●質疑応答

<将来計画・開発関係について>
                        (回答:畠中課長)

Q:円海山周辺の緑地の市の計画は?

A:この地域の緑地は永続的に保全していく、という考えのもと、近郊緑地特別保全地区・市民の森として指定している。どう保全していくかについて長期的視点の保全管理計画を作り、どう実現していくかについて短期的視点の実施計画を作る。

Q:瀬上市民の森と一体化している瀬上沢に計画面積34haの開発計画があるが、保全管理計画はこの事業にどう反映されるか?どうすりあわせるか?

A:保全管理計画は「いきもののにぎわいのある森」を目標にしているが、森だけでとどめるのではなく、地域あるいは市域、国土をつくるという考えにつながっていく。具体的な道筋はまだ見えないが、関係機関、事業者、地域の方々と合意を作っていく中で役割を果たしていきたい。



<植生について>
                        (回答:川瀬主任研究員)

Q:下層植生の遷移が進んでいる(常緑化)ということは、落葉樹系の植物が減っている?

A:植物群落が、林床から始まって、低木層、高木層があるが、常緑植物の構成比率が増えた、という報告になっている。落葉植物が減った、とは理解しない方がよい。

Q:24年間でスギ・ヒノキの植林増加しているのはなぜか?

A:新たに植林したとは聞いていない。スギ・ヒノキと自然植生の樹木の混交林が管理されてスギ・ヒノキ林になったなど、いくつかの理由が考えられる。

Q:「円海山の植生」に関し出版予定は?

A:今後できれば、企画実現できるよう、努力したい。



<報告内容について>
                        (回答:松田レンジャー)

Q:川の「自然度チェック」の水質のランクの数値で表せるものは示してもらいたい

A:県で使っている4段階で示した。COD・BODの資料は観察の森にある。

Q:大木・古木にしかない大きなウロ(樹洞)は生き物たちに利用されるが、調査は?

A:大木では調べていないが、森の中の調査の際調べたものがあるので、地図に落とせる。



<水域関係>
                        (回答:勝呂氏)

Q:ため池の浚渫工事や池干しといった管理はどの程度の間隔で必要になるのか?

A:池の規模、どれくらいくずれやすいか、周りから入っている川の数等によって違う。理想では毎年。実際には行政の支援でできる範囲と、できない部分は市民の力で知恵をしぼってやるしかない。

Q:外来種(アメリカザリガニ・ウシガエル・アカミミガメ)はどう処分するのが教育上よいのか?

A:専門家でも意見が分かれる。悪いことはその場で教え、1)その場で処分する。2)環境科学研究所など公的機関に引き取って処分してもらう。今は、外来生物法があるので、捕獲して持ち出すためには手続きが必要。

Q:タナゴ・メダカが昔の様にすめる環境作りをしたいですね。

A:淡水魚のすめる環境は、いまや保全だけではなく復元の時代。瀬上池は保全+復元を。



<市民参加の計画策定事例・目標値・円海山の特性・外来種>
                        (回答:浜口氏)

Q:計画から管理、モニタリングなどの市民活動で、参加主体間で、共通認識を持つ機会や努力などを行っている事例は?

A:身近なところでは、茅ヶ崎市県立里山公園の運営協議会。

Q:計画の目標とする数値(種の数・個体数等)を決め手は?

A:種数・個体数を目標にすると、何種類いるか、何匹いるかをチェックしなければいけないため、困難。目標とすべきものさしとなる種をいろいろなグループの生き物から選ぶのが現実的。

Q:円海山の他所に比べての特異性は?

A:大きく言うと三浦半島の一部で、その中でも多様性がおそらく最も高く、自然度が高いと思われる。横浜市北側の多摩丘陵の自然とは違う。

Q:タイワンリスについてどうお考えですか?

A:基本的には、この地域の自然には外来生物は邪魔なものだが, 現実には, 最大の努力をしても排除したほうがいい生物(アライグマ)と, 定着してから時間もたっており, 多大な労力をかけてまで除去すべきというほどでもない生物(タイワンリス・ハクビシン)がいると考えてもいいと思う。

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