97年11月03日:17時11分01秒
そろそろ動かしましょう(修羅刀編) / tomy
とりあえず魅入られるのは沙夜でいきます。途中で誰かが代わってもいいし。

どんっ!!
大きな音がして式がはぜる。
(いけないっ)
玄屋の式の墜落より高度は低いとはいえ、今度は不時着ではすまない。文字通り落下になる。
(沙夜っ!!)
夕霧は沙夜に手を伸ばす。だが沙夜は爆発により、夕霧達とは反対側に飛ばされており、その手はむなしく空を切る。
(くっ)
沙夜の無事を祈りながら玄屋をつかみ着地する夕霧。

「うっ」
一方沙夜も多少の傷は負ったものの何とか無事に着地していた。ただ落ちた場所が問題だった。倒れた沙夜の目の前、すぐ見上げる場所に“それ”はあった。
「これが、、修羅刀?」
ゆっくり手を伸ばす沙夜。
「沙夜、駄目っ!!!」
そう叫ぶ夕霧の声も沙夜には届かない。

夕霧と沙夜
97年11月03日:17時39分42秒
玄屋はどうだろう?(修羅刀) / 月夢
 玄屋はそこら中走り回ってるんで少しは持っているだろうけど、どちらかと言うと誰かがそれこそ風水のような形で結界を張ってくれたのを守ってる形かな?じゃないと再度封印簡単にできちゃいそうだし。
 
「ぐっ・・・」
 夕霧がかろうじで助けてくれたが体を地面に少し打つ。
「今日はよく落ちる日だな・・・・」
 ぶつぶつ呟きながら玄屋が体を起こす。
「沙夜、駄目!!」
 そこに響く夕霧の悲鳴、慌てて玄屋が眼を向ければ修羅刀に手を伸ばす、沙夜の姿。
「馬鹿!そいつに触れるな!」
 無垢とも言える好奇心のためか沙夜は現状がわかっていない、いま修羅刀に触れれば、
「取り込まれるぞ!」
 短い時間の付き合いしかないが沙夜のことは少しは理解したつもりだ、少なくとも今の沙夜には、
(修羅刀の憎悪を防ぐだけのものはないはずだ)
 こんな時ですら陰陽師の冷静な判断力が働くのが恨めしい。
 そんな間にも沙夜の手は止まらない、まるで魅了されるかのように修羅刀に手が伸ばされ、そしてそれを修羅刀が望んでいるかのように。
(親の因果が子に報いとでも言いたいのか・・・・)
 遅いとわかりながらも沙夜に向かい式をうとうとする玄屋の耳に修羅刀のあざけるような笑い声が響いたような気がした。
 
 玄屋
97年11月05日:12時15分47秒
沙夜、暴走(その1)(修羅刀編) / tomy
沙夜の手は引き寄せられるように修羅刀に向かってのびる。そしてついにたどり着いた。

『痛い、、。』
そう錯覚させるほどの勢いで、負の思念が沙夜に流れ込んでくる。修羅刀に喰われた魂の叫びが。
恐怖、狂気、憎悪、、、そして、苦しみ。沙夜は否応なしに見せられることになる、夕霧の過去を。
父を殺された敵と夕霧を襲い返り討ちにあった少年、壬元典烈のやり方に反対しながらも南雲を守る為に最期まで戦った武将、夕霧とともに戦い修羅刀の暴走に巻き込まれて死んだ野盗、死に場所を求めるがごとく喜々として戦ったサムライ達、そして多数の何も知らないで戦いに駆り出された兵士達、これら夕霧の手にかかった者達の無念な思いが沙夜を襲う。
彼らの目を通して沙夜はかつての夕霧を目にする。その名のごとく赤い血霧(けつむ)につつまれ、全身に返り血を浴びながら、口元にかすかな笑みを浮かべて戦場を疾走するその姿は、手にした修羅刀の異様さも伴って、まさに魔物と呼ぶべき存在であった。その剣捌きは相手を魅入らせるほど美しく、それでありながら、その太刀筋は変現自在で、決して一定の型にはまっていない。
今の夕霧からは想像もつかない、美と死を完全に具現化した破壊の女神の姿がそこにあった。
そしてさらに先にその思いは眠っていた。修羅刀の最初の犠牲者、、すなわち心珠の持ち主の怨念が。


女が一人荒い息で座り込んでいる。まわりには具足をつけた男達の死体が転がっている。死体は南雲の兵士のものようだ。

「誰!」
女がこちらを振り向き刀に手をかける。

「待テ、俺ハ、オ前ノ敵ジャナイ。」
そう言って女を鎮め、自分の事を話し始める。

南雲に里を滅ぼされ自分も捕まり実験台にされた事。そして逃げ出した事。まだ捕らえられたままの仲間を助けるにも復讐するにも方法がない事。

だから一緒に逃げないか?、、そう付け加えるつもりだった。だが先に女が話し出す。
「そう、貴方も壬元家に怨みを持っているの、、、なら。」
女の手が一瞬動いたような気がした。

「貴方のの怨み、私が受け継ぎましょう。」

、、、その直後、腹が真一門字に切り割かれているのに気付く。

「貴方の心珠は、決して無駄にはしません。」

、、、勝手な事を!そう思うがもはや体は自由に動かず俺は倒れ地に伏せる。

「だからその怨み決して忘れないで。復讐の終るその時まで。」
ああ、怨み続けてやるよ、、南雲と、、お前をな!!、、、そして、そのまま意識は薄れてゆく、、その怨みを除いて。


『これが、、、、お母様。』
半ば呆然としながらも沙夜はそれを受け入れるしかなかった。いつのまにか頬を涙がつたっていた。そういう思いを感じた事がない沙夜には亡霊達の思いの100万分の1も感じるとことはできない、、もし全てを感じとっていれば心が壊れていたことだろうが、、だがそれでも沙夜から常の冷静さを奪うには十分だった。
そしてその一瞬で修羅刀は沙夜の体に乗っ取りをかける。沙夜には抵抗する気すら残っていなかった。

沙夜 修羅刀を手にして
97年11月06日:15時49分19秒
沙夜、暴走(その2)(修羅刀編) / tomy
沙夜が静かに立ち上がる。その左手には修羅刀がしっかりと握られていた。
そして夕霧達の方に向かってゆっくりと歩き始める。

体を乗っ取られたものの沙夜の意識は今だ飲み込まれてはいなかった。ただ静かに夕霧と修羅刀に目を、、もとい意識を向けていた。今までの“興味”とは違う、『何が起ころうと見逃すまい』という明確な“意志”を持って。

突如沙夜が走り始める。琴音に向かって。修羅刀が理解したのだ。夕霧と玄屋を苦しめるには、先にその愛するものの命を奪えばよいと。

沙夜 修羅刀を手にして

というわけで最初は琴音と亜夜を狙います。
97年11月06日:18時07分07秒
「黄泉返り」修羅刀編 / 夜光
  き〜ん
  高く澄んだ音色とともに沙夜の握っている刀が受け止められる。
 「それはお嬢ちゃんが持つようなものじゃねえぜ」
  闇の中から一振りの刀が突き出されている。影のように闇のようにけれどそれはあくまでそれらと違う
 何かを宿している。
 「さて、150年ぶりだな?あのときは逃がしたが今回は眠ってもらうぜ?」
  そこに佇むのは、狂気を秘めた笑みを持つ何かだった。
 
 サムライ 滅光 より 修羅刀へ
  
97年11月07日:14時48分20秒
おや(修羅刀編) / 月夢
 い、意外な人物が動き出したな、でも修羅刀より怖いひとのような気もする(笑)。
 昨日つながり悪くて書き込めなかったんで持ち越したら、ちょっと反応変えねば。
 しかし150年?滅光どこへ行って来た?しかも修羅刀は完成してから二十数年のはず(おろおろ)・・・・ま、いいや、おいおい明らかになるでしょう(笑)。
 
「二十何年になるかな・・・」
 式をうとうとする手を止めて玄屋が呟く、
「・・・・あの時と変わらない・・・・夕霧、変わるぞ」
 意図的に「沙夜が」という主語を落としている、言うまでもないことなのだ、沙夜の手には刀が握られている。
 ゆっくりと沙夜が立ち上がる、玄屋は無言で身構える、沙夜にして沙夜でない者が歩き出す、向かう先は自分たち・・・・そう思っていた玄屋の虚をつく行動を沙夜が、いや、修羅刀がとる。
「え?」
 真っ直ぐ向かってくると思っていた修羅刀が視線を逸らす、その先にいるのは・・・琴音。
「逃げろ、琴音!!」
 玄屋が叫ぶ、琴音が我に返ったように体を動かそうとするが、修羅刀はもう駆け出している。
「しき・・・」
 一瞬の判断が生死を分ける戦場で琴音は沙夜の姿をした存在に躊躇をしてしまう、かわすことも式を打つことも迷う、最悪の反応。
「・・・よ、この場に姿を現し、我を守る・・・」
 精神を集中させる詠唱の途中、式も実体化しきれない間々修羅刀が迫っていた。
 
 
 琴音斬られるの覚悟だったんだけど、意外な横槍だね、まあまだ無事とはいえないけど、これからさき琴音は展開次第では斬られるの覚悟とします、流れ上自然と判断する場合はかまいません、ただ斬られた後はこっちで演出させて頂きますが。
97年11月07日:16時18分30秒
悩み(修羅刀編) / 月夢
 下のが昨日の分、そういえば滅光とあったことないな玄屋、敵か味方かもわからない。
 うーん、海淵使ってさっさと沙夜ごと回収して消えようかな?人がごちゃついとるし、時間置いてしきり直すタイミングがつかめない、修羅刀編沙夜の章と修羅刀編怨麗の章とに切るのがいいかなと思うのだけど、どうでしょう?
 では短めに琴音。
 
 式が実体化する前に眼前に迫る修羅刀、
(間にあわない!!)
 反射的にぎゅっと目をつぶる琴音、沙夜の腕が振り上げられ、振り下ろされる。
 キィン。
 死を覚悟するまもないほど素早く切り捨てるだろうと思われた刀が甲高い音を立てて受けとめられる。
「あ・・・」
 恐る恐る目を開ける琴音、そこには闇の中から突き出された一本の刀が修羅刀を受けとめている光景があった。
「助かったのですか・・・・・・?」
 状況を飲み込もうとする琴音の耳に刀の持ち主だろうと思われる人間の意味不明の言葉が届く。
(なんのことでしょう?)
 琴音には理解できない、ただ一つわかることは。
(助けて頂いておきながらなんですが・・・なにか怖い・・・・)
 理屈ではなく漠然と肌でそう感じていた。
 
 琴音
97年11月07日:23時27分41秒
暁雲(修羅刀編) / ジョーカー
 「ぐっ」
 
 夕霧と玄屋が現れたことに修羅刀が反応し瘴気の濃度が上昇
 その影響を受け空間の歪みの強度も増す。それにとらわれ
 暁雲の式が全て容易くはぜる。感覚をつないでいた暁雲もその余波を受け
 がくりと膝をつく。
 
 「ごほっごほっぐっ」
 
 激しく咳き込む暁雲には周りを見渡すだけの余裕がない。
 そのため沙夜が修羅刀に近付くことを制止できない。
 気が付いた時はもう遅かった。
 
 「お嬢ちゃん…」
 
 その目は修羅刀を手に涙を流す沙夜の顔に据えられている。
 その沙夜はゆっくりと修羅刀に操られ、夕霧達の方へ歩を進める。
 だが突如進路を変え、琴音に向かって―つまりは暁雲のいる方へ―
 走り出す。その進路上には怨霊達が蠢いていたが、それは元の器
 修羅刀に戻り、刀は一層のまがまがしさを帯びる。
 
 それを携え沙夜が琴音に迫る。暁雲はあえてそれを止めようとはしない。
 たとえ斬り付けたところで琴音に張った結界が修羅刀を弾くだろう。
 むろん簡易の結界、さほど長くは保たない。だが一瞬でも保てば
 その隙に取り押さえることが出来る。身体の力を抜き、その一瞬に備える。
 
 結界が反応するまで三寸のところまで修羅刀が迫ったその刹那。
 闇がわだかまり、修羅刀には及ばぬもののやはり妖気を発する一振りの刀が
 虚空より突き出され斬撃を阻む。
 
 「それはお嬢ちゃんが持つようなものじゃねえぜ」
 
 妖刀の持ち主のそんな言葉。見た目にはただのサムライに見える。
 だが何もない宙から湧いて出たような男が“ただの”サムライなどと
 誰が信じるだろう。その上暁雲の“眼”にはいくつかの別人物の姿が重なって見えていた。
 
 「やれやれ…」
 
 暁雲は先程と同じため息を吐く。ここ数年暇を持て余していたと思ったら
 ここに来てそのツケが一挙に回ってきたようだ。退屈しないこと夥しい。
 
 「荒事も嫌いじゃないが、儂ゃもうちっと平穏な人生を送りたいのう」
 
 暁雲は運命の神だか仏だかに向かって呑気な愚痴をたれた。
 
 暁雲
97年11月08日:09時40分38秒
鱗麗(修羅刀編) / tomy
集中を始めてしばし後、鱗麗はついに冥道の門を見つける。

(これか。開いた者はもうここにはおらぬ様だな。維持しておるようでもないし、この程度ならわれにもせき止められよう。まあ、すでに流れ出た分は仕方あるまい。)
そしてせき止めようとした瞬間、門を通りその者が再び天羅に顕現するのを感じる。

(ほう還って来るか、、しかもあやつの力、、あれは、、)
滅光を見ながら思いをめぐらす鱗麗。そしてふいに一つの名前が頭の中に浮かんでくる。
それを理解した途端、鱗麗の口から笑いがこみ上げてくる。

「くっくっくっ、誰(たれ)かと思えば、果てまで撤退なされた大将殿か。ル=ティラエやウォルクどもが待ちわびておりますぞ。」
滅光に向かってからかう様に言う。

鱗麗からイ=イル(爆)へ
97年11月08日:21時37分27秒
ただのカンです(修羅刀編) / tomy
単に「“滅光”=“イ=イル”」説が一番理にかなった答だと思いましたんで言ってみました。
まあ鱗麗も大戦に参加したわけじゃないですから、イ=イルの事良く知ってるわけじゃないし、違ってたら単なる勘違いと言うことで(^^;)
97年11月08日:21時53分22秒
第二次“大戦”勃発か?(修羅刀編) / ジョーカー
 またまたとんでもないのが出てきましたね。
 でも滅光の裏には「三人」いるんですよね。剣士と女性ともう一人。
 どれかがイ=イルとはいまいち思えないのですが……
 それにしても“彼”は冥道の向こうにいるんですか?
 それに仮に“彼”がそうだとしたら鱗麗にとっても主人筋に当たるのでは。
 もっとも大前提として滅光を依り童として天羅に干渉していたとすると
 “彼ら”が気付かないはずがないような気がしますが。
97年11月08日:22時26分38秒
炎(修羅刀編) / ジョーカー
 夕霧達が現れたことも亜夜や怨麗が到着したことも、そして沙夜が修羅刀を
 手にしたことも。全てに目もくれず、眼を閉じたまま、ただただ炎は鎮魂の調べを奏でる。
 その音色は修羅の心には響かない。それが修羅というもの。
 だがそれであってもその旋律は怨霊達の動きを封じていた。
 現れた怨麗に語り掛けるのがせいぜい。
 
 その調べはまるで予定調和のように修羅刀に怨霊達が吸い込まれた時に
 同じくして終わる。そこには一片の不自然さもない。
 笛をしまい、ゆっくりと目を見開く炎の瞳に修羅刀を手に駈けてくる沙夜が写る。
 誰も気付かぬ程の薄い笑みを浮かべ、炎の身体がゆらりと揺れる。
 ほんの僅かな風すらも生じぬ程の動きで炎は沙夜の視界から消え
 背後に現れる。その指にはいつの間に抜いたのか一本の髪の毛を
 挟んでいる。いや髪の毛ではない。夜目に分かる者は
 まずいないだろう、それは一本の絹糸だった。
 
 「やはり…」
 
 月と星の明かりだけで炎はそれを看破する。亜夜が沙夜がそして夕霧が
 人外の者であったことは分かっていた。それ自体は炎にとって
 意味はない。だがもしも傀儡だったとしたら…それを確かめるための行動。
 そして炎は確証を得る。
 
 「翠影、貴方のお仲間ですよ。切り捨てたら貴方は悲しむでしょうか?」
 
 誰に向かってでもなく、もう一人の自分に向かってでもなく。
 
 「貴方が寂しくないようにそちらに送って差し上げましょうか?」
 
 沙夜の背を見つめながら、そう自問する。
 その場に響く澄んだ音。炎の笑みが僅かに深まる。
 
 「忙しない人ですね」
 
 全くの自然体で滅光に声を掛ける。
 
 「どこへ行っていたのかは知る由もありませんが、貴方の相手は私です。
 気を散らしていると…知りませんよ」
 
 炎の身体がゆらりと揺れる。
 
 炎  滅光に向かって
97年11月08日:22時40分53秒
だからただの想像なんですってば(^^;)(修羅刀編) / tomy
というわけで夜光さん、イエス/ノーでかまいませんから、滅光がイ=イルかどうか、教えて下さい。お願いしま〜す。

ちなみにそう想像した理由は、神通力に介入できること、、時空をこえる力を持つこと、鬼に関係があること、どっかから依り童を使わなきゃいけない存在であること、の4点ですね。これだけの条件が揃ったやつって他にあんまりいませんから(^^;)

>それにしても“彼”は冥道の向こうにいるんですか?

どっちかというと歪(でしたっけ)を取り込み、双角の心珠を飲み込んだあそこが、“彼”のいるところではないかと考えました。冥道は(夜叉鴉の地獄行きみたいに)滅光を呼び戻す為の通路に使ったんじゃないかと思いまして。

>それに仮に“彼”がそうだとしたら鱗麗にとっても主人筋に当たるのでは。

そうですね。ただ守るべき天羅から撤退した(と思っている)イ=イルに良い感情を持つ理由はないので、ああいう口調になります。
それでもイ=イルに命令されれば例え死ねと言う命令でも従うでしょうけど。
97年11月09日:00時20分50秒
沙夜と修羅刀(修羅刀編) / tomy
き〜んという音とともに修羅刀は滅光の妖刀に受け止められた。沙夜の細腕では例え壊れるほど力を引き出しても、それ以上刃が進むことはない。即座に身を引く。

「さて、150年ぶりだな?あのときは逃がしたが今回は眠ってもらうぜ?」
滅光のその声が届く。だが修羅刀は、もはやかつてのオニではない。亡霊を喰らい一つになることで、記憶は薄れ、怨みのみが積み重なっていた。故にその言葉はそれにとって、もはや何の意味も持たなかった。

いつのまにか背後に炎が現れていた。先ほど亡霊の動きを封じていた者。しかし、彼の意識は滅光に向けられていた。

何にせよ、修羅刀の今の狙いは目の前の2人ではない。怨みという原動力に従い、その周囲に向かって不可視の力を放つ。滅光や炎にとっても、打ち消すことはできても庇うのはほぼ不可能な量と密度で。

一方沙夜の意識はそれらをじっと見つめていた。滅光と炎、破滅を象徴するような2人を意識で感じながら、沙夜は静かに思う。

『この男(ひと)達なら、、お母様を殺せるでしょうか?』

沙夜 修羅刀を手にして

それにしても沙夜って潔癖症だったんでしょうかね(^^;)
97年11月09日:10時08分36秒
夕霧(修羅刀編) / tomy
夕霧は切られるつもりだった。修羅刀が自分を殺す、その一瞬の隙があれば沙夜を取り戻せる。その自信が夕霧にはあった。だが修羅刀は自分や玄屋でなく、まず琴音を狙った。修羅刀の怨みがそこまで深い事を見せつけられた以上、もはや受身でいる事はできない。
その直後修羅刀を受け止めながら滅光が、沙夜の髪を手にした炎が、沙夜の前後に現れる。戦場に生きていた者の勘が夕霧に告げる。この2人の危険さを。

「玄屋、悪いけど今すぐ式刀を1本打ってもらえないかしら。」

夕霧から玄屋へ。

さて、、4つ巴はさすがに嫌ですねえ。(^^;)
97年11月09日:15時36分40秒
大乱戦になってしまう(修羅刀編) / 月夢
 修羅刀、滅光、炎に夕霧・・・ちょっとなあ、うーーん、利害関係がずれあって味方のいない戦いだし、どうしますかね。
 とにかく滅光の反応見て、それから引き上げ計ろう、ではまず、玄屋。
 
「玄屋、悪いけど今すぐ式刀を一本打ってもらえないかしら」
 滅光と炎が現れた直後のことだった。
「夕霧・・・・」
 あの時以来何度か夕霧には会ったことがある、だが今の今まで一度たりとも刀を抜いたところを見たことはない。
「修羅刀を渡したときに続いて、今度も黙っていかせろと?静弥に殺されかねんな」
 夕霧が死を覚悟をしていることはわかっていた、あの時静弥がやったように自分の娘を解放するためなら迷うことなく命を差し出すだろうことは。
(とは言ったものの・・・)
 遠回しな拒否をしながらも玄屋は迷う、ただ黙って斬られるのではなく夕霧が刀を必要とした理由は玄屋にもわかっている。
(確かにあの二人は危険だ・・・下手をすればあの沙夜という娘の命を・・・)
 玄屋は琴音の方に目を走らせる、戦場の鬼気に飲まれて足が竦んでいるのか、琴音は先ほどから動いていない。
(娘・・・か)
 玄屋の手が袖口の式札を探る。
(私も夕霧もこれまでの人生で見捨てることの出来ない足枷を手にしたということか・・・)
「・・・・・・無駄死にする気がないなら貸してやるけどな」
 
 玄屋から 夕霧へ
 
97年11月10日:14時27分30秒
炎(修羅刀編) / ジョーカー
修羅刀の放った不可視の力が地面に爪跡を刻みながら迫る。
地を這うようなその波動は宙に逃げれば躱す事も可能だろう。
しかし炎は避けるそぶりを見せない。滅光との戦いでの経験が
彼にそうさせたのだろうか。炎の放つ感情が、気配が急速に薄れ
姿が霞のように朧になっていく。半透明になった炎の身体を
波動が何の抵抗する見せずに通り抜けていく。自らを無と化し
空と同化する事により波動をすり抜けたのだ。

「このような業で私を倒す事は出来ませんよ」

薄い笑みを浮かべ言い放つ。だがこの状態では炎もまた戦う事が出来ない。
再び“色”を取り戻し滅光との間合いを詰めていく。その動きが止まり炎の雰囲気が変わる。

「その前に俺の用を済ませよう」

鋭敏な感覚は背後で行われた会話をも捉えていた。
気配がともすれば見失いがちになるほど薄かった先ほどとは違い
ぎらぎらした気配を放つ様になった炎は事も無げに言う。
その右腕が指先からほどけ、二の腕の半ばまで霧のような状態になる。

「壬元典烈とやら、お前が欲しいという奴がいる。出て来てもらうぞ」

半ばまでほどけた右腕を沙夜の背中に突き入れる。
一瞬の停滞の後、炎が笑う。

「いたな」

無造作に腕を引き抜く。腕の先には白いもやの様なものがわだかまっている。
法力の持ち主には分かるだろう、それは人の魂だった。
顔を歪ませ、逃げようと、修羅刀に戻ろうと足掻くが果たせない。
97年11月10日:22時11分58秒
暁雲(修羅刀編) / ジョーカー
 琴音に施した簡易の結界では保たない。それを瞬時に判断し、暁雲は
 琴音の腕を引き自分の後ろに庇う。
 
 「喝!」
 
 その一言で直径二尺ほどもある気弾が出現する。
 もっとも法力を持たぬ者にはそれとは分からないだろうが。
 
 「界!」
 
 続く言葉で気弾が形を変え、暁雲の前にそそり立つ壁となり
 修羅刀の放った力と喰い合い、相殺する。壁よりはずれたところを通過した力は
 容易く立木をへし折り、木っ端微塵にする。修羅刀と距離が近かっただけに威力も凄い。
 
 「厄介じゃなこれは」
 
 渋面でそう漏らす。
 
 暁雲
 
 他の人はこれどうやって避けるんでしょうね。とりあえずこの場では
 琴音が一番脆そうだったので庇いましたが。
97年11月10日:22時55分22秒
夕霧(修羅刀編) / tomy
「・・・・・・無駄死にする気がないなら貸してやるけどな」
その玄屋の言葉に、返事を返そうとする夕霧。

「そんなつもり、、、」
あるわけないじゃないと続けようとした時、修羅刀の波動が2人の元に襲いかかる。
夕霧は気弾を盾がわりにし、わざと吹き飛ばされることで被害を最小限に食い止める。

「ちょっと無駄に消耗してしまったみたいね。」
ひらりと着地すると玄屋の方を向く。

「玄屋、無事?」

夕霧から玄屋へ
97年11月10日:23時15分15秒
亜夜(修羅刀編) / tomy
「、、、沙夜、、。」
沙夜の感じている苦しみが伝わってくる。そして今、沙夜が何を望んでいるかも。

「だめだよ、、沙夜、、。」
その苦しみに耐えながら沙夜に近付こうとする亜夜。そこに修羅刀の発した波動が届く。

「んっ、、、。」
一瞬は堪えたものの、結界が破れると同時に吹き飛ぶ亜夜。

「、、、やめて、、沙夜。」
再び立ち上がる亜夜。体のあちこちが痛むが、沙夜から伝わる苦しみの方がよほど辛かった。

亜夜
97年11月11日:14時49分25秒
「天者地者」修羅刀編 / 夜光
  単刀直入に言えば....滅光は「神(イ=イル)」ではありません。もう一つの方の意志が関与しています。
  何かどんどん期待が高まっていく....こんはずでは〜。
 では滅光の旦那に動いていただきましょう。
 
  修羅刀から目に見えぬ障気が大量に吐き出される。けれど冥道を背にする滅光にはそれは微風の揺らぎにも
 にた心地よいものだった。
 「野暮用を一つかたずけてきただけよ」
  笑みを浮かべながら炎に答えを返す。
  その滅光の目の前で修羅刀からある亡霊が抜け出ていく。それは彼が欲している者ではない。けれどもそれ
 は彼にある方法を思いつかせた。
 「なるほど....そいつぁいいや」
  あたりに満ちる妖気が消えていく。妖刀無辺が力を失ったかのごとくその輝きを消す。そして、力を失った
 妖刀では修羅刀を支え続けることはできない。支えを失った刀はその使い手ごとしばしよろめいた。 
  そのしばしの隙に修羅刀を素手でつかみ取る!!?
 「選べ。眠るか滅ぶか。約束の時は未だ来たらず」
  それは直接修羅刀の核となっている心珠に響く。そして、同様にその声が聞こえる者たちの心に響く。そう
 大地があげる悲鳴のごとき深き声が。
  そして、滅光のうでが引き上げられる。その血塗られた手には淡く青い光を放つ何かが握られていた。
 「選ばぬならば....滅ぶのみ」
  その腕に何かが集まっていく。それは目に見えぬもの。世界を構成する最小のもの。即ち<シャ>。
 「約束だ見せてやるよ。本当の『修羅』を」
  誰に言うとでもない声。けれどそれを向けられたのはただ一人。
  体中を覆うあまたの珠が滅光の意志に答え紅の光を放つ。金剛鬼"双角"を屠ったときすらみせなかった。サムライが
 今その姿を現そうとしている。
 「彼方の御大将殿はいまだに帰ってきてはくれぬよ。それゆえ『我々』が再び目覚めねばならなくなった」
  そこにいるのは狂気を秘めて笑みを浮かべるサムライではなかった。その声にその瞳に死を感じさせる。
  そこにあるのは二本の長大な角を持つ"鬼"。異形と美と、畏敬と恐怖。そして経てのない安らぎと苦悩。それを同時に感じさせる。
 
 「鬼神」滅光 より
97年11月11日:18時30分41秒
無事(修羅刀編) / 月夢
 琴音はうまく難逃れたか、しかし次は亜夜の番だね、久しぶりに天羅らしいかも(笑)。
 こちらは脇役二人をやってしまいます。
 
 
「これが修羅刀・・・・」
 間一髪の所を暁雲に救われ、真っ青になりながら琴音が呟く。
「あ、あの、ありがとうございました」
 かろうじで口にする感謝の言葉もどこかぼうっとしており、目は引きつけられるように前を見ている。
 あれだけの強大な力をそれぞれが自身のやり方で何とかしのいでいる。
(修羅刀も修羅刀ですが・・・・・この方たちも・・・・・天羅は広いです・・・)
 妙な感慨にふける琴音、それだけのことが眼前では行われている。
(力不足がこんなに悔やまれるなんて・・・・)
 完全に部外者と化している琴音が唇をかむ、修羅刀を止めることも沙夜を救うことも琴音にはできない。
(このまま見ているしかないのでしょうか・・・・)
 
 琴音
97年11月11日:18時56分18秒
踏んだり蹴ったり(修羅刀編) / 月夢
「玄屋、無事?」
「・・・・なわけないだろ」
 修羅刀封じの方法を求めて旅している間に覚えた操気術のおかげで直撃こそ避けたがもろに吹き飛ばされて玄屋がふらつきながら身を起こす。
「くっ・・・ただでさえ消耗してるというのに・・」
 今朝から立て続けでごたごたに巻き込まれているために疲労の蓄積はかなり厳しい。
「せっかくあの坊さんに傷なおしてもらったってのに」
 その坊さんは向こうで琴音を守っている。
「・・・もはや手段選んでる場合じゃないか」
 玄屋は袖もとから式札を取り出すと夕霧に渡す。
「札だけはいくらかあるから要求するなら今のうちだぞ、これ以上つき合えるか怪しくなってきた」
 戦いの状況は玄屋が踏み込める域を越えている。
「・・・・夕霧、お前に死なれるとあの世で静弥に私が何を言われるかわからん、気をつけてくれ」
 夕霧の方を見ようともせずに、ふざけたことを早口で玄屋が口にした。
 
 玄屋から 夕霧へ