雨の運転奮闘記

 みなさん自動車教習所で習ったことがあるとおもいます、
雨の日は制動距離が伸びるということ。
自動車のゴムタイヤとアスファルトでも、伸びるのだから
鉄と鉄では・・・だいたい想像できますね。
鉄下駄を履いて、水をまいた鉄板の上を歩くようなものだと、
教えられました。
しかし、止まらないではすまされない乗務員。何事もなかったように
止めるのがプロの技です。
ここで色々なお話したいとおもいます。

・滑りの予兆
雨が降ってくると車輪が「ごろごろ・・」といい出すのです
(よく聞いてみよう)。これが「そろそろすべるよ」という合図。
大きなブレーキ操作は、車輪をロックさせてしまうので、
慎重になる一瞬です。

・カタカタ音
残念ながら車輪をロックさせてしまったら、そこだけすり減り、
カタカタ(もしくはガタンガタン)音がしてしまいます。
これを「フラット」と呼んでいます。これを作ってしまうと
乗り心地が悪くなるだけでなく、車両担当の方の仕事を
増やしてしまうため、作らないように気を使います。

・制動開始
いつもより大きなブレーキが操作できないのでかなり手前から
ブレーキをかけます。特にジェットカーの場合、不用意に
大きなブレーキをかけると、すぐにロックしてしまいます。
ロック解除のためにはブレーキをゆるめなくてはならず、
ゆるめるとさらに制動距離が伸びるので、
さらに大きなブレーキが必要となる・・・・
だからいつもより気を使いますね。

・機械のおかげ
9000系と5500系にはファインスキット装置(だったかな?)という
滑走防止の装置がついています。車で言うところのABSですね。
おかげで運転操作が格段に違います。
在来車だと、滑ってしまったら人間ABSしなきゃいけませんから(笑)

・おまけ
ちなみに滑ると速度計も違う数値をさします。力行中なら多くふれますし、
制動中なら少なくなります。速度制限箇所など速度を合わせる所で
速度計が当てにならないときもあります。しかし経験と速度感覚で
乗務員は速度を合わせるのです。
だいたい低めに合わせますが
制動中に震えてる速度計の針がブレーキ解除で
ぴったり制限速度だとうれしいですね。

 

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