今から語るお話は、さかのぼること7年前、
とある駅に勤務していた社員が起こした美しく勇敢な物語である(笑)
某駅に野球輸送の増員として配置していた社員A。
お客が少なくなり、ほっとくつろいでいたそのとき、
お客さんがこんな事を言ってきた。
「便所にヘビがおるで」
「まさか?行ってみます」
Aはそう答えると、便所に急いだ。
便所を調べる。
「あった、でもひもだな。」
小便器の上の、物が置けるスペースに長く伸びている。
取ろうとした瞬間!
「顔が・・・ある・・」
それはまさにヘビであった。
社員Aは棒で取ろうとしたがうまくいかず、
果敢にも素手で捕獲しようともくろんでいた。
「首をつかめば噛まれないはずだ。TVで見たぞ」
そう思ったA
、ぱっとヘビの首をつかんだ!
暴れるヘビ。それをおさえるA。
ヘビは身体をAの手首に巻き付けた。
締め付けられる手が痛い。
と、そのとき首がにゅっと向きを変え、
「ぱくっ」
「いて!」
そう、Aは首ではなく胴体をつかんでいたため、
噛まれてしまったのだ。
(わからんっちゅうねん!)
もう一度つかみ直すも、手首に巻き付いた胴体が
取れない。
「とにかく改札に戻ろう」
手首にヘビを巻いたまま、改札に戻るA。
そこに場所を訪ねようとしたおばさん。
「あの〜〜。ひ〜〜!」
人間って本当に驚く時ってあんな声が出るのか。
感心しながらAは改札に戻った。
同僚に取ってもらおうとするも、なかなか力が強い!!
やっとの事ではずすことができたが、
さてどうしようかということになり、
とりあえず、紙袋の中にいれ、駅長室に連絡。
するともってこい、ということなので、Aはうきうきしながら
もっていったのであった。
駅長室に到着。
「ヘビ持ってきました」
「ほんまかいな?みせてみろ」
がさごそ・・・・
封をあけるとヘビがピュッと飛び出した!
「ひ〜〜!」
やっぱり驚くときは皆同じ。
駅長室はパニック、何とか元の袋に戻し、受けた命令は
「逃がしてこい」
「どこにですか?」
「てきとうに」
「・・・」
しかたがないので便所の前にあった小さな植え込みに
逃がしてあげたのであった。
「もうでてくるんじゃないぞ」
そうヘビに言うとAは職場に戻り、
噛まれた傷を見せては、
「ヘビ捕まえたんやで〜」
と皆に自慢していたのであった。
美しく勇敢な物語でした(どこがや!)
この物語はノンフィクションです(笑)
(注)このヘビは毒蛇ではありません。
その証拠に私は今までも元気です。(笑)
この内容に問題があるときはわたしまで連絡ください
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