97年09月10日:15時16分18秒
お帰りなさい>tomyさん(修羅刀編) / タイガ
 では、続けましょう。
 
 蜘王は森をかけながら考えていた。
 (これで二度目の失敗だからな。
  すこしばかり顔を合わせにくいが、伝えない訳にもいかないしな…。
  まあ、細かい所は誤魔化しておこう)
 少々姑息な事考えつつも、怨麗が居ると思しきあたりつく。
 「さてと、どの辺かな…」
 
 蟲サムライ(?)「蜘王」より陰陽師「怨麗」へ
 
 と、言う訳で蜘王が報告に戻ります。
 さて怨麗さんはいま何処にいるのでしょうか?
#なぜ蜘王が来れたか?
#枯蔦と同様印を付けたのです。
97年09月10日:17時38分23秒
一番ヤバイところに絡まれてしまった(^^;)(修羅刀編) / tomy
えっと、実のところ怨麗は味方を巻き込まないように離れたんですけど、、、(^^;)。蜘王来ちゃうんですか、、、。どないしよ、、。


怨麗の元を目指す蜘王は行く手からただよう匂いに気付く。血の匂い、何かが焦げる匂い、肉の焼ける匂い、、、。
それからしばらくして、蜘王の前に“道”が姿を表す。木々がむりやり倒されて作られたように見えるその道は近くの村と思われる灯りへと続いていた。、、、いや、こんな時刻に灯りのついている村があるはずがない。あるとすれば、、、。

怨麗の元への道のり

こんなとこでどうでしょうか、タイガさん(^^;)
97年09月10日:18時30分52秒
ひょっとして(修羅刀編) / ジョーカー
 怨麗は暴走中?ちなみに双角も怨麗のところに向かわせたので
 奴もそっちに行っているはずです。それもかなり早い段階でのことだから
 とっくに着いていると思いますが。
97年09月10日:18時37分52秒
暴走っていうか(修羅刀編) / tomy
ちょっと『解放』してます。
97年09月11日:08時18分49秒
迷い(修羅刀編) / タイガ
 唐突に目の前に現れた「道」を見ながら蜘王は呟いた。
 「なんだこりゃぁ?
  あの光に続いてるって事は、あれが原因って事か?」
 しばらく考えていたが、どうせいくら考えても分かる訳が無いと判断を下し
 実際に行ってみる事にした。
 もっとも馬鹿正直に道に沿って進むような事はしない。
 「さて、鬼が出るか蛇が出るか。
  今出て欲しいのは…、蛇の方かな」
 自分でも「自分が弱くなったのではないか?」と、疑問が浮かぶ。
 だが、鬼と戦うなら万全の体調で戦いたい。
 それが鬼となった者への礼儀だと思う。
 そうして万全の時に叩き潰してこそ、鬼となってまで
 戦いを求めたものへの弔いとなるのだと彼は思っていた……。
 
 蟲サムライ(?)「蜘王」より陰陽師「怨麗」へ
 
 ちなみに、蜘王は「金剛機を『殺せるほど』強くなった」のではなく
 「金剛機を『殺すために』強くなった」のであり、蟲もサムライのそのための力です。
 (アーキの蟲使いと違い蟲への愛情はない)
 そこに金剛機がいたらどうなるか……。
#斬りかかりそうになって途中で止めると思いますが。
97年09月12日:16時34分45秒
そこには!?(修羅刀編) / tomy
道を避けて光に近付いて行く蜘王。近付くにつれ、その輪郭が次第に明確になってゆく。それにつれて『死』の匂いも段々と強くなってゆく。そしてそれが何であるか解った時には、蜘王は死体のただ中にいた。
『それ』は全身を鱗に包まれ、頭に鹿のような角を生やしたいわゆる『龍』のすがたをしていた。だが『それ』の体は白いモヤのようなものでできており、その頭とおぼしき所に小柄な人影がうつし出されていた。
しかし『それ』は幻影ではなかった。その証拠に『それ』が体を揺らすと地が揺れ、『それ』が尾を振るうと木や死体が吹き飛ばされてゆく。
そこらに転がっている死体は、皆鎧を身に纏っておりそこらには折れた刀や槍が散乱していた。どこかの兵士なのだろうか?
そう考えた時、『それ』が蜘王の方に顔を向けた。
「怨麗?」から 蟲サムライ(?)「蜘王」へ
97年09月12日:17時53分54秒
ちなみに(修羅刀編) / tomy
この兵士達はおそらく神宮家の使いがその辺の領主をそそのかして派遣した言わば『修羅刀のえさ』でしょう。
97年09月12日:18時18分49秒
その少し前(修羅刀編) / tomy
双角は麗を追っていた。
早い。だが、ある地点を目指しているわけではなく、何かを探しながら飛んでいるように蛇行しながら飛行していた。
(麗、何を追っている?)
双角は麗に向けて“声”をとばす。
(双角、来てはダメ)
その麗の思念は弱々しいものだった。
(もし今来たら、たとえ貴方でも殺してしまう。お願い!)
その思念を最後に麗の返事は途絶える。
双角はようやく理解した。『もう一人の麗』が目覚めようとしているのだ。『人ならざる麗』が。

双角と麗
97年09月13日:15時08分49秒
精神戦(修羅刀編) / タイガ
 (確かに蛇の方がいいとは言ったがこれは蛇なのか……?)
 結構くだらない事を考える。
 だが、所詮人間なんてものはそんなもんだろう。
 (「印」があるな…、て事はこいつがあの姉ちゃんなのか?
  変われば変わるもんだなぁ)
 『龍』が蜘王の方へ頭を向ける。
 (……、目があっちまったよ…。しょうがねえな)
 こんな時は逃げれば追ってくる、目をそらせば襲われる。
 ならば道は一つ。
 戦うだけだ。
 (しかし、もうサムライ化する余裕は無い。
  そしてサムライ無しで戦いきれるとも思えん)
 出来なくはないが、枯蔦と戦うための分が無くなる。
 その目を睨み付ける。
 (精神の強さで勝負するしかないな…)
 
 蟲サムライ(?)「蜘王」より「怨麗(?)」へ
 
 実無謀な賭けな気もしますが…
97年09月13日:19時02分45秒
なんか動物レベルで考えられてるし(^^;)(修羅刀編) / tomy
『それ』は目の前の生き物を見つめていた。「怨麗」が「蜘王」と呼んでいた生き物だ。
 「怨麗」にとっては味方だった。だがそんな事は『それ』にとってはどうでもいいことだった。しょせん、天羅のバランスを壊す生物「人間」の亜種に過ぎない。
 意識のどこかで『目的』の為に「蜘王」が必要だという「怨麗」の思念が感じられる。
 愚かしいことだ。「怨麗」もしょせん「人間」のスケールで考えているに過ぎない。「怨麗」さえ意識を譲り渡せば、そのような焦りは必要ないというのに。だがこの生き物を試してみるぐらいの価値はあるだろう。それに耐えられぬようなら「怨麗」がどう思おうと生かしておく価値はない。
 そこまで考えると『それ』は「蜘王」に『視線』を送った。並の生物ならそれだけでショック死するような『視線』を。
 『もう一人の麗』から蟲サムライ(?)「蜘王」へ
 
  えっと、こんなところです。ちなみに『視線』には<畏怖>の妖力がこもってます。
97年09月15日:07時51分57秒
同じです(修羅刀編) / タイガ
 人間だろうが動物だろうが鬼だろうが妖だろうが目があって精神がある以上、
 皆、この手で戦えます。
 
 ま、取り合えず続きを。
 
 蜘王は人を殺せるほどの力を秘めた「龍」の視線を受けてなお、それを押し返した。
 (こんなもん、オヤジに比べたら、まだましな方だ……)
 強い意志を持ってすればたとえ妖であっても負けはしない……
 
 蟲サムライ(?)「蜘王」より「怨麗(?)」へ
 
 えー、こいつのオヤジは、こいつの目の前で修羅になっています。
 そこを陰陽師に助けられた訳ですが……。
#これで「なぜ金剛機を殺すための力」を得たか分かるでしょ?
#ほんとに龍の視線と(修羅とはいえ)人間の視線が同等な訳はありませんが、
#こいつの主観ではオヤジの方が強いと思っている訳です。
#それはそれとしても、今回はえらく書きにくい…。
97年09月16日:12時44分32秒
鬼と呼ばれるかな?(修羅刀編) / 夜光
  compの調子が悪い〜(TT)
 深くわだかまった闇がある。闇よりもなお暗く輝く刀がひとふり。

「みつけたぜ....べっぴんさん」

 暗い相貌に凶器の笑みを浮かべ。月の光さえその殺気で跳ね返す。

 透き通るほど純粋な殺意。当初の目的すらもうないのではないだろ
うか...

「おもしろいやつがいるな...が、先に約束をはたさなきゃな」

 猛き神獣の目の前に一人の男がいるそれが目に入る。けれど、圧倒
的な生気の前になんと弱々しくみえることか...

 それはすらりと片手と同化した刀を構える。達観した静かな視線と
狂気を瞳にのせ。

 そして、あらゆるものをなぎ倒しその姿をあらわにする。
  
  サムライ(?) 滅光 より 怨麗 むしサムライ 蜘王へ
97年09月17日:13時42分08秒
う、しまった(修羅刀編+妖編) / ジョーカー
 炎に滅光のことを気付かせるのを忘れた。
97年09月18日:07時53分02秒
動けないし…(修羅刀編) / タイガ
 蜘王は近づいてくる人の気配に気づいてはいた。
 気づいてはいたのだが、一瞬でも気をそらすと危険な状態にあるのだ。
 (とりあえずほっとくしかねぇ…、よっぽど腕に自信があるか、馬鹿でもねぇ限り引き返すだろうし、
  帰らなきゃ帰らないでも、俺に直接かかってこなけりゃ、役に立つ)
 たとえば、もし龍の視線がそれればその間にこちらが仕掛けられる。
 
 蟲サムライ(?)「蜘王」より「怨麗(?)」とサムライ(?)「減光」へ
 
 おおっ、とうとう全部に(?)を付けたぞ…。
 別に嬉しかねぇけど。
97年09月19日:16時00分28秒
やっぱり双角出すしかないか(修羅刀編) / tomy
(麗の付近に『滅光』の存在を確認!麗!!
麗の思念を感じとり、付かず離れず追いかけていた双角。途中『蜘王』が麗に接近するのを感じたが見過ごした。力ずくで止めたり、発狂させる危険を侵して“声”を送るよりも、そのまま行かせた方が良いと考えたからだ。だがそれが裏目に出た。
(麗、必ず守る!)
どんな姿になっても、自分を上回る強大な力を持っていようとも、双角にとって麗は守るべき存在であった。いつしか双角の脳裏には泣きじゃくる少女の姿が浮びあがっていた。鋼の体になってからは決して目にしたはずのない姿が。

双角から滅光へ

というわけで、次のターン(笑)双角が割り込みますので、夜光さんよろしくお願いします。
97年09月20日:15時10分40秒
動けないのはこちらも同じ(修羅刀編) / tomy
『蜘王』が視線に耐える様を『それ』はじっと観察していた。

“力”を使うまでもなく、目を見れば『蜘王』がこの闘いに勝てると信じているのがわかる。非常に愚かしい。どのような改造を施されていようと、その研ぎ澄まされた意志を幾日保てることか。相手は何カ月でも何年でも耐えられる存在だというのに。だが、その愚かさが心地よい。
しかし、その時何の前触れもなく突如ある気配が現れた。今まで察知できなかったという事は、生きているならばどんなに消そうとしても消せぬ生命の気配を消せるモノか、あるいは理(ことわり)を越えた手段で移動できるモノか、どちらにせよ人ではあるまい。

(シカモコノ気配、前ニ感ジタ事ガアル。確カ『滅光』ト言ッタナ)
無視するわけにもゆくまい。つまらないが、試しはひとまずおあずけの様だ。
その時もう一つの気配が近付いてくるのを『それ』は感じた。それも良く知った気配が。
そして『蜘王』に告げる。

「『蜘王』トヤラ、喜ブガヨイ。面白イモノガ、モウスグ見ラレルゾ。“鬼”ト“修羅”トノ戦イガナ。」


『もう一人の麗』から蟲サムライ(?)「蜘王」へ
97年09月21日:08時02分38秒
ようやく動ける(修羅刀編) / タイガ
 蜘王は「龍」の視線が力を弱めたのを感じると少しだけ移動して
 減光と「龍」を視界に収めた。
 「鬼と修羅、区別して言うからには何か違う所でもあるのかい?」
 半ばからかうような口調で彼は言った。
 「それと、どっちが修羅でどっちが鬼だ?」
 減光を見ながら言う。
 
 蟲サムライ(?)「蜘王」より「もう一人の麗」とサムライ(?)「減光」へ
97年09月22日:12時43分59秒
忙しくなってきた(^^; (修羅刀編) / 夜光
  寸毫の呼気の合間に刀をひとふり。空を切り裂く空そのものが
 木々をなぎ倒していく。
 「あれは俺がもらう。お前は死にな」
  空にその体はあるというのに。まるで大地の戒めにとらわれぬ
 かのようにそれは動いた。
  空を切り、空を駆ける。その様は幽鬼のようでもあり、天上人
 の舞の様でもあった。
  間合いを計らせぬ空の刃が再び走る。木々も空気も霧もその道
 を閉ざす事はなかった。
 
 き〜ん
  
  甲高い金属同士がぶつかりあう音がする。
 「止めた?」
  狂的な笑みに少しかげりが走る。必殺の間合い。波の達人
 ならば反応することすらできず切り裂かれるはずの一撃が何
 にも届くことなく消え去った。
 「やるじゃねえか鉄くず。だが俺のじゃまをするんじゃねえよ」
  鬼気が吹き出す。刀に光があつまり姿を変える。風が吹き荒れ
 自然が姿を変える。そこにあるのは先ほどまで狂的な笑みを浮か
 べていた「もの」ではなく透き通るような純粋な殺意のかたまり。
 人であることを越えた何かだった。
 
 鬼神 滅光 より むしサムライ(?)蜘王 怨麗へ
97年09月25日:12時56分27秒
けわい(修羅刀編) / 夜光
  手にしたるはひとふりの刀。かつて名にしおう名工によりて打たれた一品。
 「俺のじゃまをするなら。きえちまいな」
  そいつは鉄のかたまりにそううそぶく。天羅最強最悪のの局地兵器を目の
 前にしてさえ、そいつの殺気は薄れることなく。強まることもなかった。
  目の前にいるのがあやかしであろうとも神であろうとも。この腕にかかれ
 ば切れぬものはない。その自信に満ちている。
 「べっぴんさん、もうすぐ下におとしてやるぜ...」
  暗い笑いがそこにいたものたちの頭に響きわたった。
  
 鬼神 滅光 より むしサムライ(?)蜘王  怨麗  金剛鬼 双角へ
97年09月26日:21時42分17秒
また止めてましたぁ(;;) / tomy
まとめていきます

「ドチラガ修羅カグライ、分カロウ。修羅デナイ方ガ鬼ヨ。違イハ見テオレバ、分カル。」

『もう一人の麗』から蟲サムライ(?)「蜘王」へ

鬼神を目の前にしても、もはや双角に迷いはなかった。
(麗、俺が守る!!)
人知を越えた早さで滅光に切りかかる。それを凶器のごとき表情で、はじきかえす滅光。
何度も繰り返される打ち合いの中、いくつもの光景が双角の意識に浮かび上がる。

どこかの牢獄の中でただ一人うずくまる“自分”。ふいに牢獄に日の光が差し込み、一人の少女が近付く。心配そうな顔で“自分”に近付く少女。

「来ルナ。」
気がつくとそう叫んでいた。
しかし少女は食事らしきものを“自分”の所に持ってくると、じっと“自分”を見つめる。瞳に悲しげな光をたたえたまま。

「アッチヘ行ケ。オ前ナンカ、、人間ナンカ大嫌イダ!」
少女に散々罵倒を浴びせる。それでも少女は日が暮れるまで何を口にするでもなく、そばにきて“自分”じっと見つめている。
そんな日々が幾日も幾日も続いた。
わかっていた。自分がただのやつあたりをしていたに過ぎないことは。“天”を使えば少女の思いは伝わってくる。少女も寂しいのだ。だが失った仲間の事を思うとそれを受け入れることはできなかった。それに“天”を使っても少女の思考を読みとれない事が2人の間に一層壁をつくっていた。
だが、、知ってしまった。少女もまた自分と同じだったという事に。領主の野望をかなえるための実験材料であり、そして人ですらない事に、、。

(だから俺は償わなければならない!!)
(だから俺は守らなければならない!!)

(あの時も守れなかった。だから、、今度こそ!!

双角の剣がどんどん早さを増してゆく。そう金剛機であっても考えられぬほどに!

金剛鬼 双角から鬼神 滅光へ
97年09月27日:10時38分56秒
イニシアチブは取った〜!!(修羅刀編) / 夜光
  炎と相対したときとは違い、その足を地につけることはほとんどない。
 あの時が「静」の戦いをしていたというならば今は「動」の戦いをしてい
 るといっても過言ではない。
 
 「鉄くずにしちゃあ早いじゃねえか」
 
  確かに目の前の金剛機は並の金剛機よりは格段に速い。けれど、滅光の
 からだはそれよりもさらに速く動く。
 
  自分は不動を決め、相手の動きを制限し、狙い澄ました一撃を放つ。そ
 れが金剛機を落とすのにはもっとも効果的だ。が、彼はそれをえらばなか
 った、あえて金剛機の特色である超機動に対応し、それに劣らぬいや、そ
 れすら越える速度の剣撃を放つ。
 
  真空が生まれ、空がさける。それの周りにはいまや生き物のあることす
 ら許さぬ真空の世界が形作られていた。
 
 「オニか....なればこそ。なお放っておけまい。あの龍と同様に」
  
  彼が何事かつぶやく。けれどそれは真空の壁に阻まれ誰にも届くことは
 なかった。
  
 鬼神 滅光 より  むしサムライ(?) 蜘王 「もう一人の」怨麗 金剛"鬼" 双角へ
97年09月30日:02時26分48秒
双角クライマックス(修羅刀編) / tomy
(くっ、、)
声を出せたならうめいていたであろう。とっさに《障壁》を張らなければやられていた。それほどまでに双角は追い詰められていた。だが《障壁》で麗を守ることはできないし、無限に張っていられるわけでもない。

(また、、また俺は麗を守れないのか!)
もっとも思い出したくない瞬間の“記憶”が双角の脳裏に浮かぶ。


麗が地に倒れ伏していた。

(そうだ、、あの時、、)
呼吸も脈も止まっていた。

(俺は、、守り切れなかった、、。)

「貴様ラ、、許サン、、、。」
血涙を流しながら、南雲の陰陽師に無理矢理に埋め込まれたサムライを起動させる。

、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、。
100か200か、、、ともかく数えきれぬほど殺した時、、ふいに背後に気配を感じた。天を突く巨大な影、、それが最期に目にした光景だった。


(そうだ、、あの時俺が守れていれば、、麗はあんな苦しみを背負わずに、たとえささやかでも幸せを手に入れることもできただろうに。)
双角は覚悟を決めた。この身で“あれ”を使えば無事では済むまい。もう2度と麗に会うことはかなわないだろう。
(だが、それでも、麗は俺が守る!!)

金剛鬼 双角から  鬼神 滅光へ

もう、スクラップになってもいいかな(^^;)書きたいことはあらかた書いたし、、。しかしせめて最期にひと花咲かせないと、、、。最期までザコ扱いじゃ可哀想過ぎるもんね。と、いうわけで、次回反則臭い技を使わせてもらいます。ま、いいですよね。一回限りだし、相手も相手なんだから(苦笑)
97年09月30日:08時05分33秒
雑魚……(^^;) / タイガ
 並みより早い金剛機が雑魚……(^^;)
 実に恐い世界だ。
 
 ま、それはそれとして、止まってたのは俺のせいもあるんだろうけど、
 蜘王はしばらく動かないんだよね。
 
 「金剛機…」
 小声で呟く。
 その表情は硬い。
 と、蜘王の内で誰かが叫ぶ。
 (金剛機だ、殺せ、殺せ!殺せぇ!!)
 別の誰かが応える。
 (なぜ?)
 (金剛機を殺すために生きてんだろうがっ?)
 荒々しい声。
 (違う。あいつは、殺したかった金剛機はもう殺した)
 (じゃあ何故貴様は生きてる?何故俺達を残してる?)
 別の声がささやいた。
 (我々に頼ったときにこの男の運命は決まっていた。
  この男はもう我々と離れる事はできないのだ)
 (何故俺達を手に入れた、言ってみろ)
 (お前達がいなければ金剛機を殺す事など出来なかった)
 (そのためだけに俺は生まれた!金剛機の破壊だけが俺の生きる意味!それを何故奪う!?)
 (冗談じゃない、他人の獲物を捕るのは外道のする事だ)
 (外道?外道の中の外道の言う事か?)
 嘲るように言う。
 (俺は外道なんかじゃ…)
 (オヤジを殺すために式と蟲を入れた男が外道でなくてなんだ?)
 (あれは…、あれは…)
 
 蟲サムライ(?)「蜘王」
 
 ハイ、この二つの「声」は一体何の声でしょうか。
 (多分大方予想はつくんじゃないかな)
 
#とうとうやってしまった。
#葛藤が解けるまで脱落状態です。
#気にしないですすめて結構ですよ。
97年09月30日:15時00分08秒
血戦(修羅刀編) / 夜光
  反則技のオンパレードのこの人を使っている以上。この人に関しては使える反則はできるだけ使いましょう(爆)
  さて、雑魚扱いしているように見えますが....生物の限界に突入しているのは言うまでもないでしょう(連爆)
  それでは「鬼神」 滅光の戦いぶりとくとごしょうらんあれ....
 
  その刀が目に見えぬ何かにはじかれる。早さ力、ともに人外の域に達しておりその一撃は掛け値なしに岩をも軽く
 砕くであろう。それがはじかれた。
  「我が剣に切れぬものなし」
  一瞬だけその動きが止まる。そして、次の瞬間残像を残し<障壁>を刃が砕く。まるで紗に干渉する鬼の力を使える
 がごとく。何かが砕ける感触が両手を伝わる。
 
 「おまえの剣は人の剣ではないよ」
  かつての師の顔が脳裏をよぎる。
 
 「この化け物が。貴様はサムライですらないわ。」
  この身にサムライを埋め込んだ陰陽師の言葉が脳裏によみがえる。
 
 「鬼の名。貴様の方が相応しいではないか」
  狂い鬼の断末魔の声。
 
 (まどいはすなわち失敗に通ず。惑うな)
  狂気にもにた笑みは自信の現れその仮面がはずれることは彼にとっては弱さの証明。
 「よくやった...が、ここまでだな」
  刀の放つ光彩が血のような赤から夕闇のような紅に姿を変える。
 
 鬼神 滅光  より      むしサムライ(?)蜘王 「もうひとりの」麗 金剛鬼 双角
  
97年10月01日:16時52分44秒
最期の跳躍(修羅刀編) / tomy
(、、、捕らえた。)
胴体半ばまで切り裂かれながらも双角は滅光に喰らいついた。もはや余力は残っていない。これが最後の機会だろう。
肉体を紗に記憶させ跳躍させる技。それが双角の最後の切札だった。だが、これは双角にとって破滅を意味する。双角の体の大部分は式でできており、一旦紗にもどせば、再び打つまで式になりはしない。その上、明鏡は紗から作り出すことができないのだから。
だが、それでも双角はそれを選んだ。
あの日の誓いを果たすために、、、。


「逃げて。」
少女の焦る声が聞こえた。カチャという音がして、牢屋の鍵が外される。

「ナゼダ?」
先ほどから恐ろしい思念が近付いているのには気付いていた。そしてつい先ほど城の方でそれが爆発したのも。おそらく城が落ちたのだろう。だが、なぜ自分を逃がすのか、わからない。

「憐レンデイルノカ?コノ俺ヲ。」

「、、、違うよ、、憐れんでいるのは、私自身。、、私も貴方と同じだから、、。」

「何ガ同ジダ。オ前ハ“姫”ト呼バレテイタデハナイカ。」

「ううん、、おんなじ、、。私も、、、、、、人じゃないもの。
そう言うと腕をまくる。そこにはいくつもの鱗が生えている。

「お父様は龍神からさずかったなんて言ってるけど私には嘘だってわかる。南雲の七女なんて、ただの方弁。お父様の野望をかなえるための、、ただの生きた道具。そのお父様も死んだ。そして私ももうすぐ殺される。、、、だから、、貴方だけでも生き残って欲しいの。そうなる事で私も救われる。、、そんな気がするの。」
少女が嘘を言ってないことは感じられた。

「、、、、ワカッタ。ダガ一ツ条件ガアル。オ前モ私トトモニ逃ゲルノダ。」

「、、、そんなの、無理だよ。私、絶対足でまといになる。たとえ名目上でも私は南雲の姫だもの。狙われるに決まってるよ。」

「ナラバ私モ逃ゲヌ。一族全テト倒スベキ敵マデヲ失ッタ今、生キテイテモ仕方ナイカラナ。ダガ、オ前ガトモニ来ルナラ、話シハ別ダ。」

「、、、いいの?」

「私ニハ、守ルベキモノガ必要ナノダ。オ前ガ言ッタ言葉ヲオ前ニ帰ソウ。オ前ヲ守ル事デ私モ救ワレル。ダカラ、必ズ、オ前ヲ守ル。


鉢金(はちがね)がはずれるカシャンという音で双角の意識は再び明瞭になる。そして鉢金の下に隠されていたぼろぼろになった一対の角があらわになる。唯一の生体部分である角は先ほどの超高速起動に耐えられなかった。

(さらばだ、、麗)
最期の“声”を麗に送り、残された霊力を心珠にそそぎこむ。

(敵対者『滅光』、貴様には最期までつきあってもらうぞ)
心珠は双角と滅光を紗へと変え、跳ばす。行く先は、、、“未来”。

双角から滅光と麗へ

しかし滅光の事だからすぐに戻ってくるんだろうな(^^;)。できればちょっとぐらいは間を持たせて下さいね、夜光さん。
97年10月01日:17時55分14秒
『麗』(修羅刀編) / tomy
金剛機見つめる蜘王の目に浮かぶものを『それ』は見逃さなかった。

(ホウ、面白イ、コヤツ、修羅ニ縁ガ深イ様ダ。)
蜘王の過去に興味を持ったか、『それ』は蜘王に意識を向ける。

(さらばだ、、麗)
その時、双角の最期の声が麗に届く。
(、、、ダメ、双角)
(、、私を置いていなくなっちゃうなんて、、)
(、、、そんなの、そんなの、絶対ダメ!!)

『怨麗』の思念が頭の中で響き渡る。

「ウルサイワ、怨麗!ソンナニ、気ニナルナラ、ソコカラ出シテヤロウ。」
そう言うと分身を作りだし『怨麗』の意識をそこに送り込む。

「好キニスルガイイ。モットモ貴様ニ何ガデキルワケデモナカロウガナ。」
そう吐き捨てると再び蜘王を見つめる。先刻とは別種の視線。心を覗き見るための視線を。

(サア、見セテミヨ、貴様ノ根底ヲ)


『もう一人の麗』から蟲サムライ(?)「蜘王」へ
97年10月01日:18時08分48秒
「ひずみ」修羅刀編 / 夜光
  さてと、私が使ってるほかのキャラひっくるめて十年後とかやってやろうかしらん(^^;
 状況が入り組んでて少し解きほぐしたい気分。さて、実は紗に変換された瞬間に心珠をつ
 ぶすという外道な技が無いわけでもないが....
  
  確かな手応えが無辺から伝わってくる。鋼すら無辺の前では柔らかいバターの様に切り
 裂くことができる。
 「死体かい」
  彼には目の前のものがはじめからそれを受けるつもりで誘ったのは解っていた。そして、
 それでも剣撃を打ち込んだのは。この一撃をそのまま受けてそのままでいられるとは思わ
 なかったから。だが、目の前のそれは見事に耐えきって見せた。
  それは自らの死を覚悟していた瞬間だったのだろう。でなければ、数千万分の一秒の呼
 気の合間をつかむことはできない。
 「なるほど...時のはてにか...惜しいな殺すだけではあまりにも惜しい」
  その体が崩れていく。この世界の最小単位たる紗に...
 「べっぴんさんや。遅くなるけど約束は必ず守りにくる....ぜ....」
  それが滅光の声を聞いた最後。またあうこともあるかもしれないが。少なくとも...し
 ばしの間はその姿も声も聞くことはあるまい。
 
 鬼神 滅光 より もう一人の 麗へ
 
  そこはどことも知れぬ闇。その手に握られているのは鋼鉄によろわれた球形のもの。そ
 れは心珠と呼び習わせられるもの。金剛機の心臓とでも呼べるもの。
 「これで、また一つ」
  雅な衣装をまとうそれは鋼をその細指で砕き、中身をそのまま飲み込んだ。
 「お休み。無明の闇の中で。あらゆる苦しみも喜びもおまえをさいなむことはないよ。今
 しばらくの間はね」
  その姿がゆがむ。まるではじめからそこにいたのが彼であるかのように。
 「すぐにおまえさんお大切なものも迎えてやるよ....」
  そこにあったのは。狂気に似た笑みをうかべる、悲しみを秘めた瞳のサムライ。
  金剛機ですらうち砕く。それを実践して見せたもの。サムライ滅光....その姿がそこに浮かんでいた。
 
 サムライ 滅光 より 金剛鬼 双角 へ 
  
  さて、この演出により...次回麗と戦うおりに双角が滅光の内部から攻撃をかけるなぞという演出も可能に....
 なるのかな〜(爆)
97年10月01日:19時15分55秒
やはり、もうすぐ第一部完かな(修羅刀編) / tomy
後、決着ついてない問題っていうと、修羅刀と、枯蔦と、『あれ』の在処ですか。
いい加減「怨麗」動かさんと『あれ』の出番がなくなるな(苦笑)


「双角!」
そう叫びながら駆け寄る。だが間に合わない。「怨麗」の目の前で双角と滅光は紗と化す。
後には双角の物だった明鏡が、一枚残されていた。からっぽの明鏡が。
明鏡だけは紗となる事はない。だが、その中身である魂は肉体とともに紗と化し、時の彼方へ跳んで行った。

「双角、、、どうして、、、。」
残された明鏡を静かに抱きしめる。

、、、、、、。そうだ。自分にはしなければならない事がある。
そのことを「怨麗」は思い出した。

(そうよ。双角がいのちがけで作ってくれた時間を無駄にしてはいけない。双角と奴が帰ってくる前に『あれ』を手に入れなくては。)
そして「怨麗」は再び修羅刀の元を目指した。


「怨麗」

そうそう、沙夜は本当に弱いです。もしかしたら裕太くんよりも。
97年10月02日:14時49分18秒
過去(修羅刀編) / タイガ
 ダンッと思い切り、踏み込む音が響く。
 壁がやすやすと切り裂かれ、破片が落ちてくる。
 「父ちゃん。俺だよ、正平だよ!」
 切りかかられた少年が叫ぶ。
 しかし、その男は表情も変えずに刀を構えた。
 野党から奪い、その野党を、仲間であった村人を、妻を斬り殺したその刀を。
 少年にも解っていた。
 母の呼び掛けにも応えなかった父が止まるはずが無い事ぐらい。
 しかし、それでも、泣きじゃくり、逃げつつも彼は父に呼びかけていた。
 
 元はといえば、戦に破れた兵士達が野党に成り下がり、村を襲ったの始まりだった。
 よくある話だ。広い天羅を見渡せば今でもどこかで似たような事が起きているだろう。
 しかし、少年…正平の父はかなり強さに自信があり、村を守ろうと野党達を迎え撃った。
 刀を奪い、十人、二十人と切り捨てる。
 村人達は彼の活躍にはじめは歓声を上げていたが、その化けものじみた戦いに眉をひそめだした。
 やがて最後のひとりを切り裂いた時、彼はその死体を踏みつけ声を上げてわらった。
 ついで、何を思ったか村人達に襲い掛かった。
 人とは思えぬ速さで逃げ惑う人々を追い、切り捨てていく。
 彼は修羅と化したのだ。
 ただ人を斬り続ける忌まわしい修羅に……。
 
 やがて少年は壁際に追いやられた。両脇は崩れた壁や瓦礫にふさがれている。
 修羅が刀を振りかぶる。
 とっさに目をつぶる少年。
 …だが、死の瞬間は訪れなかった。
 代わりに温かいものが降りかかる。
 恐る恐る目を開く。と、目の前に袈裟懸けに両断された父のからだがあった…。
 
 気を失った正平が気がついたのは父を殺したサムライ陰陽師の家だった。
 彼はそこで下働きをさせられ、そのうちに修羅がどんなものなのかを知った。
 そして、その時から修羅は彼にとってもっとも忌むべきものとなった。
 そしてサムライの存在を知った彼はその力を手に入れるため、傭兵として戦に出た。
 
 サムライとなってしばらくの後、彼は金剛機を知った。
 鋼の体に修羅の魂を宿したものを。
 彼は陰陽師の家で見たものを思い出し、唐突に真実を悟った。
 あの陰陽師が修羅の魂を手に入れるために野党どもを村に導いたのだ!
 彼の目標は増えた。
 そしてそのために、金剛機を破壊する力、父の魂を救う力を彼は戦鬼蟲にもとめた。
 どの金剛機に父の魂が封じられているのか解らなかった彼は次々に金剛機を破壊していった。
 戦時のみならず、平時にまでも。
 彼は罪人として追われたが、結局父の魂を封じた金剛機を破壊するまで、彼は金剛機を狩り続けた…。
 
 「金剛機狩り」が終わった時、彼の生きる意味はなくなった。
 だが、今新たな目標ができた事に蜘王は気付いた。
 
 唐突に蜘王の内で声があがる。
 (誰だ!?)
 (どうした?)
 (誰かが覗いている)
 それは人に宿りその心を支配する力があったから気付いたのだろう。
 しかし…。
 (だまれ)
 不意に別の声が言った。
 (なんだと?)
 (だまれ、これ以上お前らの相手をする気はない)
 蜘王は顔を上げ、「龍」を見た。
 「あんただな……?」
 
 元金剛機狩り「蜘王」より「もう一人の麗」へ
 
 長い上に乱文で読みにくく、とりとめも無い文になっていますがいいたい事は解りますよね?(ちょっと不安)
97年10月03日:18時53分24秒
『もうひとりの麗』(修羅刀編) / tomy
「ソウダ。面白イモノヲ見セテモラッタ。ドウヤラ、オ主ハ、アノ刀ノ修羅ト、ヤリ合イタイ様ダナ。破壊ダケナラ万ニ一ツ可能性モアロウ。ダガ、オ主ハ破壊シタダケデ満足ナノカ?
モシ、ソレダケデ、ナイナラ、今ノ、オ主デハ無理ト、イウモノ。少ナクトモ法力ヲ学バネバナ。」


「もう一人の麗」から 元金剛機狩り「蜘王」へ
97年10月04日:07時32分12秒
不信と迷い(修羅刀編) / タイガ
 蜘王は「もう一人の麗」の言葉に眉を顰めた。
 「法力?何だそれは?」
 彼は法力というものを知らなかった。
 「死を紡ぐ蜘蛛」にも僧の類いはいる(破戒僧だが)
 しかし、彼らは自分の力の説明などしたことがない。
 そんな事は知らずともその恩恵にあずかれる。
 ならば、それがなんであるかなど気にする必要はない。
 ゆえに蜘王は「法力」という言葉を聞いた事がなかった。
 敵である金剛機を作る際に必要不可欠である法力を知らない事は別におかしな事ではない。
 神とか仏とか(法力に神は関係ないが)そういったものには興味が無い男だったし、知らなくても金剛機の破壊はできるのだ。
 「だが、必要なら手に入れなくてはな…」
 蜘王は今まで自分が必要だと思ったものは必ず手に入れてきた。
 戦鬼蟲とサムライのように。
 
 元金剛機狩り「蜘王」より「もう一人の麗」へ
 
#ほんと、すぐに気を散らす奴だな>蜘王
#これでよく天羅をわたってこれたもんだ。
97年10月07日:07時31分54秒
ちょっとした疑問(修羅刀編) / タイガ
 法力を教えてやろうという妖の申し出に
 「それは願ったりだがねぇ…」
 とにやりと笑いながら応えた。
 「あんた、龍神って奴だろ?
  それがなんでこんなに親切なんだ?
  おれぁ、龍神ってやつぁ人間見たらすぐぶち殺す奴だって聞いたぜ」
 空を仰いで、
 「ま、俺達を罠にはめて全滅を狙ってるっていったとしても、別に構わないがね」
 怨麗の方を見やりながら呟く。
 「罠だろうとなんだろうと、どうせ奴とはやりあわなきゃいけないからな」
 蜘王は自分の手を見下ろし、独りごとのようにつぶやきはじめた。
 「奴等は…、戦いの中で生まれる。
  だから…、戦いの中で殺してやれば良いんだと思っていた。
  そうすれば、滅びるんだと思っていた……。
  何の意味があったんだ?
  人を捨ててまで手に入れたこの力は?
  この……力は……」
 
 元金剛機狩り「蜘王」より「もう一人の麗」へ
97年10月07日:14時59分46秒
怨麗飛ぶ(修羅刀編) / tomy
じゃ、その暴走のちょっと前です。


「はぁ、はぁ」
怨麗は地を駆けていた。霊力の使えぬ分身の身では式を使うこともできない。そして『あいつ』と違い『能力(ちから)』の使い方も知らない。体力だけを頼りにせねばならなかった。
ふと修羅刀の気配が弱るのに気付く。

「くっ、、このままじゃ、間に合わない。双角を犠牲にしながら、、、。」
あまりの悔しさに、泣き叫ぶ怨麗。

「をぉぉぉぉぉぉ‥‥ォォォォォォォォヲヲヲッ!」
後半はもはや泣き声ではなく、おたけびになっていた。
そのおたけびに呼応するように怨麗の周囲に白い光が集まってゆく。そしてその輝きに包まれながらいつしか怨麗は空を飛んでいた。修羅刀に向かって。

怨麗
97年10月07日:15時21分56秒
『もう一人の麗』(修羅刀編) / tomy
「無論殺スサ、飽キタラナ。」
何でもない事のように『それ』は言った。
「怨麗ノ余興ニ、ツキ合ウヨリモ、貴様デ遊ンデイル方ガ楽シメソウダト思ッタダケノ事ヨ。」
そう言うと人の身に姿を変える。怨麗と外見はそっくりだが、印象は全く違う。例えるならば割れた硝子の様に鋭く尖った恐ろしく透明な氷、そんな底冷えするような印象を与える。

「楽しませてもらうぞ。蜘王とやら。」
凍り付くような笑みを浮かべながらそう言った。


「もう一人の麗」から元金剛機狩り「蜘王」へ
97年10月08日:08時04分43秒
「あっはっは」(修羅刀編) / タイガ
 蜘王は妖の言葉に声を上げて笑いながら、
 「俺は単なる暇つぶしのおもちゃか。
  ただの道具よりはまだましかな」
 別に気を悪くした様子もなければ自分の感情を隠して演技をしている様子も、無い。
 そして、それを冗談だと思っている訳でもない事は簡単に分かった。
 「じゃ、せいぜい飽きられないようにしますかね。
 にしても、化け物も使命より自分の感情を優先するんだねぇ」
 まだ笑いながらそう言う。
 「ところで、あんたの名前はなんてんだい?
  『怨麗』ってのはさっき駆けてった方だろ?
  いつまでも『あんた』って呼ぶ訳にもいくまい」
 
 元金剛機狩り「蜘王」より「もう一人の麗」へ
97年10月09日:13時36分03秒
いい名前が思い浮かばなかった(苦笑)(修羅刀編) / tomy
「われは麗。それ以外の名は持たぬ。『怨麗』と区別したいなら、、そうさな、鱗麗(りんれい)とでも呼ぶがよい。」
そう言った直後、ふと何かに気付き、不快そうに顔をゆがめる。

「どうやら龍脈から力を吸い上げている馬鹿者がおるようだな。不快だが義務を果たすとしよう。お主は『使命より自分の感情を優先する』などと言うたが、われは決して使命を疎かにしているわけではない。ただお主らよりずっと長い目で見ているに過ぎぬ。」
そして問いかける。

「われは行くぞ、お主はどうする?」

鱗麗から元金剛機狩り「蜘王」へ
97年10月09日:16時11分54秒
さいでっか(修羅刀編) / タイガ
 「鱗麗ねぇ…」
 独りごとのように呟く。
 (別に麗ってんならそれで良いのに)
 「麗」でも怨麗とは十分区別できる…、それとも「麗」というのは怨麗が昔名乗っていた名前なのだろうか……。
 こいつの語る「使命」への考え方といい、まったくもってこういった手合いの考える事はよく判らない。
 「ま、俺なんかと違って数百数千の歳を経て生き続けるものとは考え方が違って当然だろうさ」
 
 ついてくるかと問う妖に、
 「ああ、行くよ。
  んな所においてかれたって何をするでもないからな」
 
 元金剛機狩り「蜘王」より「鱗麗」へ
97年10月09日:19時24分50秒
鱗麗(修羅刀編) / tomy
「ああ、行くよ。んな所においてかれたって何をするでもないからな」
その蜘王の答えを聞き、鱗麗が言う。

「ならば、しっかりつかまっておるがよい。落ちても拾い上げてはやらぬぞ。少なくとも義務を果たすまではな。」
そして化身を解き再び『龍』となる。

「デハ行クゾ。」

「鱗麗」から元金剛機狩り「蜘王」へ

ちなみに怨麗の3倍ぐらい速いので先につくのはこっちです。
97年10月13日:07時51分33秒
搭乗〜(修羅刀編) / タイガ
 落ちても拾わないという鱗麗の言葉に
 (まあ、そうだろうな、しかしそれじゃあ死んでも死にきれねぇぞ)
 と思いながら、落ちないように細工する……、龍となった鱗麗の上に乗り、
 甲蟲の糸で編んだ即席の網をその角などに絡み付ける。
 「デハ行クゾ」
 
 「ああ、良いぜ、いくらでも飛ばしてくれよ」
 軽口で応える。
 
 元金剛機狩り「蜘王」より「鱗麗」へ
97年10月14日:00時56分36秒
鱗麗、閃光のごとく(修羅刀編) / tomy
「ああ、良いぜ、いくらでも飛ばしてくれよ」

その言葉を聞くなり龍は天に昇った。
まるで嵐のように激しい風が吹き付ける。ろくに目を開けることもできない。それどころか息をするのもつらいような状態だ。悪態をつきたくとも声は風にかき消されてしまい、自分でも聞きとる事ができない。もし網を張っていなければ確実に落ちていたことだろう。

鱗麗から元金剛機狩り「蜘王」へ

一応炎と少女がついた直後ぐらいに到着する予定です。
97年10月15日:08時03分57秒
苦行(修羅刀編) / タイガ
 すさまじい風、また風。
 はっきり言って洒落にならないぐらいきつい。
 時々、まるで吹き流しか何かのように宙に投げ出されるが、網状にはった糸のおかげで飛ばされる事はない。
 (ええい、いつになったらつくんだ?)
 聞いてみたいがまず聞こえないだろう。
 (だが、これだけ早いんだから、その分早く着くだろう。……ええいとっと終わらせてくれ)
 
 元金剛機狩り「蜘王」より「鱗麗」へ