メッセージ(交野高校九期生 二年十一組の皆さんへ)
かゆくてたまらなかった耳たぶの薄皮が昨日やっと、かすかに奇妙な音を立ててむけました。メリメリヒラリ、なかなかの快感でした。
二年十一組の皆さん(こういう呼びかけも最後ですね)、もう雪焼けはとれましたか?あなたがたの上達の早さに舌を巻きながらも、僕は僕なりに雪と格闘し手ひどく笑われながらも、熊の湯の冬を楽しんでいました。それにしても病気になる人が多かったですね。「大丈夫?大丈夫?」とばかり繰り返していた修学旅行でした。その中で、とりわけ鮮明に残る記憶−−三日目、リフトに乗っている途中ウエアーに舞い落ちた雪のひとつひとつが六角形の結晶をしていたこと−−とても感動的でした。
さて何やかやの一年が過ぎました。これまで僕が担当したクラスの中では実にやりやすかったクラスだと思います。出席簿の汚れが余り目立ちませんでした。清掃もまずまずでした。男女間がしらこいかなと思っていましたが、修学旅行のレクレーションで盛り上がったようですね。ヨカッタ。
いよいよ三年生ですね。常に来年の今頃のことを考えながら自分を生かす道を模索していって下さい。以下、君に送る言葉少なのメッセージ(と、かっこつけたりして)
○○ 君へ
〔 〕
一九八四年三月十四日
(またもや雪が散らついています)