東山パイン
「知ってるかい?」と題された僕の詩を
ノートに書き写してくれた女性がいる
七条通、三十三間堂の前を左に折れて
国立博物館の西側、
京町家を改修した「喫茶パイン」を初めて訪れた日
ノートを差し出されサインを求められた
迷わずこのお店を同窓会の二次会に決めた
そのことが知れて当日旧友からからかわれた
一度はあってもいいことだが
二度とはないことだろう
コーヒーの香りに話が弾む
彼女の字体に僕の名がコラボする
「見て見て」と僕の心は騒ぎまくる
「知ってるかい?」このうれしさを