97年11月11日:14時49分25秒
「天者地者」修羅刀編 / 夜光
  単刀直入に言えば....滅光は「神(イ=イル)」ではありません。もう一つの方の意志が関与しています。
  何かどんどん期待が高まっていく....こんはずでは〜。
 では滅光の旦那に動いていただきましょう。
 
  修羅刀から目に見えぬ障気が大量に吐き出される。けれど冥道を背にする滅光にはそれは微風の揺らぎにも
 にた心地よいものだった。
 「野暮用を一つかたずけてきただけよ」
  笑みを浮かべながら炎に答えを返す。
  その滅光の目の前で修羅刀からある亡霊が抜け出ていく。それは彼が欲している者ではない。けれどもそれ
 は彼にある方法を思いつかせた。
 「なるほど....そいつぁいいや」
  あたりに満ちる妖気が消えていく。妖刀無辺が力を失ったかのごとくその輝きを消す。そして、力を失った
 妖刀では修羅刀を支え続けることはできない。支えを失った刀はその使い手ごとしばしよろめいた。 
  そのしばしの隙に修羅刀を素手でつかみ取る!!?
 「選べ。眠るか滅ぶか。約束の時は未だ来たらず」
  それは直接修羅刀の核となっている心珠に響く。そして、同様にその声が聞こえる者たちの心に響く。そう
 大地があげる悲鳴のごとき深き声が。
  そして、滅光のうでが引き上げられる。その血塗られた手には淡く青い光を放つ何かが握られていた。
 「選ばぬならば....滅ぶのみ」
  その腕に何かが集まっていく。それは目に見えぬもの。世界を構成する最小のもの。即ち<シャ>。
 「約束だ見せてやるよ。本当の『修羅』を」
  誰に言うとでもない声。けれどそれを向けられたのはただ一人。
  体中を覆うあまたの珠が滅光の意志に答え紅の光を放つ。金剛鬼"双角"を屠ったときすらみせなかった。サムライが
 今その姿を現そうとしている。
 「彼方の御大将殿はいまだに帰ってきてはくれぬよ。それゆえ『我々』が再び目覚めねばならなくなった」
  そこにいるのは狂気を秘めて笑みを浮かべるサムライではなかった。その声にその瞳に死を感じさせる。
  そこにあるのは二本の長大な角を持つ"鬼"。異形と美と、畏敬と恐怖。そして経てのない安らぎと苦悩。それを同時に感じさせる。
 
 「鬼神」滅光 より
97年11月13日:09時39分50秒
修羅刀のオニ(修羅刀編) / tomy
「久々に聞いたぜ。大地の意思ってやつをよ。」
滅光の声が心珠に届き、それに反応して一時的に心珠のオニが覚醒する。

「わりぃが、、こいつ(修羅刀)はもう俺一人のものじゃねえんだ。こいつには何万人分もの恨みがこもってるんだぜ。んで、そいつらが言うのさ、恨みを張らすまで眠れねえってよ。」
滅光の目には覚悟したような笑みを浮かべるオニの姿が写し出された。

「俺を滅ぼしたきゃ滅ぼすがいいさ。だが俺の魂が滅ぼうと、心珠が潰れようと、こいつは滅びねえぜ。すでにこいつは新たな妖だからな。」

修羅刀のオニから「鬼神」滅光へ
97年11月13日:10時29分38秒
鱗麗(修羅刀編) / tomy
「ほう、大将殿と連絡役殿(ディ=ゴの事)以外にその力を使えるものがおったか。」
滅光を見ながら鱗麗が明らかに楽しんでいるような口調で言う。

「さて、急いだところで益があるわけでなし、もう少し見物するとしよう。」
ここで蜘王の方を見る。

「あの男も忙しそうだしのう。」

鱗麗

そうそう、勘違いしてすみません、夜光さん。
97年11月16日:16時28分25秒
夕霧(修羅刀編) / tomy
「ありがとう。」
式を受けとると、玄屋に一言だけ礼を言って、そのまま修羅刀の方に歩き出す。式は発動させない。ぎりぎりまで、霊力を温存するつもりだ。


「できればそこをどいていただけますか?娘を取り戻したいので。」
"鬼"と化した滅光を前にしても、実体から霊体に姿を移した炎を前にしても全く臆さず、夕霧が言う。

夕霧から滅光、炎へ
97年11月22日:10時34分55秒
「天者」修羅刀編 / 夜光
 「いい声だ。堅く強くしなやかで...それでいて脆い」
  その瞳に宿るは狂気。その唇には宿るは慈悲。その声に宿るは虚無。
 「まだ、仕上げが終わっていない。少し見ていろ」
  強烈な殺気。それは以前に炎に放ち。あまたの動物たちが逃げ出した時と同じ者だ
 った。しかし、そのときとは強さが違う。まるで狂風が駆け抜けるかのように物理的
 な圧迫感を実際に持つそれだった。
 
 「鬼神」滅光 より 夕霧へ
 
 「答えは受けた。ならば。おまえたちが滅びることができるだけの力を貸そう」
  修羅刀を握る手に集まる"シャ"がその左手に輝く青い何かが修羅刀の中に流れ込んでいく。
 それは強烈な意識であり、力であり、そして、あり得ないはずの命そのものだった。
 「おまえは鬼だ。『我ら』とともに大地を守る義務がある。そのための力を忘れたか?」
  修羅刀の中で"シャ"がその活動を活発なものとする。それはかつて肉体で感じていた感覚。
 忘れ欠けていた力。神通力と呼ばれることもあるちから"神"と"大地の意志"に与えられし力。
 「おまえも鬼の定めを受け入れるか?」
  淡々とした声がよりいっそうその狂気の深さを伺わせる。どのような感情でであろうとも、
 強すぎるものは常に狂気と呼ばれてきたのだ。それが今この瞬間を見ている者には理解できた
 かもしれない。 
 
 「鬼神」滅光 より 修羅刀と沙夜へ
97年11月23日:14時40分20秒
修羅刀が・・・(修羅刀編) / 月夢
 消えてしまう、それはまずい、題名が変わってしまう。
 くっ、難しいの承知で干渉するか、では海淵。
 
(それでいいのですか?)
 修羅刀に目の前の男とは別の声が届く。
(利用されたり、捨てられたり、殺されたり、そんなことばかりで全てを終わらせるのですか?)
 静かに言葉が染み渡る、修羅刀が一瞬びくっと震える。
(やるべきことがあるのでしょう?まだ終われないのでしょう?物わかりよく今を受け入れますか?鬼の宿命?あなたを救わないない宿命に何の意義が?)
 巧みに付け入る言葉は次第に海淵の囁きではなく修羅刀の心の囁きへと変わっていく。
(あなたの痛みと苦しみをわからせてやる必要がまだあるのです)
 修羅刀は怨念の塊付け入る隙は数限りない、徐々に修羅刀の殺気がふくれあがる。
(それでいいのです、さあ手を伸ばしなさい、あなたなら感じるでしょう?目の前の冥道よりこぼれ落ちる力を、あなたと同じ、苦しみ、憎む心地よい気の流れを、それを取り込みなさい)
 修羅刀の意識がそちらへ向く。
(さあ、迷うことはありません、目の前の者たちは危険です、今のあなたでは負けてしまうかも知れません)
 修羅刀がその言葉に反発するような気配を見せるが海淵は宥めるように、
(落ちつきなさい、今はだけです、今のあなたはしばらく戦場より離れていたせいで力が落ちています、それを回復させるのに時間が必要なのです、ですから今は生き延びねばなりません、泥を啜り、人の血肉を食らいても生き延び、最後にあなたが勝たねばならないのです、そうでしょう?あなたはここで消える訳には行かないのでしょう?)
 海淵の誘導に修羅刀がしばしの思考にはいる。
(悩むことはありません、目の前の力を受け入れ、それで一時この場を離れなさい、あなたには復習を果たす最高の舞台を用意します、そして最高の力を手にれるお手伝いもね)
 海淵が微笑む。
(さあ、迷うことはありません、それがあなたの最良の選択支です)
 
 海淵から 修羅刀へ
 
 まだ冥道閉じきってないよね?
97年11月23日:22時13分33秒
暁雲(修羅刀編) / ジョーカー
 随分前からこいつ動いてなかったな。忘れたや。
 
 「何、気にするな。別嬪さんを助けるのは儂の趣味じゃ」
 
 と場にそぐわぬ―いつものことと言えばいつものことだ―発言をする暁雲。
 本気か冗談なのか、本人にも分かっていない。
 
 「ちょいと合流しよう。御免」
 
 その言葉が終わるやいなや琴音の視界が揺らぎ、元に戻ったときには
 父親の隣にいた。十間以上も離れていたというのに。
 
 暁雲  琴音に向かって
 
 そのほんのわずか前。
 
 玄屋が愚痴を口にし、夕霧を送り出した刹那。
 
 「今日は厄日じゃの。まあ長い人生そういう時もあろう」
 
 笑いを含んだ声と共に、背後から肩を軽く叩かれる。
 すると、全身が一瞬熱を持ったかと思うと痛みが溶けるように消える。
 振り向くと誰もいない。横を向くと…そこに娘がいた。
 
 暁雲  玄屋に向かって
 
 同じ頃。
 
 軋む身体を抱え、よろめきながら立ち上がる亜夜。
 そこに声がする。
 
 「あるいは…あの娘を助けるには、お主が鍵やもしれぬ」
 
 唐突に現れた―これも毎度のことだ―暁雲の姿。
 その手が無造作に亜夜の額に当てられ、傷が見る見るうちに癒える。
 
 「とりあえず玄屋殿のところへ行ってくれんか。儂ゃまだやることがあるんでな」
 
 返事を待たずに暁雲は地面を蹴る。大地の戒めを微塵も感じさせぬ動きで
 夕霧の後ろに降り立つ。
 
 「まあ、待ちなさい」
 
 殺気が込められているわけではない。威圧感も感じない。
 だが何故か夕霧は歩を進めることが出来なくなった。
 
 「一つ聞きたいことがあるんじゃがの」
 
 この状況下でさえも暁雲の声は飄々としていた。
 
 暁雲  亜夜、夕霧に向かって
 
 その裏で。
 
 修羅刀と海淵その二人の間に第三者の介入が入る。
 
 【お主らはいつもそうじゃ。ぼやで済むところを大火事にしたがる】
 
 呆れたような“声”。それが誰のものであるかは言うまでもなかった。
 
 暁雲  海淵に向かって
 
 自分でやっててなんだけど思いっきり荒業だなあ。
 追加行動しまくったと言うことで納得して下さい。(^^;
97年11月23日:22時57分44秒
炎(修羅刀編) / ジョーカー

 そこに式刀を手にした夕霧の声。
 
 「好きにしな。“俺”はあの娘には用はないからな」
 
 鱗麗の方を向いたまま、夕霧に道を空ける。
 
 「ただ…“炎”の方は用があるようだ。そっちの方は俺は知らん」
 
 そう言うと炎は肩をすくめた。
 
 炎  鱗麗、怨麗、夕霧に向かって
97年11月25日:16時19分36秒
修羅刀のオニ(修羅刀編) / tomy
「勝手だな。どいつもこいつも。」
オニの亡霊がポツリとつぶやく。

「何故目の前にある復讐を果たせねえ。何故定めなんぞに邪魔されなきゃならねえ。何故、何故、何故!!!」
吐き出すように言うと続ける。

「いいだろう。俺の義理ぐらいは果たしてやろう。」
オニの亡霊がそう言うと、沙夜の右手が修羅刀にめりこみ、ずぶりという音とともに出てくる。その手には何かが握られていた。

「ほらよ。“オニ”は返したぜ。」
その言葉と同時にそれを滅光の方に投げてよこす。それは、心珠だった。
オニの亡霊の姿が薄れる。決して弱まったわけではない。ただ、単に戻ったのだ。数万の亡霊の中の一つに。

修羅刀のオニの亡霊から「鬼神」滅光へ
97年11月25日:19時18分22秒
夕霧(修羅刀編) / tomy
「まだ、仕上げが終わっていない。少し見ていろ」
言葉にあわせ殺気が夕霧を襲う。夕霧は手刀を振り上げ、降ろす。殺気は分かたれ、夕霧の左右を行き過ぎる。

「私には、関係のないことですから。」
頬をかすめる殺気に懐かしさすら感じる自分に嫌悪を感じながら夕霧が言う。

夕霧から「鬼神」滅光へ


「まあ、待ちなさい」
背後からの暁雲の声が夕霧を押しとどめる。

「一つ聞きたいことがあるんじゃがの」
振り向きもせず答える夕霧。

「それが今どうしても必要な質問なら、、手短にお願いします。」

夕霧から暁雲へ


「好きにしな。“俺”はあの娘には用はないからな」

「ただ…“炎”の方は用があるようだ。そっちの方は俺は知らん」


「ありがとうございます。」
道を空ける炎に向かい、感謝の言葉を述べる。

夕霧から炎へ

ちなみに、まだ式刀は発動してません。
97年11月25日:22時18分16秒
暁雲(修羅刀編) / ジョーカー
 「水を差すようで悪いんじゃがな」
 
 ぽりぽりと頬を掻く。
 
 「お主はさっき亜夜さんが自らの命を省みぬようなことを言ったとき
 彼女の頬をひっぱたいたじゃろう」
 
 それは随分と前のようにも感じるが、実際には半刻も経っていない。
 
 「お主はその時こう言った。『沙夜を守ることが出来ても
 そのために貴方が死んでしまったらとても悲しい』とな」
 
 肩越しに亜夜を振り返りながら言葉を続ける。
 
 「沙夜さんを助けるためとは言え、それでお主が死んだとしたら……分かるじゃろう?」
 
 顔を戻し、厳しい表情で
 
 「儂とて何もこんな時にこんな事は言いとうない。
 じゃがお前さんは命を賭けるのではなく、命を捨てるつもりのように
 見えたのでな。よく考えなされ、仮にそれで助けることが出来たとしても
 沙夜さんに母親殺しの業を背負わせるつもりか?」
 
 慈愛を込めた口調で言う。
 
 「彼女らにはまだまだ支える者が必要じゃよ」
 
 暁雲  夕霧に向かって
97年11月28日:12時26分03秒
「地者」修羅刀編 / 夜光
  滅光は鬼としての力つまり神通力。それも滅光の記憶している限りすべての。
 それを心球に刻み込んで暴れさせようとしただけです。恨みの対象すべてを滅ぼ
 せば自分も自然と滅びるでしょう?ついでに沙夜の体にもいたずらすればもっと
 おもしろかったかな?(ど外道)<修羅刀に対する滅光の干渉
  
 「まったく。かのお方の涙すら乾いたのが解る気がするな」
  一言。それは重い呼気と同時だった。
 「俺に聞こえないと思っているのか?そこの二人」
  修羅刀に語りかけ惑わせる海淵。それをいさめる声を発する暁雲。その声が聞こえてくる
 「決めるのはおまえ自身。我々ではない」
  無感情...いや狂気に近いほどの激情を押さえ込んだ荒れ狂う流れを隠した湖面のような声。
  そして、修羅刀の答え。
  おのが内に宿る支えたる。心珠を抜き取る。そしてそれはたがを完全にはずしたことも同義ではないだろうか?
 「なるほど。"大地"を捨て一人の怨鬼となっったかそれもまた道だな」
  言葉とともに刀をひとふり。それまで荒れ狂うかのように流れ出ていた。冥界の気がぴたりと止まる。
 
  「鬼神」滅光 より 修羅刀へ
 
 「さて、私の用事は終わった。道を譲ってやろう」
  その口元に満足そうな笑みを浮かべそう答える。
 
 「鬼神」滅光 より 夕霧へ
97年11月28日:17時06分48秒
う、とめられてしまった(修羅刀編) / 月夢
 ああ、冥道塞いだら力がそそぎ込めない、強制回収しようかなあ。
 
(やれやれ余計な横槍が多い事)
 あの暁雲という僧形の姿をした者に続いて今度は滅光が割り込んでくる。
(三文芝居ですね、ずいぶんとつまらなくなってしまいました)
 海淵にとって楽しい展開になる事を期待していたのだが物事は上手くはいかない。
(どうしますかね、親子でやり合わせて見ますか、それもまた一興ですがねえ)
 一時的に修羅刀との交信を遮断して海淵が考える。
(上は追加を送るような事を口にしていましたし・・・ここで無理矢理引き寄せても、それよりももう少しだけ様子を見ますか)
 海淵は溜息をついて更に静観の姿勢にはいる、ただし回収の機会を逃すつもりはない、もう一度修羅刀と精神の波長を併せていく。
(いざとなれば強制的に飛ばさせて頂きましょう、黙って見続けるつもりはないですからね)
 
 
 ああ動きがとれない、という事で更に静観、このまま何もしないで終わるかも。
97年11月28日:18時14分27秒
夕霧(修羅刀編) / tomy
「沙夜さんを助けるためとは言え、それでお主が死んだとしたら……分かるじゃろう?」

「それは、、、。」
ためらう様に言葉を濁す夕霧。だが、その次の言葉は余計だった。

「命を“捨てる”?」
それは単なる言葉のあやだったのだろう。だが夕霧にはどうしても見過ごすことができなかった。なぜならそれは自分だけでなく、静弥の死に際をも否定する言葉だったから。

「暁雲さま、愛するもののため死ぬことは、間違っていることでしょうか?」
知っていればそんな質問はしなかったはずだ。何百年も生き続けたものにとって、その質問は酷だろう。

「私は、、そうは思いません。」

夕霧はいまだ過去に、、死人にとらわれていた。


「先ほどの話しとは状況が違います。今のままでは私だけではなく、玄屋親子や娘達の命までも修羅刀は奪うでしょう。それにもし万一私が修羅刀以外の手で死ぬことになれば、行き場を失った怨みは、全てを焼き付くそうとするでしょう。私は返さなくてはならない借りを返すだけです。それに、、沙夜の手を汚す様な事には決してしませんから。」
寸分の迷いすら捨て去り、夕霧が言う。

夕霧から暁雲へ


「さて、私の用事は終わった。道を譲ってやろう」
滅光のその言葉に夕霧は応えを返すことができなかった。なぜならその向うに黒い炎をあげて燃えあがり始めた修羅刀を目にしたから。無限とは言え低出力の心珠の霊力から、自らの怨念に原動力を切替えた修羅刀は、今までとは比べものにならない程高まっている。その怨みの炎に沙夜の体はいつまで耐えられるだろうか。

「沙夜っ!!」
修羅刀に向かって駆け出す夕霧。


むう、この展開で第2部に入ることができるのだろうか。『あの人』出す様な、ちょうどいいタイミングがなかったし。このままだと、入っても邪魔されるような気がする。
修羅刀編連載終了の危機かも(苦笑)。
97年11月28日:18時37分29秒
さて(修羅刀編) / 月夢
 初期メンバー生き残りです(笑)。
 さて、玄屋親子どうしようかなあ、玄屋もしなんと修羅刀止まらないと思うけど。
 まあいいや、あいかわらず傍観しよう、突っ込んでいけないからなあ、陰陽師って待つタイプのキャラだなあ。
 
「お父様・・修羅刀が・・・」
「ああ、見えている」
 他ならぬ自分が作った刀だ、誰よりも現状はよくわかっている。
「式を、いや紗を結実させておくには霊力が不可欠、その根元心珠を抜いたということは普通なら数刻で消える」
「ですが・・」
「ああ、無理だろうな」
 自分の説を自分で否定する。
「霊力という定義には怨霊たちの憎悪も含めるべきなのだろうな、いや、すでに式という範疇を越えているか」
「ありえるのですか?」
「わからんよ、だが修羅刀は常に変質してきた、なら一つの限界を越える事も可能かもしれん、もはや妖と言うべきだろうな、あの域までいくと」
 玄屋が頭を振る、心珠を砕く事で止めるという事はこれで不可能になったのだ。
「お父様、夕霧様が!」
 めまぐるしく次の手を考える玄屋が琴音の言葉に顔をあげる。
「しかけるか・・・」
「お父様止めないと・・・」
「無理だろうな」
「なぜ!?」
 詰問するような琴音の言葉、だが玄屋は苦々しげな顔をして答える。
「昔と同じだからさ、夕霧はまったく逆の立場になったが、同じなのさ・・・・私がここにいることも含めてな」
 
 
 タイミングがほんとにないな、琴音がつぎ干渉するかも知れません、感情的なところあるから、勝ち目ないんだけどねえ。
97年11月28日:23時58分02秒
暁雲(修羅刀編) / ジョーカー
 「間違っておるよ」
 
 即答。寸毫の迷いも見せずに暁雲は返した。
 
 「真に守るべきものが、愛するものがあるならば、何故に死を選べるものか。
 死んでしまったらそこで終わりよ。一度きりの命を使ってしまったら
 次からは誰が守るというのだ。守るべきものが愛すべきものが
 あると言うのなら、なればこそ命を惜しまねばならんのだ」
 
 その声は深い深い年輪を感じさせた。
 
 「死は結果に過ぎぬ。言ったじゃろう、命を賭けるのは良い
 じゃが捨てることはまかりならんとな。端から命を捨てるつもりであれば
 何一つとして成し遂げることは出来ぬ。命を賭けてなお生きようとする者が
 もっとも強いのじゃよ」
 
 「たとえ、それで死に至ることがあったとしてもじゃ…」
 
 ‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
 
 「儂に出来ることはもうないか」
 
 無念そうに唸る。だが当事者以外の自分が入ったところで
 事態は解決できまい。力任せに修羅刀を滅する事は
 不可能ではないが……その時は沙夜も巻き添えになるだろう。
 
 「出来るとしたらこのくらいか」
 
 そう呟くと結跏趺坐に入る。
 
 「今、神来の輩(やから)がちょっかいを掛けてきておる。
 普段ならこの程度の『位』の者に遅れをとる儂ではないが
 森に入ってから無理をしすぎた。それに怖い別嬪さんに
 奥の手を禁じられてしまったのでな。邪魔を試みてみるが
 …そう長くは保たんぞ」
 
 それを最後に深い瞑想状態に移る。この状況でやってのける辺り
 糞度胸もいいところだ。十間と離れていないところで修羅刀は怨念の炎を上げているというのに。
 
 暁雲  夕霧に向かって
 
 もうさすがに暁雲は引き時でしょう。しばらくは海淵の同調及び修羅刀の召還を
 妨害した後、力尽きることにします。滅びるわけじゃないけれど。
 ちぇっ、本性は見せられずじまいか。まあ枯蔦の封呪を一人で支えるわ
 特大の式を二体も打つわ、<癒やし>は掛けまくるわ、さすがに限界でしょう。
97年11月29日:23時42分06秒
しまった(修羅刀編) / ジョーカー
 暁雲のしばらくってのは【心力】分だと解釈していたけどそれだと長すぎる。
 しかも結跏趺坐している状態で結界が張られているから
 妖も式も攻撃が通用しない……どうしよ。
 
 う〜ん、お手数ですがtomyさん。妖でも式でもサムライでもない『彼』で
 暁雲を刻んでやってくれないでしょうか?(笑)大丈夫です。それでも滅びないから。
 でもさすがに邪魔は出来なくなると思うので。
 
 暁雲の結界は法術結界ですので式や妖は通り抜けられませんが
 それ以外は素通しします。深い精神集中に入っているので
 問答無用で命中する状態です。耐性やら再生やらあるけど
 『彼』なら大丈夫でしょう、きっと。(^^;
97年12月01日:13時40分43秒
「鬼心刀」修羅刀編 / 夜光
  その手の中に心珠を握りしめる。
  刻み込まれた思い。未だに力を失わぬそれは確かに万金の価値を持つ宝物。
 けれどもそれはふつうの人間の話。滅光にとってはそれは二次的な価値でし
 かない。
  その手の中に煌めく鋼が生まれそれが瞬時に長い刃を持つ刀へとその姿を
 変える。その刃は心珠の霊力をうけ常に白熱している。少しでも気を抜けば
 それはあっという間に熱く溶けた鉄の水に変わる。
  それが手の中でしっかり握られた瞬間。彼は一瞬満足そうな顔をした。
 「鬼神」滅光
 
97年12月01日:23時49分34秒
暁雲(修羅刀編) / ジョーカー
 瞑想に入る寸前。暁雲は“声”を飛ばす。
 
 〔良いのか、香よ。お前さんが気に掛けていた女性が
 命を懸けようとしているのに。そんなところに突っ立っていては
 何も出来んぞ。ほれ、せめて援護するなりなんなりとせんかい〕
 
 僅かに笑いを含みながら。だが香は知っている。暁雲は真剣な時ほど
 笑いを浮かべることを。場を和ませようとしているのか
 余計な緊張をそぎ落とそうとしているのか定かではないが。
 
 〔別れてから随分と経っておる。その間に何が会ったのかは知りようもない。
 じゃが、動くべき時に動かねば…後悔するぞ〕
 
 それきり気配が消える。深い集中に入ったのだ。
 忠告なのか叱咤なのか、暁雲の“声”を受けた香が何を思ったのか。
 それは香だけが知っている。
 
 暁雲  香に向かって
 
 
97年12月02日:16時51分59秒
『彼』(修羅刀編) / tomy
なんか最近忙しいです(;;)。
ともかく、リクエストに応えて、妖でも式でもサムライでもない『彼』から。


闇よりその男は現れた。
気配は全く感じさせず。
まるで幻のように。
わずかの足音すら立てず、男は風のごとく暁雲の方に向かう。

そして、、

男の手が刀に伸びたような気がする。
一瞬、淡い光と虫の羽音に似たかすかな音がする。
かちりという音がした時には、すでに刀は鞘に収まっていた。
次の瞬間、、暁雲の体を構成していた紗の結合が、、崩れ始める。

送られてきた役者

ちょっぴりSFチックにしてみました。
97年12月02日:17時30分55秒
沙夜(修羅刀編) / tomy
修羅刀に操られていても、修羅刀の炎に焼かれていても、沙夜はただ静かに考えていた。


『熱い、、でも熱くない。』

『痛い、、でも痛くない。』

『苦しい、、でも苦しくない。』


『、、、彼ら(修羅刀の亡霊)に比べれば、、。』


『私は何をすべきなのだろう?』

『私に何ができるだろう?』

沙夜
97年12月02日:19時05分14秒
消えた(修羅刀編) / 月夢
(きえた?)
 今の今まで海淵の邪魔をしていた気配が霧散する。
(・・・・介入が入りましたかね)
 上の人間がそんな事を言っていたような気がする。
(どちらにしてもこれはいい機会です)
 海淵が精神を集中する。
(もう一度し切り直させて頂きませんとこちらの予定が全部狂うのですよ)
 
 海淵
 
 海淵は修羅刀釣り上げる体勢に入りました、ただ修羅刀の精神力堅そうだから難しいかな?
 強制転移などルールにない芸当だからなあ。
97年12月02日:19時30分23秒
胡蝶の夢よ永遠に(笑)(修羅刀編) / tomy
「たとえ、それで死に至ることがあったとしてもじゃ…」

ならば静弥は間違っていたのだろうか?それは決して認められない。でも暁雲の言葉も間違っているわけではない。ならばどうすればいいのだろうか。
そして気付く。もう一つの、、死よりも遥かにつらい答えがあったことに。
その答えは奇しくも沙夜の出す答えと同じだった。

「ありがとうございます。おかげで迷いが晴れました。ただ愛することとは、守ることではなく、信ずることではないでしょうか。」

「ですから私は、選びます。愛するものたちの幸せを。」
だが、その声が暁雲に届くことはなかった。

夕霧から暁雲へ
97年12月03日:00時40分18秒
暁雲(修羅刀編) / ジョーカー
 「かえって迷わせてしまったようにも思うがの。
 ただ愛するものを失った者を見ることほど嫌なものはなくてなぁ。
 言わずにはおれんかった。忘れるな、お主を失うことで悲しむ者がいることを…」
 
 言葉の最後の方はかすれ、夕霧に届いたかどうかも定かではない。
 瞑想に入る間際のことだったのだ。
 
 ‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
 
 「雑音」を送り干渉の邪魔をしていた暁雲だったが不意に躯が崩壊していくのを感知する。
 急遽霊力を修復に振り分けるが、そのせいで妨害に必要なだけの霊力を使い果たしてしまう。
 
 (さて修羅刀でなし、あのサムライでなし、戦鬼蟲飼いでなし。
 ましてやあの龍や炎であるはずがなし。となるとこんなことが出来るのは
 彼らしかおらんじゃろうなあ)
 
 当たり前の結論を導き出しながら意識を表層へと引き上げる。
 目を開きながらゆっくり立ち上がり後ろを向く。
 その動きは隙だらけのようで隙がない。
 
 「躾が悪いのう。親に後ろから斬り付けてはいかんと言われなかったか?」
 
 ふざけたことを言いながら袂をまさぐり
 
 「朽縄よ」
 
 の言葉と共に細長い物を投げ付ける。それは胴が一尺ほどもある大蛇。
 それが口腔を広げ「彼」を頭から呑もうとする。尾の先は暁雲の袖の中に消えている。
 抜く手も見せぬ閃光。「彼」の視界を埋めた顎は寸断され地に落ちた物は一条の布だった。
 一瞬の内に言葉を媒介として幻覚を見せたのだ。
 斬って捨てねば「彼」とて幻覚を真実と思い、死を迎えただろう。
 
 再び開けた視界の中で暁雲はどこから取り出したのか一本の杖を手にしていた。
 それは縮尺を別にすれば金剛杖と言っても良いだろう。
 だがその太さは長さは暁雲の身の丈が二丈はないと扱えぬ程の物だった。
 
 「久しぶりで長さを間違えたか」
 
 その独り言が終わるやいなや杖がするすると普通の長さに変わっていく。
 
 「霊力がないから陰陽術は駄目、法術も駄目。妖術でも良いが
 おおっぴらに使うのも何だし、まだ人間の振りはしていたい。
 となるとこうなるな。素手でも良いがその得物相手には分が悪そうじゃしのう」
 
 飄々とした笑みを浮かべながら金剛杖を構える。
 
 「今度はさっきのようにはいかんぞ」
 
 どこか楽しそうに暁雲は言った。
 
 暁雲  夕霧、「彼」に向かって
 
 この金剛杖は妖力の生体武器を杖の形にした物です。
 従って実質的に素手と変わらないのですが妙な凝り性のある暁雲が
 わざわざ杖にしたんです。素手で刀を受け止めたりしていると怪しまれますしね。(何を今更)
97年12月07日:17時51分44秒
うーん(修羅刀編) / 月夢
 書き込み停滞気味、みんなじわじわ様子見してるねえ、建国編だけ元気いいんだけど。
 という事で動かします、、じゃないと本当に止まりそうだから、琴音参戦。
 
 様子を見守りに入る玄屋の隣で琴音が袖に手を入れる。
「何をする気だ?」
「私はお父様より悟っているわけではありません、微力でもなにか出来ると言うのならやるだけです」
 琴音が玄屋を見ずに答える。
「やめておけ、今ちょっかいをかけても無駄に・・」
「黙ってみていろと言うのですか!?」
 肩に置かれた玄屋の手を琴音が振り払う。
「親子で今にも斬りあいになりかねないのですよ、どちらが生き残っても悲しい結果しかでない・・・・それを見過ごせというのですか?」
 琴音が玄屋を睨む、それでも玄屋はありとあらゆる感情が抜け落ちたような表情で呟く。
「本人が望んだことだ」
「ならこれも私が望んだことです」
 琴音は玄屋の制止を振り切り、式札を探る。
(沙夜さんを斬る訳にはいかないですし、修羅刀の攻撃力を遮れるだけの物といえば・・・)
 一枚の式札に行き当たる。
(これなら何とかなりますか)
 琴音が精神を集中して式をうつ。
「オロチ」
 琴音の手を放れて式が巨大な蛇へと姿を変える。
「沙夜さんを捕らえて」
 琴音の命を受けて蛇は沙夜の元へと走る。
「無駄だぞ」
 玄屋は冷静にそう言うが琴音は認めない。
「やってみないとわかりません!!」
 
 
 ということで蛇です、組み付きに行こうかなと思ってます、その前に斬られて終わりそうですが。
 
97年12月09日:06時05分48秒
神宮の方々(修羅刀編) / tomy
「生憎(あいにく)と私が教わった教えは『隙あらば斬りかかれ』なのでな。」
暁雲の軽口に『彼』が応える。

それはともかく、目の前にいるというのに『彼』の気配は全く感じらない。おかげで人かどうかすら判断できない。
天羅広しといえ暁雲から気配を完全に隠しうる存在などいるのだろうか?ましてやそのような格の者が面すらつけていないとは。


「それにしても、私が惑わされるとはな。」
苦笑すると、刀を抜く。かすかに明滅し、うなりを上げる刃を持った刀を。


「御老体と遊ばれていても困りますな。貴方のなすべき仕事は別にあるはず。」
どこからともなく声がしたかと思うと、闇がわだかまり面の男が姿を表す

「御老体の相手は同じ年寄りに任せて、貴方は御自分の仕事をなさい。それが貴方の望みなのでしょう?」

『彼』に、それだけ言うと、暁雲の方に向きなおる。

「はじめまして、でしょうかな。上から『封じの務(つかさ)』という役を仰せつかっているものです。さて、早速ですが、できればすぐに消えていただけないでしょうか?さもないと、こちらとしても切札を使わざるを得なくなりますので。龍脈の解放という。」
微笑みながら恐ろしい事をいう。制御せずに龍脈を解放すれば、どれほど恐ろしい被害が出るか見当もつかないというのに。


『彼』と『封じの務』から暁雲へ

さあ、ところで『彼』の正体って何でしょうねえ?
明かしたら、そんなのありかと言われそう。でも調べた範囲では一応ルールには違反してないはずです。
ちなみに『彼』からは“広義の”式の匂いがかすかにします。
97年12月09日:06時10分16秒
乱戦(修羅刀編) / tomy
ちなみにあのタイトル「胡蝶の夢よ永遠に(笑)」は、そのまんま夕霧と沙夜の答えだったんですけど(^^;。罪をつぐなうために、未来永劫夢をつむぎ続けるなんて美しいかなと。


「オロチ」 「沙夜さんを捕らえて」
琴音の命令に従い、蛇の姿をした式が修羅刀を手にした沙夜に襲いかかる。沙夜はそれを避けようともしない。

「オロチ」は沙夜にからみつき、そして、、、炎上する。修羅刀編の怨みの炎が、さらに勢いを増したのだ。式が焼き付くされるほどの灼熱の中、それでも沙夜は死ななかった。次なる持ち手に渡るまで修羅刀が死ぬ事を許さないのだ。それでも決して炎が弱まることはない。沙夜の苦しみもまた修羅刀の望みであるがゆえ。


「オロチ」が燃え尽きるとともに、修羅刀は再び攻撃目標を琴音に変える。
それを止めようとする夕霧。、、だがそこに割って入った者がいた。暁雲の事を『封じの務(つかさ)』に任せ、本来の任務に戻った『彼』である。

「久しぶりだな、夕霧。」

「れっ、、煉鵺、様、、、。嘘、、そんな、、貴方は確かに、、、。」
驚きとともに硬直する夕霧。

「まだ消えてもらうわけにはゆかぬ。お前が私の理想を実現するまでな。」

夕霧と煉鵺(?)


(注:知らない人も多いと思うけど、煉鵺というのは夕霧を作ったイっちゃってる剣豪にして傀儡師の人です。20年前に死んだはずです。たとえ生きていたとしても60歳を越えるはずですが、『彼』はせいぜい30代から40代位にしか見えません。)

一方夕霧の邪魔が無くなり修羅刀が琴音に迫る。そして、、、

ギュィーーーーン

鈍い音がして折れた刀が飛ぶ。
そこに割って入ったのは亜夜だった。そして琴音ともども弾き飛ばされる。

「、、、沙夜、、もう止めて。そんな苦しい思いをする必要ないでしょう?」
一太刀目は運良く止められた。だが次の太刀を止める刀はもうない。それでも、沙夜の前に立ちそう呼びかける事しか、亜夜にはできなかった。

亜夜と沙夜

ううっ、自キャラ同志の乱戦なんて最低だ(;;)。とっとと終らせよう。
というわけで、邪魔が入らない限り、次回で夕霧VS煉鵺(?)は煉鵺(?)の、姉妹対決は沙夜(+修羅刀)の勝ちで終ります。
97年12月09日:17時20分49秒
暁雲(修羅刀編) / ジョーカー
「いや、はじめましてではないな。わしは主を見知っておる。
那魅殿を封じ、その娘を人の器に封じた者、刻凪。違うかな?」

男は鱗麗が見せてくれた記憶の中の男と全くの同一人物だった。
面をしていて分かるはずもないというのは常人だからこそ。
暁雲の目からは姿形を変えようと誤魔化しうるものではなかった。

「消えねば龍脈を解放するという。だが大きすぎる破壊とて
主等の望むものではないのではないかな?適度な破壊、適度な混乱。
それこそが主等の望むものじゃろうが。一つの所が大きくなり過ぎぬように
治においては乱を起こす。覇者が現れぬように。違うかな?」

暁雲 「封じの務」に向かって
97年12月09日:17時51分45秒
ちょっかい(修羅刀編) / 月夢
 最重要人物のtomyさんがこないと痛いなあ、しばらくは外伝ネタでも考えとこう、ここまでくると誰か一人でもいないと話がつながらないしね。
 蛛王が抜けて、滅光が退場になったぐらいかな?
 うーん、玄屋か海淵がなんかしたらもう少し動きそうな気もするんだが(笑)。
 何はともあれ、動かします。
 
「琴音、さがれ!」
 一瞬で打ち消される式、すでに格が違う、半端な式では足止めにすらならない。
 沙夜が琴音の方を向く、冷たいものが再び琴音の背中に走る、夕霧がそれを止めようとすると、また新しい人影がそれを遮る。
(次から次ぎへと)
 玄屋が心の中で舌打ちする、自分で止めるしかないと判断した玄屋が現状でうてる式をうとうとした瞬間、夕霧の声が聞こえる。
「な、に・・・?」
 距離はあった、それなのに聞き取れたのはそれだけ言葉に力があったのかも知れない、一瞬玄屋の動きが止まる、その一瞬の間に沙夜が走る。
(しまった!)
 実戦を離れて勘が鈍っていたかも知れない、今日は玄屋の行動はことごとく裏目に出る。
 戦闘向きには見えない沙夜だが、修羅刀の力か敏捷な動きで琴音に迫る。
(間にあって・・・)
 先ほどとは違い予測はしていた事だけに琴音も今度は札を準備してあるが、思った以上に沙夜の動きははやい。
 琴音の式か修羅刀の一太刀か、そのどちらよりも早く亜夜が間に割り込む。
 キーン、高い音を立てて刀が折れ、亜夜とその後ろにいた琴音が吹き飛ばされる。
「強度の問題じゃないな・・・」
 自分でうった刀の中でもかなりの逸品だが修羅刀の前には一太刀と持たない。
「そんな問題じゃないな」
 刀の事も夕霧の事も頭から振り払って玄屋が近づく。
「いい加減にしといたらどうだ?弱い連中斬るしか能がないわけじゃないだろ?」
 亜夜の呼びかけにも応じるとは思えない、玄屋は挑発するように袖から式札を一枚取り出す。
(時間を稼げるか?)
 式札ははったりにしかならない、ここまで連戦が続くと思っていなかったために朝から霊力の消耗を抑えるような戦い方はしていない、うてる式には限界がある。
「悪いがその程度の事に刀を振られると打った私の沽券に関わるのでな」
 どれだけ玄屋に修羅刀の注意をひけるか、
「私が最高の刀にしてやったんだ、もう少し考えて動いて貰いたいものだな、そうでないとわざわざお前に力を与えてやった甲斐がない」
 尊大で恩着せがましいまさに陰陽師といった感じの発言、修羅刀の意志も感情も頭から排除して全て自分が正しいといわんばかりに、
(相手を否定する事、修羅刀の価値を全て否定すること)
 一つ一つ発言を組み立てながら玄屋が慎重に近づく。
「そもそも貴様のくだらない意志を残してやったのは私だぞ、本来なら完全に消去してから打つものを残してやったというのに、それを逆恨みして飼い主にかみつくとはな、恩知らずにもほどがある」
 たっぷりと毒のこもった言葉、修羅刀の感情を逆撫でし続ける、ただの挑発であるともし理性でわかっていたとしても、黙っているのが苦痛になるほどの言葉。
「貴様の下らない人生に価値を与えてやったんだ、感謝される事こそあれ恨まれる筋などない、貴様は黙って使われていればいい、下らない真似はさっさとやめろ」
 玄屋が全てを否定する、ただ下らないの一言で、
(どうする、かみついてくるか?)
 そして玄屋は見下すような尊大な表情のまま、近づき続ける。
 
 玄屋から 修羅刀へ
 
 一応玄屋の札は幻術様の札です、一瞬でも玄屋と夕霧の死を演出すれば時間が稼げるかなと。
 後亜夜殺されそうなら琴音かばいます、ま、反射的な行動です、これも最悪の結果承認です、亜夜にだけは生きて欲しいからねえ、話の流れ上。