クレクレタコラ第245話「タコリアムテルの巻」

 デブラが持っている大きなリンゴを欲しがるタコラとチョンボ。
 いつものように「クレクレ」と接近するが、当然すげなく追い返される。

 諦めきれずに再び交番へ行くタコラ達。すると今度は、デブラが弓矢を取り出してきた。
 チョンボの頭にリンゴを載せて、弓矢で射抜くことができたらリンゴをあげるという。
 喜び勇んで挑戦するタコラ。

 交番の前に立ち、頭の上にリンゴを載せ、何故か十字を切って待ちかまえるチョンボ。
 自信たっぷりに矢を射るタコラだが、その矢はチョンボの胸に命中。

 手本を見せてやる、と今度はデブラが弓を手にする。
 デブラが放った矢は、見事にチョンボの脳天を射抜く。

 もう的になるのは嫌だというチョンボだったが、タコラとデブラは面白がって、チョンボを縛って的にし続ける。
 2人で次々に矢を射るが、リンゴには1本も当たらず、矢は残らずチョンボに突き刺さる。

 そこへ、たまたまモンロが通りかかる。
「チョンボがかわいそう」というモンロ。それを聞いたデブラは態度をころりと変え、チョンボの縄をほどく。
 更にリンゴをモンロに渡して機嫌を取り、そのまま勢いでデートに出かけてしまう。


 結局リンゴも手に入らず、ただ弓矢の的にされただけに終わったチョンボは、怒りが爆発。
 タコラを殴り倒して縛り付け、自分と同じように的にする。
 次々とチョンボの矢が突き刺さるタコラだった。


 わざわざ書くまでもないだろうが、「ウィリアム・テル」のパロディである。
 非常に馬鹿馬鹿しくて、個人的には一番好きな話。
 普段は正義感が強く善人であるはずの警官デブラまでが、調子に乗ってチョンボを射てみたり、モンロの気を引くためにその場をごまかしたりするという、非常に希有な回でもある。
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