美女峠の由来
朝日村・久々野町・高山市山口町との境にあるこの峠を「美女峠」という。その名のように紅葉の頃の景色は、全く美女の盛装したようであり、日本アルプスの山々も一望におさめられ、何ともいえない眺めである。
しかし、美女峠の名は景色が美しいから名づけられたのではない。
いつの頃か、この峠はそれはそれは美しい比丘尼(尼僧)が住んでいた。何百年(八百歳)たっても少しも年をとらず常に十七、十八歳としか思われなかったので「八百比丘尼」と呼ばれていた。
辻の池(美女ヶ池)の主(大美蛇の変身)ともいわれ、眼もさめんばかりの美女であったところから「美女峠」と呼ばれるようになったと伝えられている。