出産祝い
僕のすぐそばで
どんどんどんどん ふくらんでいった
あなたのおなか
冬の終わり
あなたが長い靴下を履いて来た時から
僕はあなたのおなかばかりを
見つめていた
君によく似た女の子をお生み
かわいくて
しっかり自分というものを持った
女の子をお生み
女房の他に
初めて気になったあなたのおなかが
すっと 僕の横から消えて
数週間
ほれ ごらん 女の子だったろう
どんどんどんどん ふくらんでいく
あなたのおなかを見つめながら僕は
いつも いくつも
祝福の言葉を考え続けていたのだ
けれど