国語教師
あの頃
「久し振り」を「久し降り」と書いて平気だった僕は
たまの休みの雨に
心を濡らしていたのだろうか?
「濡らす」と「漏らす」は違いますよ、
「完璧」は「完壁」じゃありませんよ、と
訂正を加える僕は
「苗」は「」とばかり、ずーと思っていた。
田に植える苗には芽を出す理由がある筈だ。
瞑想にふけりながら迷走し
ケジメとミジメとマジメとイジメをごっちゃ煮し
頭の中を沸かしてみるのもいいもんだ。
が、しかし
羽目をはずすと苦しい破目に陥る場合もあるんだぜ。
「我慢」を辞書で引けば「我がままを通すこと」と、ちゃんとある。
生ビールが喉ごし爽快ならば、生意気も人当たり爽やかな筈だ。
長らく「後悔」を「後侮」と書いて平気だった僕
だからこそ
「侮り」は「潔く」「厳かに」「徐に」
振り仮名つけて受けてやる。