西鶴







大阪人だから西鶴をやろう
西鶴なら暉峻さんだと思ったのだが落語した

天神橋筋の古本屋に「西鶴新解」が五分の一の値で出ていたので
財布の紐を緩めた

その著者広嶋君が京都での同窓会に駆けつけてくれた
持参した「西鶴新解」に著名を求めた僕に
「サインなんかすると古本屋に売れなくなるよ」
と言いつつ彼が見つけたのは
消し忘れた1200円の鉛筆書きだった

仙台出身の広嶋君が西鶴に求めたものを
僕も見つけなくてはならない
「再会を祝して」との言葉に応えなくてはならない

上本町4丁目の西鶴の墓に初めて詣でたのは
十七歳の春だった

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