| 月に1回鶴居村全戸に配布される「広報つるい」に、タンチョウに関連するエッセイを連載しています。 |
タンチョウってどんな鳥 7
| レンジャー 有田 茂生 |
今回は、冬の給餌場でよく見られるタンチョウのしぐさについて紹介したいと思います。
■求愛ダンス
オスとメスの2羽のタンチョウが向かい合って、飛び上がったり、羽を広げたりする求愛の行動で、文字どおりダンスを踊っているように見えます。特別なスタイルがあるわけではなく、つがいによってダンスの仕方はさまざまで、時間的にも長かったり、あっという間に終わるものもいます。求愛の時期は2月中旬から3月初旬にかけてです。この時期には頻繁に見ることができます。
しかし、この時期以外にも見られることもあり、また幼鳥どうしでダンスを踊ったりすることもあります。この場合は、求愛とは考えにくので、別の意味があるのかもしれません。
タンチョウの求愛ダンス ■子別れ
繁殖地への移動が近づいてくると、親鳥はそれまでいっしょに行動していた幼鳥を追い払う行動をとります。幼鳥を親元から独り立ちさせるわけです。主に3月頃、この行動が見られます。幼鳥は突然の親の仕打ちにとまどうかのように、親鳥に近寄って行きますが、親は執拗に追いはらいます。これを一般的に子別れと呼んでいます。
しかし、最近では、激しい子別れの行動は見られなくなりました。給餌場にたくさんの幼鳥がいるので、比較的スムーズに親と離れ、幼鳥どうしのグループになる場合が多いようです。
■交尾
タンチョウは産卵までに何度も交尾をするため、繁殖地はもちろん、越冬地でも交尾をすることがあります。
交尾の前兆は、頭を上に向けながら「コロロ、コロロ」と低い声で鳴きます。これはオスにもメスにも見られる行動です。交尾をうながすメスは、羽を広げたままオスに背を向けます。オスはメスの背中に飛び乗り、激しい声を上げながら交尾をします。
交尾の時間はほんのわずかですが、実際の交尾にいたるまでには長い時間を要することもあります。しかし、交尾をうながす一連の行動をくりかえしても、交尾にいたらない場合もあります。
タンチョウの交尾 ■家族や仲間を呼ぶ
1羽で行動しているタンチョウが「コォーッ」と長く、よく通る声を発することがあります。家族やグループ単位で行動するタンチョウは、このような声で呼び合っているのです。まもなく家族らしきタンチョウが現れたり、いっしょに飛んで行ってしまうこともあります。よく聞いていると遠くで同じような声が聞こえることもあります。
■警戒
何羽かのタンチョウが首を伸ばし、同じ方向を向いて「カラララララ・・・」とけたたましい声を発する時があります。これは、外敵などに対して警戒しているときの行動と声です。注視している方向に警戒しているキツネや野犬、人間などの動物などがいることが多いです。
鶴居・伊藤タンチョウサンクチュアリ ネイチャーセンターからのお知らせ
ネイチャーセンターでは常時、ミニスライドショーを実施しています。10分程度のスライドで、タンチョウの暮らしや歴史を紹介しています。
休館日:火・水曜日(祝日を除く)、12/26〜30
バックナンバー
4月号 ボランティア・ワークキャンプの受け入れ
5月号 この冬の鶴居村のタンチョウの飛来数
6月号 タンチョウってどんな鳥 1
7月号 タンチョウってどんな鳥 2
8月号 タンチョウってどんな鳥 3
9月号 タンチョウってどんな鳥 4
10月号 タンチョウってどんな鳥 5
11月号 タンチョウってどんな鳥 6
| 活動紹介トップページへ戻る |