ハヤブサ






出迎えた母にまとわり付く声が自転車を追っていく
今日めっちゃうれしいことあってん
私一人だけ「ハヤブサ」ができてん
縄をクロスしたまんま二重跳びすんのが「ハヤブサ」や
晴れやかで勇ましい声を背に
隣接する高校の正門を
パン袋ぶら下げて僕はくぐる
昼過ぎのパン屋では350円の袋詰めが200円
買い出し用の自転車を漕いで
放課後の長い会議が待つ職場へと帰っていく
150円の得をして
小鳥のような心を持って


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