思春期





ひとりよがりのヒロイズムに酔いながら
鏡の前の16歳は
おでこのにきびに白い薬、
おとがいの吹き出物に黄色い薬
さて鼻の頭には何色を塗るのであろうか
思い思われ振り振られ
ドライヤーの風を眉間の皺で受けながら
自分が自分を気にするほど
他人は何ほども思っちゃくれぬと知ってか知らずか
鼻唄交じりの16歳は
かくもにぎわいに満ちている



トップページへもどる