家族の帰国、及び、死亡・行方不明とされた人達の「消息の再調査をする」約束、というのは、日本の数十万トンのコメ支援と引き替えです。(※ハッキリ言えば北朝鮮は日本からのコメ支援を得る為に、今回、被害者家族を日本に帰す事にした、と言える。)
⇒拉致という国家テロを犯した犯罪者が、「犯罪事実を認めたから『ご褒美』にコメ支援」という訳です。

∵元々、拉致自体が無ければ拉致被害者も存在しなかった(当り前!)訳で、今の日本は、「拉致被害から被害者の原状回復を目指している」に過ぎず、日本は北朝鮮に対し、要求をする側であって要求される側ではない。なのにこういう「コメ支援」を引き出されたってのは、日本の外交が北朝鮮に翻弄されたと言わざるを得ず、今後を考えると、悪しき前例を残した危険性がある。

※このやり方は、つい最近のイラクで起きた日本人人質事件に通じるモノがありましてね。武装勢力がノコノコやって来た日本人を人質に取る(※これ自体が犯罪)→日本政府に自衛隊撤退要求。があったとして、この要求に国が応じてしまったら、「犯罪者集団に一主権国家が屈服した」という形になる。あってはならないのは当然です。(ダッカ事件の教訓を忘れてはならない。)

(b)死亡した、或いは行方不明、或いは北朝鮮入国の事実自体が無い、とされた10人の拉致被害者について、北朝鮮側が再調査を約束した、というが、北朝鮮側の自主的調査に任せていてはまともな報告が出る訳もなく、日本側から調査団でも派遣しなきゃ埒があかないと思えるが、北側は日本からの調査団を受け入れるのか?その辺がどう約束されたのか、不明確である。
もっと恐いのは、この後、いい加減な再調査結果を北朝鮮側が出してきて、「はい、拉致問題はこれで全部終了しました」と幕引きしてしまう事ですね。(※その危険性はかなり高いと思う。)そんな状況になったら、日朝国交正常化交渉なんて、論外だと思う。

∴横田めぐみさんの両親、或いは有本恵子さんの両親等にとっては、今回の首相訪朝は、何の成果もあったとは映らないでしょう。当然でしょうね。横田さん達以外にも、死亡・行方不明とされた「拉致の疑い濃厚な」人達の親族が大勢います。政府が認定しているのは(帰国が実現した人達を除くと)10人ですが、実数はもっと遙かに多い、とも言われます。

※北朝鮮側が「病気で死亡」だの「災害で死亡」だのと言って、そんな事をまともに信じる日本人は殆ど居りますまい。仮に本当に死亡しているにしても、病気や災害でなく、「処刑」等による死亡であったなら、全然意味合いが違います。
その辺をハッキリさせる為に、北朝鮮が再調査を約束した、ってんなら、日本から調査団を派遣して、徹底的に調べるべきですね。それをやらなきゃ、再調査の約束なんて、何の意味も持たない。
まぁ、私のような素人が思いつくだけでも、上記のように功罪両面ある今回の首相再訪朝ですが。
何れにしても、日本は、もっと「外交上手」にならないといけませんわね。
日本人は国際レベルで見れば全くお人好しで、「相手の窮状につけこむ」ような交渉はしない、したくない、ってのがあるんですが、国益(≒国家エゴ)がガシガシぶつかり合う国際政治の舞台で、そんなお人好しなやり方をしてたら、骨の髄までしゃぶり尽くされて、捨てられるだけです。

戦後数十年間、日本は『日米安全保障条約』というアメリカの庇護の元、特に自分で頭を使って丁々発止の外交をせずとも、軍事的にも経済的にも恵まれた立場でやってこれたと思います。そして、日米安保自体は、今もこれからも当分は必要不可欠な条約であると思うし、日本とアメリカのパートナーシップは当分は良好な関係を保たねば、日本は国として立ちゆかない、とも思います。

ただ、未来永劫そんな状況で良い筈もなく、これからは、日本も自分で頭を使って、賢い外交をせねばならないと思いますよ。

例えば、今の北朝鮮。経済がドン詰まりで、国力が疲弊している中で、北にとっては、(1)同じ社会主義国という事で朝鮮戦争以来何かと支援してくれる中国、(2)(どうこう言いつつも)同じ民族という事で何かと支援してくれる韓国、(3)太平洋戦争での加害者であるという意識に訴えて支援を引き出せる日本この3国からの支援だけが、正味な話、頼りな訳です。

例えば、北朝鮮とずっと良好な関係にあったリビアは、イラク戦争以来、国策を転換し、核開発してきた事を認め、IAEAの査察も全面的に受け入れる代わりに、国連やアメリカに経済制裁解除を求めています。そして、友好国北朝鮮に対し「我々と同じようにすべきだ」とまで言っています。これにより、北朝鮮は今後リビアとの経済交流はあてにできません。

また、北朝鮮最大の支援国・中国にしても、昨年の党大会で、胡錦濤国家主席&温家宝首相が選任されて以来、「開かれた中国」を標榜している事、それにWTOに加盟した手前、加盟国としての義務遵守の点から、従来の秘密主義・隠蔽体質が許されなくなった事、等があり、国家体質も徐々に変えていこうとしています。ついこないだの北朝鮮・竜川(リョンチョン)駅での爆発事故についても、中国メディアはかなり早い段階で報道しており、北朝鮮の意向に関係なく「報道すべきは報道する」姿勢がかいま見えます。
してみると、中国にとっては、いつまでたっても秘密主義の北朝鮮をかばい続けるのは、国益に適う事では無く、だんだん重荷になってきている訳です。

こうなってくると、北朝鮮にとっての頼みの綱は、韓国と日本くらいなものです。
日本は、そういう状況を、もっと冷静に分析し、外交カードに使うべきだと思うんですが、どんなもんでしょうね?

「コメ支援?あぁ、良いよ、支援してあげても。お宅、今年も凶作で、食糧不足がますます深刻らしいし、大変なんだってネ。しかもリビアはもうあてにできないわ、中国も最近はお宅に冷たいわで、ほんと、大変だよネ。支援してあげるよ。でも、例の拉致問題ね。死亡・行方不明ってだけじゃ、日本の世論は到底納得してないんだよネ。もっと真剣にやってくんないとさぁ。どーだろ、日本からも調査団を派遣するから、それを受け入れてくれてだネ、真面目に情報開示してよ。そうでないと、単純にコメ支援だけ、って訳にはいかんのだわ。」

なんて感じで、北朝鮮に脅しをかけつつやり合っての結果なら、コメ支援も別に悪いとは言いませんが。犯罪国家にコメ支援なんて認めん、ってのは原則論であって、別に原則論が全てじゃぁ無いのでね。国益になるのなら、原則論よりも臨機応変に、でしょ。(※日本は別にコメには全然困ってないしね。(^^;)
◎ 2004.05/23 -
話題はがらり変わって、同じく昨日(5/22)、さいたまスーパーアリーナで行われた、『K−1 ROMANEX』について。

ご存知の人も多いかと思いますが。K−1が、ここ10年以上で築き上げてきた「立ち技最強」を決める的なスタンスから、「総合格闘技最強」へも進出する腹づもりへいわば転換(拡張?)し、その戦略の為に、ボブ・サップやら曙やらマイク・タイソン(のボクシング以外での興行権)やらを次々に獲得し、更にはPRIDEで育ったゲーリー・グッドリッジやセーム・シュルトなどを引き抜いています。まぁ、代わりに、元々K−1で育ったミルコ・クロコップをPRIDEに引き抜かれていますし、どうやらマーク・ハントも引き抜かれるようですが。
つまりK−1とPRIDEの「仁義なき引き抜き合戦」の様相を呈してきている訳で、選手のギャラが高騰して主催者側は大変でしょうが、野次馬的には色んなカードが見られて、面白いですけどね。(^^;

さて、そんなリング外の事はともかく、その『K−1総合格闘技部門』の旗揚げ興業となったのが、昨日のさいたまスーパーアリーナでの興業です。

やはり、昨日のカードで、私の中で注目度が高かったのは、注目度順に挙げれば
(1)アレクセイ・イグナショフvs中邑真輔の再戦(※前回、2003年大晦日の対戦は無効試合)
(2)ボブ・サップvs藤田和之の初対決(※元祖・野獣と本家・野獣の対決(?))
(3)ジョシュ・バーネットvsレネ・ローゼ(※今やかつての山本小鉄のような『新日本プロレスの鬼コーチ』とも言える立場のバーネットが、安田忠夫を軽くKOしたローゼとどういう試合をするか?)

の3試合ですね。
で、試合前の私の予想では、
(1)は中邑がリベンジ。決め技は多分腕ひしぎのような関節技。
(2)は体格・体力に勝るサップのKO勝ち。
(3)はバーネットの勝ち。
と予想してました。

だから、驚いたのは、(2)の結果が全く逆だった事ですね。藤田が勝てるとは正直思いませんでした。

それは後にするとして、まず(3)のジョシュ・バーネットvsレネ・ローゼ。
結果的には、バーネットはローゼに何もさせずに完勝ですね。
流石に、今、キング・オブ・パンクラス無差別級チャンピオンベルトをも巻いているだけの実力者です。去年の大晦日には、セーム・シュルトにも激闘の末ギブアップ勝ちしているし、今の新日本プロレス所属選手の中で、派手さはそれほど無いにしても、実力では1・2を争うレベルじゃないでしょうか。

そして、私的には番狂わせだった(2)のボブ・サップvs藤田和之。
サップは、この試合では、彼の最大の弱点である、「首から上(※顔、頭部)を打たれると泣きそうな顔になり、かなり嫌がる」という点、つまりプロレスラーと違って「意外と打たれ弱い」という点が、モロに出てしまった
藤田はアマレスの元全日本チャンピオンだから、サップより上回ると思われる「レスリング流のコントロール術」で勝負し、スタミナにやや難ありのサップに対し長期戦に持ち込み、最後は肩固めとか逆片腕固め(※三角締めとも言う)とかの「関節技+絞め技の複合技」を狙っていくのかと思っていたら、意外にも、最初から打撃戦での短期決戦を仕掛けた。つまり「自分の得意分野」よりも「敵の不得意分野」での勝負を狙ったと言える。(※ただ、これも危険な賭けには違いなく、サップは打たれ弱さは確かにあっても、曙をKOした実績が語るように、反射神経が良いので打撃戦には強いし、またあの体格なので肉弾戦にも強いので。)

この作戦がまんまとハマッて、藤田はタックル(←唯一のレスラーらしい技)でサップを倒した後、グラウンドではサップの後頭部をさんざん殴り、スタンディングポジションでもダウンしているサップの頭部を蹴りまくり(←立ち技ルールなら反則だが総合ルールなので反則ではない)、サップは戦意喪失に近いギブアップ負け
サップの一番嫌がる事をやった(またそれができた)藤田の完勝と言えるでしょうね。

さて、私として一番の注目カード、(1)のアレクセイ・イグナショフvs中邑真輔。
中邑はついこないだ、サップの持つ(※佐々木健介から強奪した)IWGP王座に挑戦し、かなり善戦はしたものの、最後は力ずくのパワーボムの連発を食らって、ピンフォール負け。スタミナ的には、息切れ寸前だったサップより、中邑のほうが余力が残っていたようには見えたものの、パワーでねじ伏せられた印象が強く、負けは負け。
従って中邑にとっては、ここで、去年の大晦日に一旦はTKO負けの裁定を下された(※その後、K−1側がレフェリングの不備を認め『無効試合』に訂正)因縁のイグナショフにも惨敗するようだと、24歳の『若きプロレスの救世主』も、その輝きを急速に失う可能性があり、かなり背水の陣と言える。

ただ、最近の中邑は、このイギナショフ戦に向けて、身体をかなり絞り込んできているという情報もあった(※プロレスでは体重も必要なので敢えて肉をつける必要性もある)し、彼の格闘技センスとスピードが、絞り込んだ身体とマッチすれば、『膝蹴りの天才』イグナショフにだって勝てるだろう、と私は思っていました。

試合は、中邑が終始上手く主導権を握りました。
去年大晦日の対戦では、中邑得意の超高速低空タックルが、逆にイグナショフの膝蹴りにカウンターで迎撃されていたので、今回はタックルを低い位置から行かず、胴へのタックルで倒して、上に乗ってマウントポジションから攻撃して...ってパターンで追い込みましたね。グラウンドになればイグナショフより中邑のほうが二枚も三枚も上ですわ。
また、イグナショフと立って組み合っている時も、がっぷり胸を合わす格好でなく(※この格好だと至近距離から膝蹴りがある)、上から圧力をかけて前屈みの姿勢にする事で、膝蹴りを出せない状態にしていた。(※前屈みの状態で膝蹴りなど出せないし、出しても届かない)

こういう試合運びをされては、イグナショフには為す術が無く、また、1Rに、マウントポジションで上になられてた時間が長かった事でスタミナも消耗してしまい、2Rにギロチンチョークを決められた時には跳ね返す力が残ってませんでしたね。
タップした直後に、イグナショフがゲロ吐きそうな表情をしていたのが、ギロチンチョークの威力を物語っています。

私が予想した腕ひしぎ等の関節技でなく、ギロチンチョークという絞め技でしたが、何れにしても中邑の完勝でしょう。

試合後にマイクで何か言えと言われて「今日のテーマは『笑顔』でした」「今日は良い風が吹いたので勝つことができました」と言った後、リングを降りる直前に思い出したように「プロレスラーは強いんです」と付け加えたのが、中邑の誇りをよく表していると感じました。

今後は、異種格闘技路線に一区切りをつけ、本業のプロレスのほうで、武藤敬司や三沢光晴あたりを超えるほどの存在になってほしいですね。

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