反抗期
人を傷つける言葉を
子供達はいつの間に身に付けるのか
同年齢の仲間内で
身を守るために身に付けた言葉を
時には親に向かって投げ付ける
傷つく程の親ではないが
励ましたつもりが気に障る言葉となって
子供の反発を招いた夜
団欒の場に冷たい視線が幾つも並んだ時
「おまえら三人を食わすためには
一月四十万ではなかなか大変なのだ」と
しつけの問題が経済の問題にすりかわる
「うるさいわい」とは何抜かす
「もっぺん言えるもんならゆうてみい」
「ああ、なんべんでもゆうたるわい」
「なんやと」
「うるさいんじゃ、お前」
「親に向かってお前やと」
「お前は元々ええ言葉じゃ」
「そんなこと知っとるわい」
「ほな、それでええやないけ」