エコツアー


 サンクチュアリでは「エコツアー サンクチュアリの旅」を実施しています。毎年、多くの方にご参加いただき、道東の鳥や自然を満喫していただいています

 このツアーはサンクチュアリレンジャーが同行し、道東の魅力を余すところなくお伝えしようというもので、毎回好評を得ています。また宿泊先では、地元のガイドや研究者のご協力で、他ツアーにはない情報提供もしています。

大変ご好評をいただいておりましたが、2005年度以降は実施していません。

初夏のサンクチュアリの旅2004 参加者17名

 初夏の道東で、森林の鳥から草原の鳥、水辺の鳥まで満喫しようと試みた欲張りツアーでした。期間は6月25日から27日、事前の天気予報は決してよくなかったのですが、ふたを開けてみれば、3日間雨に降られることもなくバードウォッチングを楽しむことができました。参加者の皆さんの情熱が天候をも動かしたのでしょうか。またツアーの中で、日本野鳥の会が会員の方からいただいたご寄付で購入したり、地主と協定を結ぶことで設置した、野鳥保護区にもご案内し、本会の活動を実感していただくことができました。


1日目
 小雨の降る不安定な天候の中、参加者の皆さんが釧路空港に到着しました。こんな天気でツアーは大丈夫だろうか。レンジャーは不安に駆られていました。
・北斗展望台
 展望台に到着した頃には、雨もあがっており一安心。実際に湿原の中の遊歩道を歩く前に、まずは展望台の上から悠然と広がる釧路湿原を堪能しました。日本の湿原面積の6割を占める釧路湿原、改めて見下ろすとやはり広いです。鳥ではアオジやビンズイが出迎えてくれました。
・温根内木道
 湿原の中の木道を歩きながらのバードウォッチング。エゾムシクイ、センダイムシクイのさえずりが美しく響き、ノビタキやノゴマが姿を見せました。
 サギスゲ、ワタスゲ、クロバナロウゲなどの花も美しく咲き誇っていました。
・鶴居・伊藤タンチョウサンクチュアリ
 冬には最大300羽近くのタンチョウが集まる給餌場ですが、さすがにこの季節にはタンチョウの姿はありません。しかし、周辺ではオオジシギやショウドウツバメが見られ、夏のサンクチュアリの風景を味わうことができました。
・夜はタンチョウのヒナの秘蔵映像を
 本会が鶴居村に設置した温根内早瀬野鳥保護区(19.5ha)で営巣しているタンチョウのビデオを御覧いただきました。調査に訪れた際、生後数日というヒナの姿を映像にとらえることに成功し、その愛くるしいしぐさを参加者の皆さんにもじっくりと堪能していただくことができました。


2日目
 天気予報を覆し、澄み切った青空が広がりました。この日は釧路から根室まで移動しながらのバードウォッチングです。
・釧路町森林公園
 平地にあるにもかかわらず、本州以南では高山に行かないとお目にかかれない、コマドリ、コルリ、ミソサザイなどを見ることのできる公園です。
 この日も参加者の皆さんを歓迎するかのように、コマドリが、ミソサザイがその美声を響かせていました。レンジャーは「姿を見ることは難しいかなぁ」などと考えていたのですが、コマドリもミソサザイも参加者全員が姿を見ることができたほどのサービスの良さでした。うれしい誤算です。
 ウグイス、オオルリも姿を見せ、日本の3鳴鳥を一度に観察することができました。
・アゼチの岬
 エトピリカが営巣する島を遠く望むことのできるアゼチの岬に行きました。天気は快晴だというのに、ここだけは霧がかかり、残念ながらエトピリカを見ることはできませんでした。「霧多布」という名の面目躍如といったところでしょうか?
 一方、ノゴマやシマセンニュウ、コヨシキリといった草原の鳥はかなり姿を見せてくれました。
・藤田野鳥保護区酪陽
 本会が設置した野鳥保護区の一つである、藤田野鳥保護区酪陽に参加者の皆さんをご案内しました。保護区ではタンチョウのほかに、オジロワシの姿やマガモ、カワアイサの親子も見ることができました。
・夜はスライドで春国岱の自然を紹介
 明日はいよいよ春国岱でのバードウォッチングです。それに備えて、春国岱のレンジャーが春国岱の奇跡の自然を紹介しました。明日の出会いに期待が高まります。


3日目
 またまた天気予報を覆し、春国岱は見事に晴れ渡りました。絶好のバードウォッチング日和のもと、どんな出会いが訪れるでしょうか。わくわくします。
・春国岱学習林
 早朝のオプション探鳥会。5時にホテルを出発して、朝食前のバードウォッチングを楽しみました。海抜数メートルのところにうっそうとした森が広がっていました。コマドリの美声が響き、カラ類、コムクドリなどが姿を見せました。
・春国岱木道
 狭い場所に海岸から湿地、森林まで多様な自然環境が凝縮された、まさに奇跡の場所春国岱。その木道を歩きながらのバードウォッチングです。
 エゾシカも現れました。
 しばらく進むと、深い森に入りました。上の写真とは大きく異なる春国岱のもう一つの顔です。ルリビタキの巣立ったばかりの幼鳥にも出会いました。
・幻想的な風景
 春国岱の幻想的な景色を背景に記念撮影。タンチョウ、オジロワシ、ノゴマ、クイナなど、鳥たちとの出会いにも恵まれました。
・道の駅スワン44
 昼食をとった道の駅は、タンチョウの親子の姿を見ることのできる場所でもありました。この日も、1羽のヒナが親鳥に連れられて、餌を食べに干潟に現れました。親子3羽で過ごす子育ての一端を参加者全員で見ることができました。ツアーの最後を締めくくるにふさわしい感動的な出会いでした。
 レンジャーの事前の心配を吹き飛ばし、天候にも恵まれた非常に楽しいツアーになりました。見られた鳥は62種類。シマアオジ、エゾライチョウ、クマゲラといった、期待度の高い鳥を見ることはできませんでしたが、ルリビタキの巣立ったばかりの幼鳥やタンチョウの親子など、生命のドラマの1ページを目の当たりにした感動的な3日間でした。

 参加者の皆さま、本当にお疲れ様でした。

確認できた鳥
アカエリカイツブリ ウミウ アオサギ マガモ スズガモ カワアイサ トビ オジロワシ チゴハヤブサ タンチョウ クイナ オオジシギ オオセグロカモメ ウミネコ キジバト カッコウ ツツドリ ハリオアマツバメ アマツバメ アリスイ アカゲラ コゲラ ヒバリ ショウドウツバメ イワツバメ ハクセキレイ セグロセキレイ ビンズイ モズ ミソサザイ コマドリ ノゴマ コルリ ルリビタキ ノビタキ ウグイス エゾセンニュウ シマセンニュウ マキノセンニュウ コヨシキリ エゾムシクイ センダイムシクイ キクイタダキ キビタキ オオルリ コサメビタキ ハシブトガラ ヒガラ シジュウカラ ゴジュウカラ アオジ オオジュリン カワラヒワ ベニマシコ シメ ニュウナイスズメ スズメ コムクドリ ムクドリ ハシボソガラス ハシブトガラス
番外 エゾシカ キタキツネ

冬のサンクチュアリの旅2004 参加者17名   

 冬の道東と言えば、タンチョウ、オオワシ、オジロワシ、カモ類などなど。そんな鳥たちとの出会いを求めて実施した「冬のサンクチュアリの旅 2004」が2004年2月13日から15日の2泊3日で、参加者のみなさんのご協力のもと無事に終了しました。またツアー期間中、地元の方々にも協力をいただき、道東の環境や生き物たちの現状も発信しました。


1日目
 すっきりと晴れた暖かい釧路地方に、参加者の皆さんが到着しました。早速、冬の道東を満喫する鳥見行の始まりです。

・釧路市動物園
 ここでは野鳥を見ることよりも、まずは足慣らし、寒さ慣らしということで2時間弱の時間、園内を見学しました。同園の学芸員の方に、一般の方々では見ることのできない動物園の裏側を見せていただきました。現在、野外復帰に向けてリハビリ中のオオワシや飼育下では繁殖の難しいクマタカの同園生まれの若鳥、シマフクロウなど、野外ではなかなかお目にかかれない鳥たちと出会いました。
 同園内の林では、ミヤマカケス、カラ類なども楽しむことができました。

・鶴居・伊藤タンチョウサンクチュアリ
 言わずとしれたタンチョウの給餌場。この日も参加者を歓迎するかのようにたくさんのタンチョウが集まっていました。またネイチャーセンター正面の餌台にはアカゲラやカラ類などが集まっており、間近で見ることができました。

・夕陽をバックにねぐらに帰るタンチョウ
 サンクチュアリからねぐらに帰るタンチョウを待つこと少々。何度も夕陽をバックに飛び、また参加者の真上をタンチョウが飛んでいく場面も。感動です!


・夜はワシ類の鉛中毒について
 地元で活躍する当会会員の方に、ワシ類の鉛中毒の問題とこれからの対策などスライドを交えながらわかりやすくご説明いただきました。翌日のワシたちとの出会いを前に、その裏にある問題もしっかり学びました。


2日目
 予報通り、気温があまり下がらず、どんよりとした天気。それでも、鳥たちの姿を求めていざ鳥見!

・タンチョウのねぐら
 有名な音羽橋でタンチョウのねぐらウォッチング。気温が下がらなかったので、川霧や霧氷は見られませんでしたが、いつもは朝寝坊のタンチョウたちが次々に餌場へ飛んでいきました。前日同様、参加者の真上をタンチョウが飛んでいきました。またホテルに戻る途中、ヤマセミが!エゾシカが!うれしい誤算にレンジャーも大興奮!

・コッタロ湿原
 川沿いにオオワシやノスリなど。いよいよ猛禽たちが主役です。

・厚岸港
 海ガモウォッチング。クロガモ、コオリガモ、ホオジロガモ、ビロードキンクロ、ウミアイサとの出会いに寒さも忘れました。

・羅臼
 羅臼が近づくにつれて、道沿いにオオワシ、オジロワシが登場。羅臼に着くと、海沿いの大木には、これでもかとばかりにオオワシ、オジロワシ。港にはシノリガモの姿も。

・羅臼の生き物たちをスライドで
 羅臼の自然を美しい映像とともに、地元の関係者にご紹介いただきました。明日の素敵な出会いにわくわくしながら解散。


3日目
 大型の低気圧が接近とのことで、大荒れの天気が予想されるという事態に。天気を見ながらハラハラドキドキの最終日。

・羅臼
 前日のスライドで見せていただいた「ワシのなる木」が目の前に。そろそろ参加者もワシたちが当たり前になってきました。

・網走 濤沸湖
 オオハクチョウ、ホオジロガモ、カワアイサなどなど。潜水性のカモが、水中に潜っている姿がよく見えました。なかなかお目にかかれる光景ではないですね。

・網走流氷観光船
 なんとか天候も持ちこたえ、予定通り出航。しかし、残念ながら流氷を見ることはできませんでした。

 2泊3日のあっという間の旅でした。見られた鳥の種類は37種とやや少なめでしたが、それもまた鳥見の宿命でしょうか。

 参加者の皆さま、本当にお疲れさまでした。

確認できた鳥

ヒメウ オオハクチョウ マガモ オナガガモ キンクロハジロ クロガモ ビロードキンクロ シノリガモ コオリガモ ホオジロガモ ウミアイサ カワアイサ トビ オジロワシ オオワシ ノスリ タンチョウ ユリカモメ セグロカモメ オオセグロカモメ ワシカモメ シロカモメ カモメ ウミネコ ヤマセミ アカゲラ セグロセキレイ ヒヨドリ ツグミ (シマ)エナガ ハシブトガラ シジュウカラ ゴジュウカラ スズメ (ミヤマ)カケス ハシボソガラス ハシブトガラス
番外 エゾシカ キタキツネ ミンク

「エコツアー サンクチュアリの旅」に関する質問・問い合わせは下記メールでどうぞ。

問い合わせ先:tancho_sanc@wbsj.org