97年10月10日:00時55分10秒
暁雲、その式(修羅刀編) / ジョーカー
 夕霧の言葉には何も答えず、無言のまま暁雲の式は
 夕霧の前にその身を横たえる。
 
 「どうせ止めたところで聞きはせんのじゃろう?
 なら連れていってやるから乗りなされ。どうなっても知らんがの」
 
 どこか諦めたように暁雲の式は言葉を連ねる。こうなった母親に何を言っても
 無駄だと、その気の遠くなるような年月の間に悟っているのだろう。
 
 「香、お主は来てくれんか?儂ゃ今地震を鎮めるのに
 べらぼうに忙しい。こっちに来ても夕霧さんを守れるかどうか
 分からんのじゃよ。ちっとは成長したんじゃろ?ならば男の甲斐性を見せてみせい」
 
 最後だけは笑みを含んだ声で式はそう言った。
 
 「玄屋殿もお好きになさい。どうせ夕霧さんが来るのじゃから
 一人が二人になったところで大して変わらんじゃろう」
 
 「ま、どちらを選ぶかはご自由に。儂はどっちでも構わんよ」
 
 暁雲(の式)  夕霧、香、玄屋に向かって
97年10月11日:00時23分22秒
行くしかないねえ(修羅刀編) / 月夢
「行くかどうか、か、他の人間が外れることはあっても悪いが私と夕霧を抜けさせることは出来ないぞ」
 ごく当然と言うふうに玄屋が言う。
「多分琴音のやつは私たちが修羅刀の元にいくことで暴走する可能性を考えているのだろうが、それぐらいは計算している」
 冷ややかな表情をした玄屋は式に近づく、
「私以上に修羅刀のことを分かっている者はいない、あれはただ上から押さえつけても無駄だぞ、あれは押さえつけられれば反発するだけだ」
 二十数年ありとあらゆる手段をあたり続けた玄屋には分かる。
(並の方法では役に立たない、一時的にでも修羅刀自らが静まらないと・・・)
 そのための方法は幾つかあることにある、
(たとえばあいつの目的をかなえてやるとかな)
 今の修羅刀が望むこと、それは玄屋か夕霧の・・・・、
(最悪の手段だろうと考えておく必要はあるな)
 そんなことを考えていることなぞかけらほども感じさせずに玄屋は冷め切った陰陽師の表情をして式に乗り込んだ。
97年10月11日:00時44分48秒
暁雲 その式(修羅刀編) / ジョーカー
 背中に乗った玄屋にしか届かないような声で式はつぶやく。
 
 「奴は何を望む?」
 
 それは玄屋に向けたようであり、独白のようでもあった。
 
 暁雲(の式)  
97年10月11日:01時24分45秒
謎かけ(修羅刀編) / 月夢
「修羅が望むは燃やし尽くす憎悪だけ、そしていつか燃え尽きることだけを望む」
 答えるようでもあり、独り言のようにでも玄屋は呟く。
 
 玄屋
97年10月12日:23時38分51秒
暁雲、その式(修羅刀編) / ジョーカー
 いかん、止めていたか。
 
 「そして深き業故に、自らの望みに気付くことなく。
 その憎悪の炎は己が身を焼き焦がしながらも燃え尽きることなく。
 永劫という名の苦しみ…儂も同じか」
 
 虚無を感じさせる声で、式は誰にともなくつぶやく。
 
 暁雲(の式)  玄屋に向かって(?)
97年10月16日:02時35分33秒
乗り込む夕霧(修羅刀編) / tomy
香の返事を聞いてからにしたかったけど、、あきらめよ(苦笑)このままでは話しの流れにおいてかれる(^^;)


「そういうことです。」
玄屋の言葉に続けて夕霧が式に乗り込む。それとほぼ同時に香も。

「では、、お願いします。」

夕霧から暁雲(の式)へ

つ〜わけで勝手に乗り込ませちゃいました。ごめんね、桂さん
97年10月16日:05時36分39秒
暁雲、その式(修羅刀編) / ジョーカー
 三人が乗ったことを確認すると未だ鳴動の終わらぬ大地を離れ
 式は宙を駈ける。巨大な亀裂を越え、木々の間を駈けていく。
 先行したとは言え娘の足。程なく沙夜に追いつく。高度を僅かに下げ
 沙夜の襟元をくわえ、そのまま駈けていく。
 
 「やれやれ、見かけによらずお転婆なお嬢ちゃんじゃのう」
 
 呆れたように式は、沙夜の襟をくわえたまま、器用に声を出した。
 
 暁雲(の式) 
97年10月21日:10時55分16秒
沙夜(修羅刀編) / tomy
「やれやれ、見かけによらずお転婆なお嬢ちゃんじゃのう」沙夜をくわえながら、式が言う。

「見かけと内面が必ずとも一致するとも限りませんし、私は必要と思われる手段を行なったに過ぎません。」
くわえられながら相変わらずロジカルに答える沙夜。

「ところでできれば上にあげていただけないでしょうか。ここでは治療ができませんので。」
赤く腫れ上がった手首を見せて、そう続ける。

沙夜から暁雲(の式)へ

というわけで指名されたので沙夜です。この娘は無茶苦茶難しいですね。なにせ考えても感じない人だから(苦笑)その点、亜夜は楽ですね。逆だから(爆笑)
97年10月21日:14時04分27秒
暁雲、その式(修羅刀編) / ジョーカー
「ふぉっふぉっふぉ、正論じゃな。じゃがちっとは親御さんの事も考えなされ」

沙夜をくわえながら、器用に声を出す。

「二人して危険を省みず、飛び込んでいくようでは
夕霧さんも心配のあまり寿命が縮んでしまうわい」

首を軽く縦に振り、同時に沙夜を離す。
僅かな滞空時間の後、沙夜は式の背中に納まった。

「手首を挫いたようじゃ、手当てを頼みもうす。儂ゃこの状態では
出来ようも無いのでな」

暁雲(の式) 沙夜、背中に乗っている者達に向かって
97年10月28日:02時29分11秒
沙夜と夕霧(修羅刀編) / tomy
「危険を省みていないわけではありませんよ。ですが『虎穴に入らずんば虎子を得ず』という諺もございますでしょう。要は危険に見合うかどうかではないでしょうか。それに、したいようにせよとおっしゃられたのはお母様ですから。」
沙夜は暁雲の式にそれだけ言う。

沙夜から暁雲の式へ


(本当にこの娘は、、ふぅ)
なまじ聰明であるがゆえに、沙夜は全てを理屈で理解しようとする所がある。言葉で教えるのは逆効果だろう。そう分かっていても思わずため息の出る夕霧であった。

「どこを怪我したの?見せて。」
夕霧が沙夜に聞く。

「ここです。」
そう言って手首を見せる沙夜。

(困ったわね。こんなところで傀儡術を使うわけにもいかないし。)
傀儡による治療とはいわば幻影のかけ直しである。使えばほんの一瞬とは言え正体を晒すことになる。ましてや式は効かない。仕方なく腫れ止めの薬草を当てて布で巻き、簡単な手当をする。

「しばらくしたら痛みも引くと思うから、それまであまり動かしてはダメよ。」
そう沙夜に言う。

夕霧と沙夜
97年10月29日:02時35分41秒
20年ぶり(修羅刀編) / 月夢
(すっかり母親だな・・・・)
 夕霧を見て場違いな感想を抱いたのも一瞬、玄屋は現実に引き戻される。
「ついた・・・・」
 奥から絞り出すような声で玄屋が前を見る、ついに修羅刀の元についたのだ。
「琴音がいるな」
 ちっと玄屋が舌打ちする、
(距離が近い、まずい・・・・)
 琴音を引き離す算段を立てようとする矢先、ぞくっと背筋に冷たい物がかけのぼる、そしてそんなことをする必要などないことに気付く。
「来るな・・・・」
 眼などないはずなのに修羅刀は確かにこちらを見ている、ならば、
「夕霧、来るぞ!!」
 声ならぬ声が叫ぶ、二十数年前の再来、
「前回より決していい状況じゃないな・・・・」
 呟く玄屋、止めるための決定打がないのだ。
 
「やっときましたね、じらしてくれます」
 同じ頃海淵が呟く、楽しげな笑みがますます深まる。
「修羅刀に力をあげましょうよ、この地には龍脈がない代わりに、それに代わる力はあるのですから」
 人がもし龍脈と同じだけの力を一時的にでも欲するのであれば方法はひとつ、
「龍脈封鎖以来この地には騒動が絶えなかったんですから、そろそろ蓄えがありますでしょう?」
 つまりは負の流れ、破壊、騒動、死が呼び寄せる、陰の流れ、言うなれば修羅刀の糧、
「少しだけ暴れさせてこの場にいる全ての人の記憶から消えないようにしてあげましょう、そして再び日のあたる舞台に立たせてあげませんか?」
 
 海淵
97年11月01日:13時35分22秒
負の流れ(修羅刀編) / 月夢
 ごめん、説明不足、操ろうと言うつもりはありません。
 どんな存在でも基本的に流れは出来ると思うのですよ、負の流れでも気の溜まりやすい方向に自然とした流れが出来ると思います、海淵はそこからちょっと支流を作って修羅刀に注いでやろうとしているだけです。
 何の準備もなしですからそんなに大量には無理でしょうが、今のとこここは結構微妙なバランスかなと思っているのでそれでも用が足りるのではと思いまして、一時的にバランスを崩して修羅刀暴走、そして軽く暴れたら回収して帰ろうと思ってますんで。